ウイーン交響楽団の鬼チェロの調べを前回の5℃ブログで描いたのは、このブログへのつなぎという役割もあった・・・。
去年の夏に偶然MTVを流している時に拾ったクロアチア出身のチェロ弾き2人組。
その時もブログ化致しましたが、今回来日するということで、再登場となりました。
その名もまんまの 2 CELLOS 。
来日するっていう話は聞いていたのですが・・・。
しかも来日話を知ったソースが彼らの記事など全く掲載したこともないBURRN!!だったりするのがユニークなんですが・・・。
BURRN!!は同じくフィンランドはヘルシンキのシベリウス音楽院(超名門です!!)のチェロ弾き集団・APOCALYPTICAをプッシュしているし。
2 CELLOSもまたGUNS N' ROSESの「Welcome To The Jungle」といったHM/HRの領域にも入り込んできているので、ノータッチにしておくわけにもいかなかったんでしょう。
来日公演が発表された時点では行ける予定はなかったのだが、先行告知の赤坂BLITZの2公演は完全SOLD OUTとのことで、追加公演が決定。
しかもハコが渋公ときたもんだ。
超行きたくてノリノリというわけではなかったのだが、マイケル・ジャクソンの「Smooth Criminal」のPVでの彼らの衝動性にノックアウトされたことに敬意を評しておこうってことで参戦した。
これが追加公演告知のパンフです。
まず、この告知でビビったのは彼らのキャッチコピー・・・。
「話題沸騰のイケメン・チェリスト2人組」
しかも、彼らのCDの帯には・・・
「ロックの名曲を奏でた熱☆情パフォーマンス」
とある・・・。
ったくこの時代になんちゅう時代錯誤なセンスのない売り方してるねん。
彼ら本格派なのに・・・。
かわいそうに・・・。なんて思いつつ・・・。
今回も前回のIHSAHNと同様・・・
遅刻(´@`)ギャー
仕事どんなにはしょっても、19時に渋谷は無理じゃ。
イントロと「Welcome To The Jungle」見れなかった・・・。
かなりテンポ良く、いろいろなカバーを披露してくれる。小気味が良いパフォーマンス。
彼らは去年の1月、軽いノリでYou TubeにMJの「Smooth Criminal」のカヴァーをアップしたところ、たったの3週間で300万回のヒット数をゲット。
ある意味KIROROの「長い間」的なムーブメントに乗って世界を回るまでの成果を残しているわけなので。
この短期間でデビューCDを作っていることを考えれば、多少テキトーに聴こえてしまうカバー曲もある。
NIRVANAの「Smells Like Teen Spirit」なんかは本家の圧倒的な音圧を実体験しているだけに・・・。
チェロだけだと正直キツい気がしたし、後ろにおもむろに置いてあるドラムセット(後半、AC/DCのカヴァーを演奏するために使用されている。)に飛び移って、叩きたくなったくらいだ。
全体的に見れば、もともとロックテイストな曲を演奏するより、ポップやダンスの領域の曲に衝動性をかぶせて演奏する曲の方がぜんぜんカッコ良い気がした。
「Smooth Criminal」は別格として、超カッコ良いと思ったのはU2の「Where The Streets Have No Name」のカヴァーだ。
完全にスラッシュの領域までぶっ飛ばしていた気がした。
こんな曲になるのだとびっくりした。本家よりも好きかも知れないと思ったほど。
そして予期せぬ追加公演でかつ日本最終公演となったこの日はなんと・・・。
アンコール4回!!
もちろんまだCDを1枚しか作っていない彼らなので、リプライズ(個人的にはNGだけど)は御愛嬌。
遅刻して聴けなかった「Welcome To The Jungle」も聴けたし(・@・)ヨッシャー!。
ドラム付きの「Smells Like Teen Spirit」。
そして定番の「Smooth Criminal」。
あともう1曲(わからん。許して下さい。良い曲でした。)。
サービス精神旺盛な彼らは、握手会も開催。
握手してもらいましたが、特にライブ中、リズムのカッティングを担当していたルカ(上の写真の左の方)はポワンポワンで、声をかけるのもはばかられるほど。
チェロは1音を出すのにかかる消耗度はほかの楽器とはケタ違い。
他会場では1時間ほどの短時間のライブだったのも仕方がないと思う。
エッジの効いた彼のカッティングは非常に良かったです。
グッズも購入して・・・。
握手会参加券付きのサイン入り絵葉書
お腹一杯、異種格闘技戦を楽しんで参りました。
人生への衝撃度でいえば前回ブログのウイーンでのチェロと比べたらかわいそうだけども・・・。
彼らはMCでも言っていたが、クラシックではなく、あくまでロックしたり、ダンスしたり楽しんでもらうことが目的だけにそこと比較するのはアンフェアというものだ。
自分的には十分に楽しめた1時間30分となったし、また10年くらいしてより成熟した彼らと再会したいと思った。
そして、上述の怪しいキャッチコピー。
思い起こせば、特に80年代はそうゆう売り方ってすごくあったのだが、それもそのはず。
ファン層は2-30代中心なのかなと思っていたんだけど、アラフォー・オバフォー中心。
つまり、こうゆうキャッチコピーでなびく世代というプロダクション側の計算だったんでは?
彼らもファンも随分と足元を見られている気もするのだが・・・仮説が正しければ賛同はしかねるけれど理解はできた。
というわけで、彼らのファンベースは、飽きやすい世代で決して安定感がないのは受け止めなければならない事実という気がする。
ということは次が大切だ。
「Smooth Criminal」級をあと2-3曲ほしいし、クラシック方面に舵を切らずにこの路線でぶっ飛ばしてほしい。
消えてしまうんでないかっていう心配も少々してしまうが、筋金入りのカッコ良さは明らかなので、これからも応援して行きたいと思います。
火の出るような衝動性とフィンガーピッキング(チェロでこの用語はアリですか?)のかもしだす間の美しさ。
この動と静とを見事に操っていた彼らの雄姿。
しかと見届けさせていただきました。
・ウイーンのチェロの調べ
http://ameblo.jp/a-logic/entry-11134631728.html
・2cellosとの出会い~「Smooth Criminal」と「Where The Streets Have No Name」
http://ameblo.jp/a-logic/entry-11005330850.html
※筆者はクラシックの素養のない畑違いの人間ですので、用語の間違いなど細かい点はご容赦下さいね♪