王とサーカス | 部長ホンダのチンタイ・ソウル

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長崎のABC不動産のホンダです。

 

最近、読書はもっぱらiPad miniでkindle版を読んでいます。

 

去年、iPad miniを買う前に、

自分の感覚に似ていそうな方々にリサーチしたところ、

ほとんどの人がiPadは大きすぎるとの回答でした。

 

それに従って私は素直にiPad miniを買ったわけなのですが、

これが大正解。

 

何に使うかによると思うのですが、

私のように読書メインだと、

片手で楽に持てるこのサイズが適しています。

 

旅先で地下鉄の路線図や地図を確認するのにも

良いかもと思っていましたが、

それには大きすぎて逆にお荷物でした。

 

小さくてもやはり室内向けかなと思います。

 

 

 

さて、今日も本を紹介します。

 

 

「王とサーカス」 米澤穂信

 

 

 

 

 

2015年のナンバーワン・ミステリーと評される本作。

 

新聞社を辞めてフリーの記者となった、

主人公の太刀洗万智(たちあらい まち)。

 

雑誌の海外旅行特集の記事を書くために、

ネパールにやってきました。

 

ところが王宮で国王の殺害事件が勃発!

 

ジャーナリストとしての血が騒いだ大刀洗さん、

すぐに取材を開始。

そして、とんでもないスクープに出会ってしまいます。

 

読者の目をくぎ付けにするような、

インパクトのある写真も撮れました。

 

でも、裏が取れていないし、

何か心につかえるものも。

 

記者は真実を伝えるもの。

 

少なくとも真実であると、

記者自身が結論したものでなければなりません。

 

 

 

 

物語の中で「ハゲワシと少女」の話が出てきました。

ご存じでしょうか? 「ハゲワシと少女」。

 

ピュリッツァー賞を受賞した有名な写真なのですが、

内戦と干ばつで深刻な飢餓が起こっている

スーダンで撮影された一枚。

 

地面に伏したやせ細った小さな少女の背後に、

あたかも彼女を狙っているかのようにハゲワシが写っています。

 

この写真を撮ったケビン・カーターさん、

ピュリッツァー賞受賞で称賛を受ける一方、

人道に反しているという理由で多くの批判にさらされました。

 

写真を撮る以前に、なぜ助けなかったのかと。

 

そして、カーターさんは自殺してしまったのです。

 

現場にいた人の話によると、

ハゲワシは少女を狙っていたのではなく、

その場所が食料配給センターだったために集まっていただけ。

 

しかも、カーターさんは撮影後、そのハゲワシを追い払い、

少女は自分で配給センターに歩いて行ったというのが

真相なんだそうで。

 

 

 

うろ覚えですが、その昔、

ミュンヘンの博物館の火災写真を新聞社に持ち込み、

フォトジャーナリストとなった名取洋之助さん。

 

そのときの写真は、燃えさかる火災現場のものではなく、

焼け跡から作品を探している芸術家たちの写真だったとか。

しかも、その写真は自身が撮ったものではなく、

その現場を通りかかった奥さんが撮ったものでした。

 

名取さんは選択眼がすごかったのですね。

そして、カーターさんもそうでした。

 

 

 

さて、この物語の中で、

ジャーナリストとして大刀洗さんはどう選択するのでしょう。

 

このスクープの真相は?

大刀洗さんが出した結論とは?

 

おもしろいですよー。

 

 

 

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