参院選の街頭演説で、「私たちは景気回復の入り口に立っている。この道しかない」
と繰り返していた安倍首相は、一気にアベノミクスを推し進めていくつもりなのだろう。

日本より一足早く「大胆な金融緩和」を実施したアメリカはどうだろうか?
QE3を実施したが、今年に入りバーナンキFRB議長が金融緩和の縮小発言し、
市場の反応を見ながら出口を探り始めている。

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<日刊ゲンダイより抽出>


東海東京証券チーフアナリスト・斎藤満氏が言う。
「FRBのバーナンキ議長は、昨年秋から導入した量的緩和策“QE3”を、早くやめたいのがホンネです。
副作用が大きすぎて、いつまでもつづけていられない。でも、やめたくても、簡単にはやめられなく
なっている。大胆な金融緩和によってマネーをジャブジャブにし、株価を上げ、景気を下支えしたのは
良かったが、やめた途端、金利が上昇し、株価を下落させ、世界中の景気を悪化させる恐れが
強まっているからです。量的緩和策をどうやってやめればいいのか、いわゆる“出口戦略”に
呻吟している状態です」と。

実際、バーナンキ議長は、“出口”探しに四苦八苦している。
6月19日の記者会見で「年内に金融緩和を縮小したい」と語ったが、市場が乱高下したため、
7月10日の講演では「縮小は急がない」と軌道修正している。
5月22日に緩和縮小が近いことを示唆した時は、東京株式市場は1143円も暴落してしまった。

「大胆な金融緩和」を始めるのは簡単だが、やめるのは大変なことなのだ。


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続く。