「北の零年」観てきました。

よく撮れていて感心するシーンがある反面、手を抜いてるかのように映るシーンもあったのが残念。

テーマが大きいから仕方ないのかも知れないけれど、色々なものをこの作品の中に収めようとしたがために、描写が中途半端で終わっている部分が多々あるように感じた。例えば志乃(吉永小百合)を中心とするなら、いきなり『五年後』なんて出さずにその五年の歳月を撮ってほしかった。…と言うよりは、個人的にそこが観たかった。まあ、娘の多恵を子役から石原さとみに切り替えるためにはどこかである程度の年月を経過させないと成り立たないわけだけれど。

あとは役者さんの演技。吉永小百合や渡辺謙は流石だと思う。豊川悦司も良かった。でもその他の多くの役者さん(全員ではないけれど)が大袈裟な演技で、観ていて興醒めした。もっと自然な演技だって出来ただろうに、(そこは監督の演出なのだろうけれど)もっと抑えた演技をしていれば映画の良さは際立ったと思うし、感動することも出来たかも知れない。

3時間があまりにも長く感じる作品でした。