シャントって何? 第3章 手術部分別のシャントの特徴13 肘のシャント | 日々是シャント 〜群馬のシャント専門医のブログ〜

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肘で作成された、橈側皮静脈に流れるパターンのシャント
の特徴を挙げていきます。

1 穿刺範囲を長くとれる(やせ気味の方は特に)
2 シャント本幹しか発達せず、分岐がほとんど存在しない
3 肩のところでもう一方の太い静脈(尺側皮静脈)と合流するが、ここに狭窄が起こりやすい


こんなところでしょうか。



ひとつひとつお話ししてきます。

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まず1についてですが、上の写真をみてください。

解剖学的に、橈側皮静脈は上腕の外側を走行します。

ここの静脈は皮膚の浅めのところを真っ直ぐ走りますので、結果的に穿刺範囲を長くとることができます。

ただ、脂肪がつきやすいところであり、腕が太くなるとわかりにくくなってしまうこともあります。