高校の部活のように、社会人の近藤さんが監督をしながら、学生主導で運営しているガクセイ基地。学生のためのサービスを始めるまで、実は近藤さんは保険会社で10年以上働いていたそうです。会社をやめてまで、どうして新たなものを創り出そうとしたのか?その経緯について、今週は詳しく聞いていきます。保険会社でのいろいろな経験が、会社を辞めてからの近藤さん自身の取り組みに繋がっていたそうです。

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(もっち) 今最初に、近藤さんが監督としてつかれている「ガクセイ基地」がいま、どういうことをされているかお聞きしてきましたが、このガクセイ基地、2011年の11月に発足されたということですね。近藤さん自身がどのような経緯でガクセイ基地を立ち上げるに至ったのでしょうか?


(近藤) サラリーマンをやった後に会社を辞めて、「何かをしようか」という状態で、いろいろあった結果です。ちょうどリーマンショックの年がその発足の前の年ですね。就職氷河期と言われた時代で、就職を苦にして自殺だ何だというのがかなり報道されていました。それで、「就職ぐらいで自殺してほしくないな」ということから、当初はいわゆる就活塾を立ち上げようとしてみたんですが、結果的には就活塾と呼ばれるものではなく、もっと学生が主体的に動いて、実力がつくような、要は「就職活動の時期になってから口先が上手くなるような塾」ではなくて、もっと早い時期からきっちりと活動して、自信をもって企業の面接官の前で自分をPR出来るように、といった組織体を作っていきたいという想いから、ガクセイ基地はスタートしました。


(もっち) 2008年の頃から、学生に対して、就職を一つのテーマにして何かサービスを作っていけたら、とお考えになったんですね。それまではずっとサラリーマンをされていたんですか?


(近藤) そうですね。損保会社で14年間普通にサラリーマンをしていました。


(もっち) どうして、保険会社を辞めてまで、学生に向けた就活支援といいますか、そちらに進んでいこうとお考えになったんですか?


(近藤) 会社を辞めるときに始めから、学生と何かをやろうと思っていたわけではないです。保険会社というのは日本人の大半が何かしらの保険に入っていて、実態としては各社が奪い合いをしている、他者さんの契約をひっくり返して自分の契約にすると。実際はそういう状況ですので、それはそれでやりがいがあったりしますけど、ただ、そこに労働力を費やして疲弊して、電車に飛び込むという人もいますので、「自分の労働力ってなんの役に立てたらいいのかな?」と思い始めたのが30の半ばぐらいなんです。その時に、「とりあえず、普及しているモノを奪い合うのではなくて、普及していないモノを普及させる仕事に環境を変えよう」ということで会社を辞めました。
で、当初は無農薬栽培だとか、ですね。



(もっち) 無農薬栽培ですか...。保険とも就活支援とも全然違いますね。


(近藤) まさに「畑違い」ですね(笑)。野菜のブランド化を少し考えまして、牛肉で言えば「A5ランクの肉」と聞いた時に、高いけどおいしいな、というのは結構認知されている事実ですけれども、一方で、無農薬と有機栽培と、自然栽培と、JAS規格と言われた時に、果たしてどの野菜が美味しくて、体にいいか?というのは誰もあまり意識せずに、恐らく消費していると思ったんです。


(もっち) 野菜にはそんなにいろいろな種類があるんですか?


(近藤) そうですね、それぞれ勝手に、といったら怒られちゃうんでしょうけど、生産者の方が、「今までより農薬を減らしています」といえば減農薬野菜になるし、本当にいろいろな言い方・栽培方法があって、それがPRに使われていますけれども、結果的に消費者に浸透していないので、無駄に力が分散してしまっているところが問題だと思ったんです。
あとは、闘病生活をしている方で食事療法をしている方は、野菜を大量に摂取しなければいけなかったりしますが、そういった方が「無農薬の野菜がいい」と言って食べても、実はあまり効果が薄い、とかですね。


(もっち) そんな事例があるんですか?


(近藤) やっぱり、病気の方がたくさん食べるのには自然栽培と呼ばれる野菜を食べるのが一番効果的です。美味しいとか美味しくないとかではなく、人間の舌で分かるか分からないかではなく、野菜に含まれる成分の中に、もともと発がん性物質があるんですけど、それが人工的に作った野菜ほど多く含まれてしまうんです。

ですから、いわゆる「自然栽培」も、自然のままに育ったものが一番物質が少なくて済むので、お値段も普通の野菜より高くなるんですが、一番いいものなんです。

そういったものがきちんと浸透して、欲しいと思っている人と、良かれと思って作っている生産者の方々がきちんとマッチングするような仕組みの一環として、野菜のブランド化をしていこうと考えて、農業体験を当初一年間やっていました。


(もっち) 一年間も!どちらでされていたんですか?


(近藤) 近場ですね。千葉とか茨城とか埼玉とか、その辺の知り合いをつたって、ちょっとお手伝いをさせてください、という形ですね。
ただ、生産農家の方がもう80歳、90歳の方が多いので、なかなか私がやりたいということが理解されなかったり、理解してもらったとしても、「畑を貸してやるから自分でやってみろ」みたいな話になってしまって、今のところ野菜のブランド化は無期限延期、誰かがやってくれないかと思っていますけれども...。


(もっち) 野菜のブランド化を保険会社を辞められた後で最初に始められたことなんですね。いきなり野菜のブランド化を考えるきっかけはあったんですか?


(近藤) 先ほどちらっと申し上げたのは、当時私の3つ上の先輩が、ちょうど子供が生まれて、会社の休みの日も子供を抱っこしながら休日出勤をしたりしていた人がいたんですが、その人が結局がんになってしまって、30代で1,2年ですかね、闘病生活をした末に亡くなられてしまった人がすぐ近くにいましたし、会社の中にそれこそそういう方がいたりしますから、それがきっかけで、まず食事療法というのを深く知ることになりました。



(第3回に続く)



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