ARAIヘルメット講習会 | ドゥカティ鈴鹿ストアマネージャーという人物の隙間

ARAIヘルメット講習会




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先日、埼玉県のARAIヘルメット本社に行ってヘルメット講習を受けてきました。




講習といっても、製造過程から教えてくれます。




ARAIヘルメットがどのように作られていくかを事細かに説明してくれました。




工場内は写真撮影禁止だったため、残念ながら写真はありません。




講習の全内容をブログに書くには情報量が多すぎて無理なので、僕が気に入ったところ、感動したところを紹介します。










①ヘルメット本来の意味の安全性にこだわっている



材料からこだわっていました。ヘルメットの帽体は「FRP」なのですが、


使っているガラス繊維が「スーパーファイバー」と呼ばれるもので、


通常のガラス繊維よりも6倍のコストがかかるが、強度は30%を上回るものだそうです。



帽体はヘルメット重量の50%を占めています。


被ったときに重たくならないように帽体の厚みが場所によって変えてあるそうです。


重量バランスを変える事によってかぶり心地や重量感をコントロールしているようです。



CLC構造というARAI独自の製法で帽体を成型しているため、かなり硬い帽体に仕上げっていました。


他社の帽体と比較してみましたが、全然違いました。


もちろんコンセプトが違うのでどちらが良いとか悪いとかという問題ではありませんが、ARAIの帽体はかなり硬かったです。










②度重なる検査



基本帽体(塗装する前の帽体)は、全て手作業で1つ1つ丁寧に検査されます。


厚みが規定の範囲内になっているか人間が製造された全部の帽体を検査していました。


しかも2回。その2回の検査はそれぞれ違う工場、異なる検査員が行います。



そして驚いたことに、帽体一つ一つに製作者の名前が入っているんです。


普通には見えないところですが、ヘルメットのライナー(発砲スチロール)を剥がせば見えます。


だから、もし何かがあった場合、誰が作った帽体かがわかるのです。



この念入りな検査はすごいと感じました。


コレだけでコストがかなりかかっています。


多くのメーカーは生産ロッドから数個を抜き取り検査をしているそうです。


そう思うといかに安全と製品管理にこだわっているかがわかります。



帽体以外にも塗装や最終検査などかなり多くの検査が行われていました。


「made in JAPAN」を感じる光景でした。










③全員が職人



ARAIヘルメットはもちろん量産メーカーですが、ほとんどが手作業です。


帽体を焼く工程もそうですが、塗装も手作業です。


塗装ブースで一つ一つ丁寧に塗装されていました。


塗装の後は、マスキングで更に塗装を重ねるヘルメットもあれば、転写シールを貼っていくものもあります。


今の複雑なデザインのものはすべて転写シールです。


シールといえば簡単に出来るようなイメージがありますが、球体に平面のシールを貼るのですからかなり難しいと思います。


作業を見せていただきましたが、「職人技」です。


そのほかにも、帽体にベンチレーションなどの穴を開ける人、帽体にライナー(発砲スチロール)を入れる人、最終チェックをする人、全てが職人です。










④規格強度以上のヘルメット



ヘルメットには色んな規格がありますが、厳しい順にはSNELL、JIS、SGの順です。


ARAIではフルフェイスなどほとんど種類がSNELL規格となっていますが、実はそれ以上の強度、安全性を持っています。


2輪の規格ではありませんが、最も厳しい規格で、


F1ドライバーがかぶるヘルメットの規格「FIA規格」のテストで試験をしても規格に通るヘルメットもありました。


そのほかにも「ARAI規格」という社内独自の企画もあり、その規格はSNELLよりも厳しいものです。


規格の話は非常に為になりましたので後日詳しく紹介させていただきます。



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⑤みんなが挨拶



工場見学をしていて感じたのですが、すれ違う従業員の方全てが「こんにちわ~」とか「いらっしゃいませ」とか挨拶をしてくれました。


工場内で働いている方もです。


特に工場勤務の方は集中して作業されている方がほとんどなのですが、挨拶をしてくれたのでびっくりしました。


こういう方たちが我々のかぶっているヘルメットを1個1個丁寧に作っているんだと思うと感動します。











⑥お買い得



コレは講習に来れれた方ほとんどが感じられていましたが、生産工程、点検工程など全部を考えるとヘルメットの価格は一番高い「RX-7 RR5」でも安く感じました。


1つのヘルメットが出来上がるのには1ヶ月かかるそうです。


かなりの手間と、よりよい素材と、規格以上の試験をクリアしたARAIヘルメットは信用の出来るヘルメットだと思いました。











いや~本当に勉強になった講習会でした。


他メーカーでもこのような講習があればいってみたいと思います。






では、次は「ヘルメットの規格」についてブログで紹介します。


コレを読んだら自分のヘルメットが気になってしょうがなくなりますよ。(笑)






ARAIヘルメットのウェブサイトはこちら

http://www.arai.co.jp/jpn/top.html





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