まだ、今の仕事を仕事としてなかった頃、ある人の紹介で、45歳の女性と会った。
きれいだったけど、感じはよくなかった(秘)

お悩みは、『不妊』だった。

私は、自分からはあれこれ聞かないので、彼女の話を聞いてた。

「結婚して20年よ。避妊ゼロよ。
まったく妊娠しなかったのよ。

産婦人科には全国あちこち行ったわよ。
人工授精も、体外受精も、食事療法もやることできることは何でもやったわよ。
お金はあるもん。←感じ悪い・・・
占いもおまじないも霊媒師とやらも、さんざんやったわよ。
あきらめてるって言ったらそうやねん。
すること、もう、ないから、だめもとで来てみたわ。
そんなんだから、別に期待もしてないからね。」

なんやの、あんた・・・

「じゃぁ、私も何もすることはないので、せっかくですけど・・」
と、言いかけたけど、もう少し、若い女性に関わって妊娠してもらった経験もある。
意地もある。

「お金には困ってないんですよね?やることないからだめもとなんですよね?
妊娠しなかったからって、恨みっこなしですよね?」

と、再々再確認して、とりあえず、話をすすめた。

「あと、それと、おおよそ、女の子だと思いますけど?」

なんでか、わからないけど、それまで、栄養療法でできたベビーはみんななぜか
女の子だったから。
でも、アレルギーもない、おそらく、脳がよく発達した子たち。

毎月、とりあえずは会った。
チェックして、体調の変化も聞いた。
そのたびに、感じは悪いままだった。

「なにもかわらんわ。何かあるん?」
「冷えはなくなってきたかもな」
「朝は起きやすいかな」
「肌はきれいになってきたって言われるけど・・・」
「体調はいいわ」
と、いい感じ・・・

かと、思えば、

「でも、子供はできる気はしてない」
と、嫌みの一つも忘れない(怒)

そんなこんなで、8ヶ月経ったある日、
忘れもしない、夜中1時に彼女から電話が。

「はい」
迷惑そうに出る。当たり前やん、起きてるけど、何時よ!

無言なので、「もしもしぃ、もしもしィ」

と、繰り返すと、
蚊のなくような声で

「できた・・・」

何がですか?なんなんですか?

「ベビーが・・・」

えっ?!

彼女は泣いて泣いて泣いて嗚咽が止まらない。

電話越しに二人で泣いた。鼻水でぐちゃぐちゃだった。

それから、6ヶ月後、予定日が近づいてきた。
一番そわそわしていたのは、私かっ?!ご主人よりも私だったかもしれない。

妊娠は第一ステップ。
次の関門は、年齢的に、健全な子が生まれるか・・・

でも、彼女がかっこよかったのは、
「もし、何か障害があってもいいねん。絶対、子供が欲しいねん。
女として生まれてきたんやし。どんな子でも、一生懸命、育てたいねん。」

ぜったい、元気な子が生まれて欲しかった。


ちゃんと、2890gのきれいな元気な女の子が生まれた。

彼女はそれから、人間が変わったように、私にやさしい。
でも、それが、多分、本当の彼女何だと思う。

最近、妊娠しずらくなっているようだ。
環境ホルモンやら、ストレスやら、いろんな原因があって、
追い打ちをかけるように次は放射能やらって、あんまりやんか。

もっと、いたわろう。自分のこと。
自分のことは自分で守ろう。

その時、生まれた、モモちゃんも、もうすぐ2歳になる。

かわいいー