興味深い「米金利上昇」と「円安」の関係 | 52歳で実践アーリーリタイア

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52歳で早期退職し、自分の興味あることについて、過去に考えたことを現代に振り返って検証し、今思ったことを未来で検証するため、ここに書き留めています。

米ドル建て債券を多数保有する私としては、この2年間ほどの米金利と為替の動向の相関関係にずっと注視してきました。

 

この結果、現時点の印象としては、

 

米金利が上昇しても、円安がそれ以上に進むので、日本人が米ドル建て債券を保有していても、あまり影響はないか、むしろプラスになってしまう

 

ということ。

 

金利の上昇率よりも対ドルに対して円が下落していくスピードの方が早いので米ドル建て債券は、為替と連動させることでむしろ債券下落リスクがヘッジされてしまうという現象。

 

一般に債券価格は、金利が上がると下落します。なぜなら金利が高い債券が発売されてしまうと、金利が低い既存の債券は新発売の債券よりも、その分安く(=下落)しないと市場で買ってもらえなくなってしまうからです。

 

一方で米国の金利が上昇するとその分、対日本円に対して米ドルの価値が高くなるということなので、円安になる傾向にあります。

 

2021年以降、米国ではインフレ率の上昇の結果、過度なインフレを解消しようとFRB(米国中央銀行)が金融引き締めに動くと想定されることから、金利は緩やかな上昇が継続しています。

 

 

アメリカ人の場合は、為替が絡まないので、債券価格の下落はそのままダイレクトに反映されてしまいますが、日本人の場合は、日本円を通して価格をみるので、円安効果が債券価格の下落分を相殺して、あり余る状況を演出してしまうというわけです。

 

したがって、米ドル建て債券は、これまでも売却するつもりはありませんでしたが今後も売却する必要はないように感じます(現時点では)。

 

やはり、自分で実際に買って保有してみないと、こんなに真剣に米金利や為替の動向をチェックしないので、色々な金商品を実際に買ってを保有しておくと、より経済動向に敏感になると言われるのは、確かにその通り。

 

そして一方で、対ドルで急落しているトルコリラ。

 

いくらリラ建債券の金利が良くても、リラの価値は劇的に落ちてしまっていて、エルドアン大統領の発言を見る限り、この傾向は変わらないようです。

 

 

したがって、新興国債券は金利がいいからといって安易に買わない方がいいとは思いますが、

 

 

一方で、トルコ・リラ建て債券はバーゲン価格になりつつあるかもしれないので、逆張り路線でこれから買う人が増えるかもしれません。

 

 

今は1トルコリラ9.05円(11月24日正午時点)ですが、上記トルコ・リラ建て債券の場合、2円まで下落しない限り10年後は儲かるという商品です。買う方はヒヤヒヤものですね。