○味・料理
コースは清水門を選択。得に鉄板焼きは、素材そのものの質が非常に高く、一つ一つの野菜から、メインの和牛まで、その時の最高の食材が楽しめます。
前菜は、ハモンイベリコ・ホッキ貝・日向夏を、アスパラガスの冷製ソースでいただきます。これも和洋折衷の興味深い組み合わせ。ハモンイベリコの塩っけがアクセントになり、とても美味。
魚は、鰆。白身のふっくらとした焼き上がりは、その名の通り鉄板です。鰆そのものの質が高く、身が厚いので鉄板焼きでいただくにふさわしい、旬の魚でした。
メインのお肉は、サーロイン１２０グラム。帝国ホテルでは、メインダイニングの本格フレンチ「レ セゾン」はじめ、全てのお肉は「調理部センターキッチン課ブッチャー」というお肉専門の部門が管理している。特にエイジングと言われるカットした状態で熟成させる技術は、お肉の専門家ならではという。確かにサシのしっかり入ったお肉にも関わらず、あまり脂っこさがなく、さっと口の中で溶ける様子は、肉の質そのものと、肉に対するコンディションの調整が上手くいっているからではないだろうか。
副菜のシイタケは、岐阜県特産の極太シイタケ（原木シイタケ）で、土手の部分も食べられるシイタケ。サツマ芋は、密芋と呼ばれ、事前にじっくり加工されているために、しっとりとして甘い、これまでにない味。
○サービス
サービスこそは、帝国ホテルの見せ場というイメージ。堅苦しくなく、フレンドリーながらも抑える所は抑えていると言う、プロフェッショナル集団は、嘉門においても例外ではありませんでした。にこやかな対応、目配せの行き届いたカウンター、何かあればすぐに対応してくれる安心感など、素晴らしい接客です。
○雰囲気
本館１７階に位置すること、日比谷公園や皇居の隣接していること、から、１７階とあまり高くないビルではありますが、夜景はきれいでした。
店内は、カウンター、グループごとに焼いてくれる半個室的テーブルなど、鉄板焼きレストランならではのレイアウトです。