家庭用サージタップといえども… | かみなりのブログ

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あれこれ言われる雷対策。

「現実こうだ!」を中心に書いていきます。
「痛いこと」も書きますから、会社には叱られてしまうかも
しれません。

※本ページは信越電気防災株式会社社員の個人ページです。
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欧州のご家庭で一般に使われている、UL/CEクリアの「サージタップ」のカタログです。価格は日本円で何と380円ほど(2013年9月13日現在)、例えば日本のホームセンターでは「特売品」のかごの中に山積みされる代物です。


しかしこれ、向こうのホームセンターなどではひとつも売っていません。簡単なサージタップですが、れっきとした「サージ防護機器」、専門家が選択、扱うものとされていて、カタログには専門家向けの回路図と専門用語がぎっしり・・・。そして、3年間の「雷サージ被害保証」が付属しています。


そうなんです。日本と欧米とではこれほどまでに一般家庭の雷対策についても開きが出てしまっているのです。


日本でしたらこれ、簡単な取扱説明書を1枚付け、製品保証なし、まして雷サージ被害保証なんてとんでもないで、ごく簡単なプラスチックパッケージに梱包してあちこちで「たたき売り」されるものなのですが、欧米ではそうはいきません。使い方を誤ると大変なことになるものですから、素人が勝手に選択して使ってはいけないのです。


そしてこのサージタップ、その分、性能は日本のホームセンターなどで販売されているものの10倍(同価格程度で販売されているものと比べて)はあり、なるほどこれならば効きます。日本で一般に販売されている、「気休め程度のもの」とはわけがちがいます。


雷対策が広く普及している分、消費量が多いことから、格安。


私たちは一体、どうすればいいのでしょう。「CE/ULクリアだからと言って雷対策製品の優越性を示すものとはならない。お前たちはにせ情報を流している!潰してやる」と言われた、おそらくは日本の雷対策機器メーカーの営業の方がいらっしゃいましたが、この現実をどう考えればいいのでしょうか?私たちは「ユーザー代表」です。当然、信頼できる良い物を選びます。


性能10倍。特に安全性については第三者機関が認証している=10倍のサージまでは確実に処理、安全に故障し、出火しないことを検証、OKを出している。さらに価格は1/5。これに勝てますか?


日本国内同業者同士で「潰し合い」をしたところで、世界は動く。そして日本には何の規制もないことから、国内のつまらない潰し合いに乗じ、海外勢は確実に日本市場に入ってくる。


さらにこの高性能と低価格が実現したのは、日本で認められなかったある日本人科学者の長年の地道な基礎研究が欧州で認められたため。あなたはその科学者を「非国民」と断じますか?それで済みますか?ただの責任逃れではないですか?メーカーの世界は、策略ではなく品物で競う世界ではないですか?


今すぐに本気で考えないといけない時期にきていると思います。