市川市の某マンション の風の便り | ゼネコン君

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某大手建設業社員のブログ

ここで何度か話題にしている 市川市の鉄筋不足のトラブルのあったS水建設のマンションですが、最近チョットあんまり好ましくないうわさを風の便りに聞きました


市川市のこの地区では、施工ミスのあったマンションと、もう一つT成建設の施工する建物があります

どちらも高層の建物で、当初はT側が先行して躯体が上がっていたのですが、ある時期からS側の躯体がどんどんかなりのスピードで上がってきて、T側を追い越していたらしい


しかし、あるときS側の工事がとまり、工事現場への入退場に関して通門管理が急に厳しくなった

そして躯体工事が上がるのを止めた少し後に、工事現場内で、斫(ハツリ=コンクリートを削ったり部分的に壊したりする事)の音がしたり、シャーというかキーンというような音がするようになったらしい

そして、しばらくすると、ニュースでこの工事現場で鉄筋不足の施工ミスがあったことが報道された


某工事現場で別の作業をしていた人に言わせると

「シャー」とか「キーン」という音は、今思うと、S水建設が説明していた超高圧水によるコンクリートのハツリ作業であったのだろう と・・・

そして、この作業は、報道がされる前にかなり行われていたようで、このトラブルが発覚しなければ、何事も無かったかのように補修工事が行われ、世にでる事はなかったのかもしれない

また、この報道がされた時点では、補修工事は完了していたか、ほとんど完了状態にあったようである

これを、裏付けるかもしれない事実が、販売会社の 某企業は、鉄筋不足が分かった後も「補修工事により従前の構造的安全性は確保できると判断し、購入者に対し重要事項説明として この事実を説明しなかった」と述べていることに表われているのではないのでしょうか?

他にも、補修工事の妥当性を日本建築センターなどの公的機関の評定に掛けたのは、鉄筋の不足が社内で判明し、その対策として速やかに行われたのではなく、鉄筋不足が判明してからしばらくの期間を経て世間に発覚してから評定取得の作業が行われていたことからも推測できるのではないでしょうか?


販売会社・施工会社が 共に、補修工事により本来の構造性能を確保することにより 鉄筋不足があったという事実を秘密裏に葬ろうとしていたようです

これらの企業は 金融商品取引法による内部統制の構築が必要な企業であり、また近年世間で言われているCSRやコンプライアンスなど 無視することは出来ない大企業です

こんな大企業でも、不祥事を隠蔽しようとするような動きがあったというのは 正直残念です

建設業界がまだまだコンプライアンスなどの意識が低いのか それとも 日本企業自体の意識が低いのか どちらにしても 情けない話です・・・・