日本の雇用と労働法  濱口桂一郎著 読了 | 52歳で実践アーリーリタイア

52歳で実践アーリーリタイア

52歳で早期退職し、自分の興味あることについて、過去に考えたことを現代に振り返って検証し、今思ったことを未来で検証するため、ここに書き留めています。

 

 

濱口氏の2冊目の本読了。

 

実に興味深い。日本の雇用問題の経緯は日露戦争から第一次世界大戦の頃に端を発しているというのも面白かった。

 

結局メンバーシップ型雇用(=いわゆる日本の正規雇用)からは当分日本の大企業は抜けられないのではと思う。

 

これは同一労働同一賃金や、雇用の流動化、様々な労働ミックス型の採用など、周辺範囲での雇用のあり方のバラエティー化は進んでいくとは思うが、いわゆるキャリアの世界での大企業の雇用はどこまでいっても日本ではメンバーシップ型からの脱却はできないような感じがするし、むしろその方向性で、日本の強みが発揮できるとも思う。

 

ただし、特に内需型企業の場合、メンバーシップ型は極限まで絞り込み、昔でいう一般職、今でいう限定正社員的な雇用と無期化するパートアルバイトの構成比を上げることで、総額人件費の抑制をしながら、企業全体の生産性を上げていくという形。

 

また、グローバルな展開をしていく企業については、キャリア職(総合職)をメンバーシップ型とジョブ型のミックス型にしつつ、いかに最適化していくか?が今後の課題だろう。

 

これが今後の課題になるのではなかろうか?