万人に共通の「似合う」はない
時々、こうした嘆きの声を聞くことがあります。
「特別、これが似合う!と思える服がない」
そんな人にとって、ファッションの意味は何なのでしょうか。
視覚
聴覚
味覚
嗅覚
触覚
・・・五感のうち、特に味覚が大事、というセンスの方にとって
美味しい料理を食べることは至福の喜びでしょう
お洒落が好き・ファッションが好き
とにかく服が好き
という人は(私もそうした一人)、視覚重視の人です。
食事を削ってでも、服を一枚買いたいと思う
また、もう一つの大きな特徴としては
社会の中で自分という存在をアピールしたい
という思いが強いということです。
イメージコンサルタントという仕事は
おそらく、30年前の日本では
決して定着しなかっただろうと思います。
当時はバブルの時代。
服は自分の好きなものを着ればいい
という風潮でした。
似合う、似合わないという概念以前に
お金があればブランド物を手に入れる
それがステイタスであり、カッコイイ、とされていました
大企業に務める=高収入=生涯安定
という図式がありましたし、
インターネットも携帯もありませんから
個人がビジネスをできる時代ではなかったわけです。
今の20代の方々には想像もできないでしょうが・・・
プレゼンテーションがこれほど重要になってきたのも
セルフブランディングが騒がれだしたのも、つまり・・・
そう、21世紀というのは
個人の存在感一つで、ビジネスになる時代
なんです
「ビジネス・・・?
私は起業家や個人事業主じゃないから関係ない」
と思うことなかれ。
「好きなものを着ていればいい」という発想は、
婚活市場でも、転職市場でも、
あらゆる場面で、損をする考え方だと思います
似合う!と思える服がない・・・この嘆きが
どこから来るかと言いますと
自分を客観的に見つめる視点がない
従って、何が一番似合うのかがわからない
ということです。
似合うとは、具体的にどういうことでしょうか。
似合うというのは、その人が最も魅力的に見える
ということです。
さて、ここからが本題
魅力は人によって違う
つまり、私たちが「似合うねぇ~」と言った場合、
Aさんの「似合う」は、Aさんのセクシーさを強調している
Bさんの「似合う」は、Bさんの知的さが醸し出されている
Cさんの「似合う」は、Cさんの透明感ある素肌を際立たせている
Dさんの「似合う」は、Dさんの長く細い脚が美しく見える
:
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千差万別なんですよね。
万人に共通の「似合う」はありません。
だからこそ
21世紀はイメージコンサルタントが必要な時代
と言えるのです。
私は、骨格とパーソナルカラーだけでは
魅力を引き出す「似合う」を診断することはできない
と考えます。
個々のパーソナリティ、仕事の場、ライフスタイル、そして
何よりも、その方がどうなりたいのか、どう見られたいのか
それを把握、分析し、イメージに沿ったファッションを提案していくこと。
それがイメージコンサルタントの仕事である、と思っています
服の発するメッセージを読み取る力_____
ファッションセラピストでもあり、心理のプロである私の強みです