http://www.cnn.co.jp/usa/CNN200909290025.html

東京(CNN) 2人の子供を連れて帰国した日本人の元妻を追って来日し、子供を取り戻そうとした米国人男性が、未成年誘拐の容疑で福岡県警に逮捕される事件が起きた。


福岡県警によると、逮捕されたクリストファー・サボア容疑者は28日朝、徒歩で学校に向かっていた元妻と2人の子供に車で近付き、子供たちを無理やり車に乗せて連れ去った。その後子供たちのパスポートを取得しようと福岡の米国領事館に向かったが、元妻の通報で駆けつけた警察官に逮捕された。


CNNや系列局のWTVFによると、サボア容疑者と元妻は米テネシー州フランクリンに住んでいたが離婚し、元妻はフランクリンで子供の近くに住むという合意があった。しかし夏休みの間に元妻が子供を連れて日本に帰国。8月の登校日になっても子供が登校しなかったため、サボア容疑者が日本に電話したところ、元妻の父親から「子供たちはここにいるから心配ない」と言われたと同容疑者は話している。


WTVFによれば、テネシー州の裁判所は子供が連れ去られたと認定してサボア容疑者の親権を認め、フランクリン警察は元妻の逮捕状を取って行方を追っていたという。


日本は国際間の子供連れ去り問題を解決するため1980年に定められたハーグ国際協定に署名しておらず、親権問題は民法に基づき、子供の利益を最優先にして解決されている。


米国務省は、たとえ米国の親が親権を持っていても、米国から日本に連れて来られた子供を米国に戻すよう日本の裁判所が命じた例は聞いたことがないとしている。


こうした問題の解決に向けて国内で今年発足した国際団体によれば、親権を持たない日本人の親が子供を連れ去った事例は、分かっているだけで100件以上あるという。


在日米国大使館は29日、「日本は米国の大切なパートナーであり友人だが、離婚と子供の養育に関する認識には違いがある。親が子供を連れ去ることは、日本では犯罪とみなされない」と説明した。


親による子供連れ去りの問題は日米政府間の公式協議でも取り上げられたが、サボア容疑者が今度どうなるかは不明。領事館は28日と29日に同容疑者に面会し、弁護士を紹介するなどの支援に当たっているという。


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こうなってくると、『行き過ぎた共同親権』の弊害がモロに出てきますね。


>>元妻の父親から「子供たちはここにいるから心配ない」と言われたと同容疑者は話している。


本日、国会議員数人と、日本の面接交渉権と子の奪取に関するハーグ条約の批准について、推進派の意見交換をしていました。推進派のポイントは引用した部分です。

母親は実家に戻って生活しているものと推測されます。となると、経済的依存を実親にしており、母親が望む形でないところで、実家の両親に振り回されているケースが少なからずあり、実家からの経済的自立が必要であると言う意見でした。


必要なのは、Supervised Visitationを日本で確立させて、両親の葛藤と子どもの問題を安全に切り離す施策を全面的に打ち出すことだという意見で、国会議員との意見交換は終わりました。


どちらにしても、子どもの問題で逮捕者を出すというのは、出来るだけしたくないですね。

(アメリカじゃ、実子誘拐罪という罪があるからこそ、面会交流をしなくてはと言う呪縛に捉われていると言う話は、別の機会に・・・)