昨夜は漢方薬の勉強で
日本橋に行きました。
いつも時間ギリギリに着くのが
残念なのですが、
コーヒービーン&ティーリーフや
たいめいけんを横目に通り過ぎ
会議室へ

今回はいつもは風邪の頭痛薬
として使うことの多い
頂調顆粒(川芎茶調散)について、
配合されている生薬の効果の面から応用できる症状、
中国で臨床応用された病名と論文の紹介、
店頭での症例報告など。
 
漢方製剤として市販されているものの中には
効能・効果として記載されている内容に
実際にはよく使われている症状の記載がないものもあったりしますが、
よく見ると
頂調顆粒には
かぜ、血の道症、頭痛
としっかり記載があります。

ご丁寧に
血の道症とは、
月経、妊娠、出産、産後、更年期など
女性のホルモンの変動に伴って現れる精神不安やいらだちなどの
精神神経症状および身体症状のことです
と解説付きです。


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処方名にも入っている
川芎は
温めて血行をよくして痛みをとりますが、
気を巡らせる力もあり
血中の気薬と言われています。


ストレスがあると気が滞ることがよくありますが、
この時に気を巡らせるものを使います。

頂調顆粒には香附子という生薬も入っていますが、
気の滞りが悪いことで起こる症状でも特に
胸や脇が脹る痛み、月経不調、月経痛など
女性の気の病によく使われています。

妊婦さんにも使える風邪薬の香蘇散に香附子が入っていますが、
メーカーによっては
効能・効果に血の道症と記載があるものもあり
実際に軽い気鬱によく使われて、効果がいいです。

頂調顆粒には
他に解表薬といって
体表にくっついて気血の巡りを悪くする邪気を取り除くもの
も入っているので、
皮膚表面とか粘膜のようなところに効くことを応用して
不妊症で粘膜の炎症や卵管のつまりに使っていたり、
耳鼻科では鼻茸の再発予防に効果があるとのこと。


気を付けないといけないことがありますが、
病名で漢方薬を選んでしまうと
効いたり効かなかったり
当たり外れがあり、
効かないだけならまだいいかもしれませんが、
思わぬ副作用を起こすこともあるので
注意が必要です。

きちんと弁証した上で、
メインで使ったり、サブで併用したり、
あとちょっとの症状が劇的に良くなることも多いので、
こういう勉強会は楽しいです。