満月の翌日のライトアップした八重桜



  それから数日たった今日あたりは

風になびきながらチラリホラリと

 乳白色の八重の花びらが風に舞いはじめました。


 今晩も窓を全開にして見事に咲きほこった八重桜を亡き妻に観てもらいたいと儚い想いのもと、献盃を・・・(笑)


 さて今回は桜に因んだエレジーを綴らせて戴きますが、この歌も詞と曲は前回の作者の

 東 辰三(たつみ)さんです。


 尚、横浜には同名の公園が後に建設されました。


(一)

 戦況が悪化し学徒動員まで始まった頃、

やがて手元に届くであろう赤紙・・・

 想い出づくりに若い二人が出かけた港が見える丘、あろう事か其処には色褪せた桜の老木がたった一本・・・しかも散り始めた春の午後でした。 嫌な予感を漂わせていますね


(二) 

 夜霧と霧の夜では違いがありますが夜霧は秋の季語、きっとその頃召集令状が届いたのでしょう。別れの前夜、二人の思い出の丘に向ったのでしょうね・・・ 


(三) 

 あなたを想うてくる丘は・・・

来た丘ではなく、来る丘とは過去にも来ているしこれからも来るからね・・・

 だから其処に心許して

うつらトロリと夢を観るのでしょうね !

 あなたの口許 あの笑顔の・・・

でもでも みんな淡い夢・・・

 何故なら其れは戦死と云う結末。


 と、まぁ勝手な解釈を綴ってしまいましたがあの、岸壁の母 の心情に類似しているかと。



 あなたと二人で来た丘は

港が見える丘

 色あせた桜唯一つ

淋しく咲いていた

 

 船の汽笛 咽び泣けば

チラリホラリと花片

 あなたと私に降りかかる

春の午後でした



 あなたと別れたあの夜は

港が暗い夜 

 青白い灯り唯一つ

桜を照らしてた


 船の汽笛消えて行けば

チラリホラリと花片

 涙の雫にきらめいた

霧の夜でした



 あなたを想うて来る丘は

港が見える丘

 葉桜をソヨロ訪れる

しお風 浜の風

 

 船の汽笛遠く聞いて

うつらとろりと見る夢

 あなたの口許 あの笑顔

淡い夢でした



 あっもう日が変わって5月・・・

メイデーですね~

 ライトアップのコンセントを抜かなくちゃ

(笑)


 おやすみなさい・・・