このゴールデンウィークは、妻子と友人夫婦とともにダマスカスinイスタンブールoutでシリア・レバノン・トルコを堪能してきました。実に楽しかったこの旅で、気がついたこと、わかったことを載せて行きたいと思います。
エティハド航空 Etihad Airways الاتحاد للطياران
中東への往復は、このブログでも日本就航を紹介したエティハド航空に初めて乗ってみました。
写真1枚目はエティハドの拠点、UAE(アラブ首長国連邦)の首都にあるアブダビ空港で。手前には、アラブ人にとって現代のラクダともいえるピックアップトラックが整列。TOYOTA,ISUZU,MITSUBISHIと揃っていましたが、NISSANが欠けていました。残念。
UAEといえば、エミレーツ航空が有名ですが、あれはUAEを構成する首長国のひとつドバイ政府が運航している航空会社。エティハドはUAE自体が運営しているようです。エミレーツの語源はアラビア語のイマラート(首長の複数形)、こっちのエティハドはUnitedつまり「連合」の方。
ちなみに、UAEにはもうひとつ、アラブ圏初にしてほとんど唯一の格安航空会社、エア・アラビアがあります。エア・アラビアはドバイのお隣、シャルジャという首長国の運営です。
エティハドのアラビア語ロゴは機体(写真右)も公式HPも全てالاتحادだけなのですが、今回カウンター周りの結界テープにالاتحاد للطيارانとありましたので、ようやくリルタイヤーラーンが付いているんだとわかりました。エアウェイズといった意味で、エジプト航空なんかも使っています。
エティハドの日本便は成田にも入っていますが、今回は家から近い中部国際空港から出るので、空港へは友人の車で1時間ちょっとと、とってもラクチンです。
エティハド航空はANAとコードシェアしているので、チェックインカウンターもANAが仕切っています。
マイレージはエティハドゲスト
友人夫婦はANAマイレージクラブに、私たちはエティハドゲストという、エティハド航空独自のマイレージに加算してもらいました。このマイレージプログラム、格安航空券でも100%貯まる上、家族のマイレージを「Head of Family」に寄せることができるので、大変便利です。このブログを書くにあたって今回のマイレージを見てみたら、なんと3万マイル! あれ、ちょっと少ないなと思って詳細を見ると、なんと往路の名古屋→アブダビが3人ともカウントされていないじゃないですか。ANAさん、しっかりしてね。
後でHP上から修正することにしましょう。修正すれば、4867×3=14601マイルがさらに加わるので、あっという間に4万マイル超えとなるはず。エティハドの中東行きエコノミーチケットは65000マイルなので、あと1往復すれば貯まりそうです。他に、ANAの国内チケットにも代えられるはずですが、HPからだとよくわかりませんでした。
機内の設備
名古屋便はエアバス330-200のファーストクラスのないタイプ。機体前部の22席がビジネスクラスで、あとは機体中央、機体後部にずらっとエコノミー席が並んでいます。
シートピッチはかなり広めで、テーブルは前後にスライドするようになっています。また、パーソナルテレビは10インチとこれまで見たこともない大きさ。
映画は80本ほど入っています。うち約10本がアラブ映画、約10本がアジア映画となっていますが、日本映画はありませんでした。吹き替えは映画によって異なりますが、一番多いものだと英語、ドイツ語、フランス語、イタリア語、中国語、アラビア語字幕といった感じで6言語くらい入っていました。日本語吹き替えは6本程度だったと思います。私は往きに「マイレージ・マイライフ」と「ラブリーボーン」を見ました。
映画以外にテレビ番組も入っていまして、テレビ東京系の「チャンピオンズ」を見ていたら、隣の中国人が世界のナベアツ出演の番組を見ていました。素人の一家が自宅で隠れんぼをし、それをナベアツやらココリコが30分の持ち時間のうちに探すという内容でしたが、けっこう面白かったです。
右の写真は、シート下部にあるコンセントとUSB。USBの使い道はいまいちよくわからなかったです。
名古屋便は北京経由
この名古屋便は、なぜか成田便と同じ日に運航しているのですが、北京経由になっています。
往きはこの北京で、謎の出発待ち合わせ3時間があり、結局アブダビでは午前8時頃発の中東各地行き午前便に乗継ぐことができませんでした。エティハド航空のせいではないと思いますが、運航するとアナウンスがあってから、燃料を入れだすなど、ちょっとばたばたした感じで、中国+アラブの相乗効果で遅れが拡大したような気がします。北京経由である限り、これからもリスクがあるでしょうね。
写真はパーソナルテレビのマップ表示。北京に向かう途中の画面ですが、日本で表示する地名がKawasakiって、そのチョイスはなぜ?
