東京の空は見事に夏空だった。
りんかい線に乗って、東雲で降りて、てくてくと歩いて行く。
![i am aki-nyam. ( art + science + life.... )-sky2](https://stat.ameba.jp/user_images/20130710/21/a-pup-king/68/bf/j/o0523039212605252726.jpg?caw=800)
東京湾沿い、海風が強く吹く。 空き地も青々しい。
好き勝手伸びてる葉っぱ。 原っぱというには小さすぎるけども。
私はこんなふうにぼうぼうと草の生えてる様が大好きだ。
![i am aki-nyam. ( art + science + life.... )-sky1](https://stat.ameba.jp/user_images/20130710/21/a-pup-king/a8/bb/j/o0429042912605251649.jpg?caw=800)
TOLOTは印刷製本工場の2Fにある。
![i am aki-nyam. ( art + science + life.... )-entlace](https://stat.ameba.jp/user_images/20130710/21/a-pup-king/7f/0d/j/o0628048612605250776.jpg?caw=800)
そろりと入り口に踏み込むと、右手に東恩納裕一さんのシャンデリアがあった。
階段を昇ると、ゴン、ゴン、ゴン…、と靴音が響く。
![i am aki-nyam. ( art + science + life.... )-higashionna](https://stat.ameba.jp/user_images/20130710/21/a-pup-king/cc/a2/j/o0384051212605250777.jpg?caw=800)
パブリックスペース。こういう空間が好き。とても落ち着く。
そういえば去年地元にある、元はシードルを作る工場だった建物が1日だけ開放された。
ほぼ真っ暗と言っていいだだっ広い空間がやたら良くて、なんにも無いのにみんな写真を撮ってた。
みんなも私も、ただニコニコしてた。
2006年に奈良美智さんが個展を開催した場所だ。
![i am aki-nyam. ( art + science + life.... )-publicspace](https://stat.ameba.jp/user_images/20130710/21/a-pup-king/27/0c/j/o0429042912605251648.jpg?caw=800)
ギャラリーはキューブの中に存在する。
一歩入ると唐突に、空調のよく効いた、美術館のような真白い展示空間がひらける。
![$i am aki-nyam. ( art + science + life.... )-TOLOT](https://stat.ameba.jp/user_images/20130710/21/a-pup-king/32/70/j/o0512038412605252725.jpg?caw=800)
(※画像はポストカードを撮ったものです)
志村信裕さんの作品は、YUKA TSURUNO GALLERYの1つのキューブに。
入ってすぐは暗くて動けない。目が慣れるまで、僅かな明かりを頼りに、ゆっくりと歩く。
セメントでコーティングされた薔薇の花にぼんやりとした光が映る。
光が、動く。その光だけが、有機的で、生きている。
薔薇は、そのものよりも影の方が存在が強い。
けれど、時折花びらを撫でていく光が、小さな煌めきを本体に出現させていく。
影を見つめていると、影の中に薔薇の花が立体的に見えてくる。
それは、錯覚なのだけれども。
形ある薔薇の生は閉じ込められて、形なく動く光は生きている。
どうしてこんなに有機的なのか、ギャラリーの人のレクチャーから理由が解ったのだけれど、
この作品、別の場所でも展示するのだろうか。
そうなら、種明かしはしないほうが良いでしょうから、黙っとくことにする。
一見すると儚げに見えるけれども、とてもリアルな感覚を呼び起こされる。
”ファンタジック”という感想は、私には浮かんでこない。
移ろう光を見ている時に感じた、なにか、「知ってる」という感覚。
なんて表現したらいいんだろう、ノスタルジーというほどの湿っぽさもない。
志村さんの視線の鋭さ繊細さが、作品を通してコチラを射抜くから、
チリっとした感覚を覚えるのかもしれないな、と思った。
![$i am aki-nyam. ( art + science + life.... )-rumblefish](https://stat.ameba.jp/user_images/20130710/21/a-pup-king/e4/06/j/o0615046112605251650.jpg?caw=800)
(※この画像は作品掲載許可をいただいています)
奥のパブリックスペースにもう1つ、志村さんの作品が展示されていた。
ふわり と金魚が現れて泳ぐ。 ゆらり と消える。
無人の(見ている自分はいないものとして)スペースの壁に金魚だけが動いている。
赤い色とその動きが空気まで揺らして、思わず微笑んでしまう。
ふと、コッポラの映画『ランブルフィッシュ』を思い出して、画像をそれ風にしてみた。
・・志村さんの作品が前述のシードル工場跡(吉井酒造煉瓦倉庫)にあったら…と想像した。
すごくよくマッチするんじゃないかな。。
そして、小さな作品集を買ってきた。
![i am aki-nyam. ( art + science + life.... )-redshoes](https://stat.ameba.jp/user_images/20130711/19/a-pup-king/2d/a2/j/o0410041012606227914.jpg?caw=800)
現在、群馬県立近代美術館と恵比寿のNADiff a/p/a/r/tで作品展示中。
そして9月からの十和田奥入瀬芸術祭に参加される。
こんどは、どんな時間が 現れるんだろう.....
