アンマンの公営バスAutoBusの路線を紹介しましょう。
下の図は世界初のアンマンのバス路線図です。見やすさを考えて民間バスの路線は1路線しか載せませんでしたが、AutoBusの路線はほぼすべて掲載しています(禁無断転載)
この図でわかるように、AutoBusの路線のほとんどが、ダウンタウンの北東にあるムジャンマ・ラガダン(別名ムジャンマ・マハッタ)を起点として、市内西部へと伸びていることがわかります。民営バスはムジャンマ・ラガダン周辺やダウンタウン周辺など比較的短距離の路線が多く、市内の東西を結ぶ路線はAutoBusの独壇場といっても過言ではありません。AutoBus路線を知らずして、アップタウンへは行けないということですね(在住外国人はタクシー利用ですけど)
バス番号 1番 ダウンタウンとムジャンマ・シャマーリーを結ぶ重要路線
ムジャンマ・ラガダン
ダウンタウンのゴールドスーク裏坂道
キングフセイン通り
旧ムジャンマ・アブダリ
ジェットバス・アブダリ事務所
ドワールダーヘリーエ(インテリアサークル)
マディーナ・リヤディーヤ(スポーツシテイ)
ムジャンマ・シャマーリー
空港バスや北西方面へのバスを利用するためにムジャンマ・シャマーリーへ行く時や、ジェットバスやダマスカス行きセルビスに乗るためにアブダリへ行く時など、さまざまな旅行に使えて便利な路線。運賃は0.28JDで、おおむね15分間隔で走っています。ムジャンマ・シャマーリーへ行こうとして外国人がセルビス6番に乗ると、いきなりタクシー化しようとする運転手がいるので、このバスの方が車内も広いし安心です。
ダウンタウンからアブダリ、ドワールダーヘリーエまでなら、他にも10番バカア行き、22番ジベイハ行きでも行けます。どちらも運賃は1番より高いはずですが、アブダリまでならディスカウントできるかも(0.25~0.3JDあたりに)
バス番号 26番 ザハラン通りを東西につなぐ路線
ムジャンマ・ラガダン
ダウンタウンのゴールドスーク裏坂道
中央郵便局側のアミール・モハメド通り
3サークル
ザハラン通り
8サークル
バヤーダル通り
電光掲示は「26 ワディッシール(アラビア語)」と出ますが、ダウンタウンのゴールドスーク裏では「バヤーダル」と呼び込みがかかります。エジプト大使館や免税店(4~5サークル間)、日本大使館(5~6サークル間)、スウェイフィーエ(7サークル)などに行く時に便利です。最終バスはラガダン発夜9時、バヤーダル発夜10時くらいです。朝は5時半くらいから走っています。運賃は0.35JDです。
バス番号 43番 メッカモール、シティモールへの路線
ムジャンマ・ラガダン
ダウンタウンのゴールドスーク裏坂道
中央郵便局側のアミール・モハメド通り
ワディ・サクラ交差点
メッカ通り
メッカモール前
シティモール前
マディーナ・ティッビーヤ
電光掲示は 「43 MEDICAL CITY」と英語が出ます。なぜメディカルシティかというと、終点に軍事病院を中心とした医療施設のコンプレックスがあるからです。マディーナ・ティッビーヤはメディカルシティのアラビア語名で、ゴールドスーク裏ではこの名で呼び込みがあります。ダウンタウンの中央郵便局前など、他の路線も走るところでは、左肘の裏あたりを右手でたたくゼスチャアをすると停まってくれます。どうやら注射のゼスチャアらしく、行儀の悪いシャバーブ(若者)が、右手で左腕に注射ポンプを打つゼスチャアをしているのを見たことがあります。このように、路線によって固有のゼスチャアがあって、観察していると楽しいです。
バス番号 41、42番 ガーデンシティへの路線
ムジャンマ・ラガダン
ワディ・サクラ交差点
シメサニセーフウェイ
ガーデンストリートに
アンマンモール
キング・アブドゥッラー2世通りとの交差点(ジスル・ハルダ) 42番は打ち切り
マドラサ・バカロリア(体育学校) 41番のみ
ハルダ行きなどと終点名を言われることは少なく、ガーデンストリートが通る地域名タラーア・アリーで呼ばれることが多いです。運賃は公営バス各路線のなかでも高い方で、最近乗っていませんので推測でしかありませんが、0.5JDくらいするのではないでしょうか。
電光掲示が導入される前の方向幕。読み手の動体視力を試しているとしか思えない文字の大きさ。しかし、経由地が書かれているため、行き先の研究には非常に役立ちました。
初期の電光掲示。タラーア・アリーだけとは、上から見ると思い切って簡略化したものだ。
現在は、かつてのようにだらだら行き先がスクロールされるようになってしまった。しかもアラビア語で。
バス番号 27番 アブドゥーンのアメリカ大使館を見る路線
ムジャンマ・ラガダン
3サークル
5サークル
アブドゥーンの町外れを
アメリカ大使館横
ワディッシール近くのUNRWA(国連パレスチナ難民事務所)本部
アブドゥーンに入りそうで入らない、あまり使いでのない路線です。5サークルまでは26番と同じように使えますが。ちなみにデザートハイウェイを過ぎたあたりはヒュンダイの工場もあるアンマンの自動車整備の拠点で、それが転じてこの路線はアブドゥーンではなく、「シナーア」(工業地区)と通称されます。
旧塗色時代の27番。電光掲示はABDOUNと英語で出てわかりやすかった(アラビア語と交互に出た)。ところがAutoBusに変わってから43番など一部を除きアラビア語オンリーになってしまった。
バス番号 46番 なぜかダウンタウンを避けて通るシメサニ線
ムジャンマ・ラガダン
アンマン城東下のインターからヨルダン通り
アンマン城下のハッダーダトンネル
キング・フセイン通り
アブダリ
シメサニ中心部
なぜにダウンタウンを避け、人通りの少ないトンネル経由にしているのかは全く意味不明。そのためダウンタウンからシメサニへは、ゴールドスーク裏からセルビス7番で行くのが一般的です。
でも、シメサニの入口ともいえる、アラブバンク前(写真)が終点のセルビスと違って、このバスはフードシティ(旧C-TOWN)前からアンバサダーホテルあたりまでのシメサニ中心部まで切り込んでくれるので、便利なんですけどね。