他にも平壌でなく清津、瀋陽でなく撫順と、ツッコミどころが満載です。
なお、この画面では北京は現代中国語読みのBeijingになっていますが、アブダビ空港のモニター表示や機内アナウンスではPekingと古語読みになっていました。ちなみにアラビア語で北京はباكينバッキーンといいます。
和食もある機内食
機内食は、往きは名古屋から北京で夕食、北京出発後に軽食、アブダビ到着前に朝食が出、帰りはアブダビ出発後に夕食(夜食)、北京到着前に軽食、北京出発後に朝食(昼食)が出ました。
往復とも北京でケータリングを持ち込んでいるようです。日本~中国間は和食のチョイスができます。写真右が往路の和食。のり巻きやいなりずし+鶏肉ご飯なんですが、残念ながらあまりおいしくありません。日本で積み込んだはずなのにね。アサヒビールが飲めるのが救いです。海外生産品ですが、しっかりスーパードライの味でして、ハイネケンなんか目じゃないくらいウマいです。
ナイフ類がプラスチックではなく、ちゃんとしたものなのもいいですね。
写真2枚目は往路の和食ではないチョイス。ラビオリです。これもいまいちでした。
メニューは英語、アラビア語、日本語、そして北京~アブダビ間は中国語が併記されたものが配られます。写真は復路のもの。左の閉じているものが夕食用の4カ国語版、右の開いているものが朝食用の3カ国版です。
アラカルトだった夕食メニューを挙げると
葉野菜三種のサラダ
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ベークド・マリネチキン
野菜のトスサラダ
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ダヴットパシャ(牛肉と仔羊肉のミートボールトマトソース煮 バーミセリライス)
or
的鯛(オイスターソース風味)、野菜炒め、ご飯
or
ほうれん草とチーズのパイ、人参とさやいんげんのソテー
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暖かいバニラプリン
リンゴのコンポート
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ホットな飲み物各種
となっていました。
また、日本到着直前の和食メインは牛丼でしたが、中国積み込みなのに、往路の日本積み込み品よりずっとおいしかったです。スーパードライビールによく合いました。
いちばんおいしかったのはラム肉のキョフテ
4回乗って、軽食を除いて6回機内食を食べましたが、一番おいしかったのは復路のイスタンブール発アブダビ行きで出たラム肉キョフテ(挽肉ハンバーグみたいなもの)。写真右がそれです。
付け合わせのブルグルピラウ(トマトベースのチャーハン)もおいしかったし、さすがトルコ。世界三大料理の名に恥じないものでした。これでハイネケンでなく、スーパードライなら文句なしです。
日本積み込み品も、もっとがんばって。
キャビンアテンダントは日本人・韓国人・中国人も多い
キャビンアテンダントは名古屋→北京が日本人4名でしたが、北京からは日本人は1名、あとは中国人主体になっていました。復路も北京までは日本人1名体制。ただ、エティハドのアテンダント乗務はかなりインターナショナルで、この名古屋便にもスワヒリ語ができるアフリカ圏の人が乗務していましたし、復路イスタンブール発には日本人と韓国人が一人ずつ乗務していました。しかしこの韓国人アテンダント、こちらがワインを頼むとあからさまに嫌な顔をした後、今ワゴンを押しているから30分後にと答えたのに1時間経っても持って来ず、免税品販売に移ったので呼び止めて聞くと、しれっとWe don't have,sorry.だけで立ち去って行きました。結局そのために軽食も私たちだけ出なかったし、ちょいと困ったちゃんでした。妻と「もとから出す気がないんだね」と話していると、それが聞こえたのかカーテンの向こうのビジネスクラスに乗務していた日本人アテンダントがさっとやってきて、「お困りはございませんか?」とフォローしていましたが。
あと気になったのは、アブダビ~北京間の機内アナウンスが、アラビア語、英語、中国語だけになっていたことです。日本便で日本語使いが乗務しているのなら、ちゃんと日本語でも流すべきでしょう。アテンダントが中国人に遠慮しているといった、しょぼい理由だったら困りものですね。ちなみに、機長の英語アナウンスより、副機長らしき人のアラビア語アナウンスが先だったのが笑えました。
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