ホラー作家とお思いの方も多かろうと思います。
しかし、そんなことはございません。
青春群像小説なのかな?かの有名な「スタンド・バイ・ミー」も、
感動巨編の「グリーン・マイル」も、
オチで突っ込みを入れたくなった「ミスト」も、
スティーブン・キングの作品なんですよ。
…ま、「ミスト」が一番キングらしいかもしんないがな!
霧の中に化け物がいて、みんなを襲うという展開だし!
そんなベタな展開が好きだけどな!
…ま、「ミスト」は置いておいて(^^;)
キングの小説は、長編になればなるほどのめりこめます。
キングは短編がいい、なんて声も聞かれますが、
あたくしは断然長編派です。
長編になればなるほど、登場人物の描写が精緻で、
その人物のそれこそ生まれた頃から現在までのさまざまな
エピソードがストーリーに織り交ぜられ、過去と現在が交錯しつつ、
現行のストーリーが展開していくのです。
これで登場人物に感情移入できないはずがありません。
…印象的なエピソードを何度も繰り返して主人公に語らせたり
するなど、若干しつこい部分もありますが、それはそれで
キングの読者をとりこむ手法のようで、まんまと罠にはまります。
さて、キングが出版している小説で長編ものは幾つかあります。
「ザ・スタンド」全4巻(割と厚め)
「ドリーム・キャッチャー」全4巻(薄め)
「ダーク・タワー」全16巻(キャッホー)
はい。すべて読みました(^^;)
そして最後の長編もの、
「IT」全4巻(割と厚め)
をちょいと前に読み終わってしまった。
もうキングの長編はない…あぁ、もう何巻も何巻も続けて読める
小説はないんだ!!と、失意のあたくしでしたが、
「IT」の続きの世界、同じ舞台を題材とした小説を読み始めました。
それがこちらです。
- 不眠症 (下)/スティーヴン キング
- ¥3,150
- Amazon.co.jp
ハードカバーの重たさにもめげず、
毎朝夕通勤時間に読みました。
中身は二段組で、上下巻。
文庫本にしたら、4冊分はあったんではなかろうか?
「IT」は主人公たちが子どもだった時代の過去の冒険と、
大人になった現在、子ども時代に遣り残したことをなす、
というお話でした。
一方「不眠症」は、老人たちのお話です。
老いと、迫り来る死と、若かりし頃よもう一度、というのが
テーマのような感じです。
静かに、淡々と進んでいくストーリーが、だんだん躍動していき、
その頃にはもうお話の虜になっています。
キングにしては?!なかなかよい後日談も描かれており、
読後感は大満足でした。
これでホントに、キングの大作は読みきってしまった。
辛うじて上下巻2冊の文庫本1組と、
上下巻2冊のハードカバーが1組あります。
それを読んだら、あと読んでないキング作品は
短編のみとなってしまいます。
あぁ、非常に残念でなりません。
もっとたくさん書いてくんねぇかなぁι(´Д`υ)