☆Shimura Nobuhiro HP http://nshimu.blogspot.jp/
☆志村さんに関する他の記事
http://ameblo.jp/a-pup-king/entry-11491174509.html
http://ameblo.jp/a-pup-king/entry-11494064744.html
*
りんかい線に乗って、東雲で降りて、てくてくと歩いて行く。
![i am aki-nyam. ( art + science + life.... )-sky2](https://stat.ameba.jp/user_images/20130710/21/a-pup-king/68/bf/j/o0523039212605252726.jpg?caw=800)
東京湾沿い、海風が強く吹く。 空き地も青々しい。
好き勝手伸びてる葉っぱ。 原っぱというには小さすぎるけども。
私はこんなふうにぼうぼうと草の生えてる様が大好きだ。
![i am aki-nyam. ( art + science + life.... )-sky1](https://stat.ameba.jp/user_images/20130710/21/a-pup-king/a8/bb/j/o0429042912605251649.jpg?caw=800)
TOLOTは印刷製本工場の2Fにある。
![i am aki-nyam. ( art + science + life.... )-entlace](https://stat.ameba.jp/user_images/20130710/21/a-pup-king/7f/0d/j/o0628048612605250776.jpg?caw=800)
そろりと入り口に踏み込むと、右手に東恩納裕一さんのシャンデリアがあった。
階段を昇ると、ゴン、ゴン、ゴン…、と靴音が響く。
![i am aki-nyam. ( art + science + life.... )-higashionna](https://stat.ameba.jp/user_images/20130710/21/a-pup-king/cc/a2/j/o0384051212605250777.jpg?caw=800)
パブリックスペース。こういう空間が好き。とても落ち着く。
そういえば去年地元にある、元はシードルを作る工場だった建物が1日だけ開放された。
ほぼ真っ暗と言っていいだだっ広い空間がやたら良くて、なんにも無いのにみんな写真を撮ってた。
みんなも私も、ただニコニコしてた。
2006年に奈良美智さんが個展を開催した場所だ。
![i am aki-nyam. ( art + science + life.... )-publicspace](https://stat.ameba.jp/user_images/20130710/21/a-pup-king/27/0c/j/o0429042912605251648.jpg?caw=800)
ギャラリーはキューブの中に存在する。
一歩入ると唐突に、空調のよく効いた、美術館のような真白い展示空間がひらける。
![$i am aki-nyam. ( art + science + life.... )-TOLOT](https://stat.ameba.jp/user_images/20130710/21/a-pup-king/32/70/j/o0512038412605252725.jpg?caw=800)
(※画像はポストカードを撮ったものです)
志村信裕さんの作品は、YUKA TSURUNO GALLERYの1つのキューブに。
入ってすぐは暗くて動けない。目が慣れるまで、僅かな明かりを頼りに、ゆっくりと歩く。
セメントでコーティングされた薔薇の花にぼんやりとした光が映る。
光が、動く。その光だけが、有機的で、生きている。
薔薇は、そのものよりも影の方が存在が強い。
けれど、時折花びらを撫でていく光が、小さな煌めきを本体に出現させていく。
影を見つめていると、影の中に薔薇の花が立体的に見えてくる。
それは、錯覚なのだけれども。
形ある薔薇の生は閉じ込められて、形なく動く光は生きている。
どうしてこんなに有機的なのか、ギャラリーの人のレクチャーから理由が解ったのだけれど、
この作品、別の場所でも展示するのだろうか。
そうなら、種明かしはしないほうが良いでしょうから、黙っとくことにする。
一見すると儚げに見えるけれども、とてもリアルな感覚を呼び起こされる。
”ファンタジック”という感想は、私には浮かんでこない。
移ろう光を見ている時に感じた、なにか、「知ってる」という感覚。
なんて表現したらいいんだろう、ノスタルジーというほどの湿っぽさもない。
志村さんの視線の鋭さ繊細さが、作品を通してコチラを射抜くから、
チリっとした感覚を覚えるのかもしれないな、と思った。
![$i am aki-nyam. ( art + science + life.... )-rumblefish](https://stat.ameba.jp/user_images/20130710/21/a-pup-king/e4/06/j/o0615046112605251650.jpg?caw=800)
(※この画像は作品掲載許可をいただいています)
奥のパブリックスペースにもう1つ、志村さんの作品が展示されていた。
ふわり と金魚が現れて泳ぐ。 ゆらり と消える。
無人の(見ている自分はいないものとして)スペースの壁に金魚だけが動いている。
赤い色とその動きが空気まで揺らして、思わず微笑んでしまう。
ふと、コッポラの映画『ランブルフィッシュ』を思い出して、画像をそれ風にしてみた。
・・志村さんの作品が前述のシードル工場跡(吉井酒造煉瓦倉庫)にあったら…と想像した。
すごくよくマッチするんじゃないかな。。
そして、小さな作品集を買ってきた。
![i am aki-nyam. ( art + science + life.... )-redshoes](https://stat.ameba.jp/user_images/20130711/19/a-pup-king/2d/a2/j/o0410041012606227914.jpg?caw=800)
現在、群馬県立近代美術館と恵比寿のNADiff a/p/a/r/tで作品展示中。
そして9月からの十和田奥入瀬芸術祭に参加される。
こんどは、どんな時間が 現れるんだろう.....
☆Shimura Nobuhiro HP http://nshimu.blogspot.jp/
☆志村さんに関する他の記事
http://ameblo.jp/a-pup-king/entry-11491174509.html
http://ameblo.jp/a-pup-king/entry-11494064744.html
*