みっくんは次に
「チャネリング」に疑いを抱きました。
疑いは抱いたけれど
みっくんにとってチャネリングは
とても絶対なものだったので
疑いを抱くことへの罪悪感や
自分が間違ったことをしているのではないか、という
恐怖も強かったそうです。


だけど、みっくんは勇気を出して
試してみることにしました。
「チャネリング」中に
嘘を少しずつ言ってみることにしたのです。
「Aさんに隠していることがある」とか
「ほかに好きな人ができたかもしれない」とか
「最近大きい収入があった」とか
嘘で、なおかつAさんが気にしそうなことを
「神様」に向かって少しずつ話しました。


すると、Aさんは
「チャネリング」中じゃない素のときでも
その話を知っているような素振りを
見せるようになりました。
しかも、嘘なのに、真に受けています。


そして、みっくんはある日、「チャネリング」中に

神様じゃなくてAさんに静かに話しかけました。

「そんな演技をしなくても、僕はあなたが好きだったのに。

そんな演技をしないあなたの方が好きだったのに」と。

動揺したように電話はとつぜん切れ、

その直後、Aさんから怒りの電話が掛かって来ました。


みっくんはそこでやっと
自分が騙されていたことを自覚しました。
その時点で、
Aさんに振り込んでいたお金は
六百万円以上でした。


みっくんが私に相談してくれたのは
その時でした。
私は話を聞いて本当にびっくりして
みっくんのことを馬鹿だなぁとも思ったけれど
真剣に苦しんでいるのを放っておけなくて
いろいろと電話で相談に乗って
それがきっかけで付き合うようになりました。