陸軍 冬用飛行服の秘密 |  翼のかけら 雑記帳

陸軍 冬用飛行服の秘密

日本陸軍では、飛行機に乗る人を空中勤務者と呼びます。(海軍は、搭乗員)


で、空中に上がると高度が1000m上がる度に、気温が約6度下がります。


地上で30度であっても、高度5000mでは、0度になります。


当時エアコンなどないので、冬に飛行機に乗る時には、内側が毛皮の飛行服を着ていました。


その冬用飛行服です。


襟は、ウサギの毛皮です。

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内側の毛皮も、多くはウサギの毛皮が使われて、まれに羊の毛皮もありました。


しかし、この飛行服の内側は・・・・・・・・・。


御覧ください。


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猫です。


物資が枯渇しはじめた戦争末期、ウサギも枯渇し、とうとう・・・・・・・。


前と後ろ、数えたら20匹ほどの猫ちゃんが、犠牲になっております。


この飛行服を配給された空中勤務者は、どんな気持ちだったでしょうね。


ちなみに、膝と背中に布の部分には電熱線が入っており、ホットカーペットと同じ効果がありました。


また、冬用飛行服全体に和紙で包まれた真綿が入っており、あまり使われていない飛行服を触ると真綿の感じだけでなく、ざわざわと和紙の音も聞こえてきます。