まずは、経過から。(端折っていますのでご了承ください。)


2010年10月21日 卯原内観光協会からさんご草群生地への盛土提案

→群生地が湖からの水に浸ることから、土壌の塩分が濃くなるためさんご草の色づきが悪くなるのではないかという仮説から、一部分のみ盛土をして様子を見る事に。

(この際、卯原内観光協会の要望書及び網走市から協力依頼の提出を求められる。)


10月22日 網走開発建設部との協議

→卯原内漁港拡張工事の残土(しゅんせつした湖底の土)を使用したい旨を申し入れ


10月26日 自然公園法並びに河川法にかかる事前打ち合わせ

(オホーツク総合振興局環境生活課・同総合振興局管理課)


11月11日 自然公園法により、2.1ヘクタールの盛土許可がおりる


同日     網走開発建設部に「卯原内観光協会」と網走市観光課からそれぞれ要望書等を提出


11月13日 卯原内観光協会による盛土工事が開始される。


2011年1月31日 盛土工事完了


7月29日 卯原内観光協会・網走市・東京農業大学境講師による現地調査実施


8月12日 卯原内観光協会・網走市・東京農業大学境講師で対応について協議

※オブザーバーとしてオホーツク振興局環境生活課も参加


8月16日~17日 さんご草群生地で塩分濃度調査を実施

→塩分濃度は適正であることが判明


8月17日 さんご草の状態の定点目視観察を実施(2週間程度継続して実施予定)



実際のところ、当初計画されていた以上の盛土を許可なく実施したことや、同じく堤防を許可なく設置してしまったことなどが原因となって、現在のような状況が生まれてしまったのだと考えられます。


また、黒色化する原因はまだ判明していないものの、土壌の性質や乾燥・ウイルスなどいくつか考えられるものはあるのだと思います。


土壌の状況については今後地質調査を行いたいということですのでその結果を待たねばなりませんが、いずれにしてもさんご草が黒色化し、枯れてしまう原因を突き止めつつ、再生のために必要な施策を実施することが求められています。


さんご草は網走にとっても一級の観光資源ですが、オホーツク圏域全体で考えた時にも、観光を中心に大きな影響を与える事になりかねません。

国や道と連携しながらしっかりと調査研究をしつつ、復旧のために必要な施策を立案し、必要な予算措置を含めた対応を早急に実施できるように関係者や行政機関の努力を求めて行きたいと思います。


また、今年も9月17日と18日に「さんご草まつり」を実施するそうです。


私はこのような状況になっていることをある程度説明する看板の設置など、観光客として訪れて下さる方々に対するなんらかのケアが近々に必要であることも質問し、なんらかの対応を検討するという答弁はありました。


これを見るために遠くからわざわざ足を運んで下さる方もいらっしゃる以上、市のホームページやTwitterなどを活用して情報発信に努めるなど、観光客の皆さんをできるだけ落胆させない対応が必要だと思います。


また、いつか必ず再生させるという強い決意のもと、地元の皆さまと連携して網走市がイニシアチブを取りながら、道や国との連携もしっかりとりつつ対応を迅速に進めて行ってほしいと思います。


今日は委員会室にテレビ局も入りました。それだけ関心の高い問題になっているものであり、結果的に良かれと思った事が自然破壊につながったわけです。

今後同じようなことを市内のどこであっても起きることがないような体制やルール作りも必要になると思っています。


こうしたことからも、継続して委員会に報告を求めつつ、今後もこの案件については継続した取り組みを委員会として行っていく必要があります。