なぜ雲が落ちてこないのか? | 52歳で実践アーリーリタイア

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52歳で早期退職し、自分の興味あることについて、過去に考えたことを現代に振り返って検証し、今思ったことを未来で検証するため、ここに書き留めています。

最近は雲のでき方について勉強していて、GW特番の「チコちゃんに叱られる」でも取り上げられたらしいが、確かに数十トンもの重さがある雲が浮かんでいるのは不思議な話だ。チコちゃんの答えは「落ちたくても落ちられないから」だったそうですが、

私が勉強している「図解・気象学入門 古川武彦 大木勇人著(ブルーバックス )」によれば、以下の通りとなります。



①太陽の熱で温められた地表空気の塊は暖かくなって上昇し、上昇すると気温はどんどん下がるので膨張し、膨張すると上昇した空気の塊そのものも冷える。

*暖かくなると空気は軽くなる
暖かくなると空気の塊の中の分子の活動が活発になって膨張し密度が薄くなって空気が軽くなるから。特に湿った空気は、空気中に含まれる水蒸気は他の窒素や酸素などの分子と比較して軽いので、より空気そのものも軽くなります。
  
*上昇すると気温は低くなる
太陽光は、地表に隣接する対流圏の空気はほとんど素通りして地表を熱するから、地表面が対流圏の中で一番温かい。具体的には100メートル高度が上昇するごとに0.65℃気温が下がる(対流圏の範囲=高度0〜11kmまで。対流圏の上層にある成層圏では逆になる)。
  
*空気は膨張すると気温は低くなる
膨張して体積が大きくなり分子の動く範囲が広がった分だけ分子の密度は低くなり、一定体積あたりの運動エネルギーが低くなる=気温が低くなる

②空気の塊が冷えることで塊に含まれる水蒸気が過飽和になる

*水蒸気が過飽和になる
空気中に含まれる水蒸気の量は、温度が高いとたくさん含まれ、温度が低いとあまり含まなくなってしまう。具体的には気体→液体になる水分子と、液体→気体になる水分子が同じになる(「気液平衡」という)状態が水蒸気飽和の状態。これを超えて一時的に水蒸気が空気中に含まれている状態が過飽和→水になりやすい状態
  
③過飽和になると空気の塊に含まれる凝結核に過飽和の水蒸気が凝結して水になってくっつき、雲の粒ができる

*凝結核=水にくっつきやすいエアロゾル(=大気中に浮遊している塵=塩分、黄砂などの土埃、火山活動による硫酸エアロゾルなど)。実際には過飽和でなくても凝結核にくっつく事例も多いらしい。気象庁HPで興味深い記事がありましたのでもっと知りたい方はこちらへ

④雲の粒は上昇気流によって落下せずに空気中にたまって雲を形成する
 *雲の粒=半径0.01mm。上昇気流がないと秒速1cmの超ゆるい速度で落下
 *ここの部分がチコちゃんの答えですね

このように、ちょっと複雑ですが、雲はこうやってできるんですね。久しぶりに中学生?になった気分です。