夕暮れ時、
セミの鳴き声に混じって、
どこからともなく聞こえてくる、
祭囃子。
そのシチュエーションは、
子供の頃は、そらぁ、ワクワクしたものでした。
うちの近所で毎年やっているお祭り。
緑道沿いには屋台がならび、
スーパーボールだの、水風船だの、
たこやきにチョコバナナ…は嫌いだったけど。
今年もやってたかなぁ~
夜風に乗って、祭囃子が聞こえたような気がしたから、
やってたんだろうなぁ…
でも、子供の頃は楽しかったけど、
今はあまり好きではない。
祭りのあとに感じる虚しさ。
楽しい事のあとにくる虚無感。
そんなものを、夕暮れの祭囃子を聴いただけで、
先に感じてしまうからだ。
祭囃子の醸し出す、わびしさ。
そんなものばかりが先に来る。
今日は隅田川の花火大会。
そして以前住んでいた町でも花火大会。
花火もあまり好きではない。
感覚はお祭りと一緒。
一瞬で散ってしまう花火。
美しく、儚い。
風情がある。情緒がある。
日本の文化である。
そこはかとない侘しさが、
常に付きまとっているように感じる。