今月、ずっとご紹介させていただいております
ブジェチスラフ・ポヤルの作品ですが、
ポヤルの生涯通じての代表作と言うと
なかなか選ぶのは困難です。
ポヤルの出世作であり、
その斬新な表現に世界がおののいた
「飲みすぎた一杯」（１９５３年）
かわいくてたまらない
「ネコのシリーズ」（１９６０年～１９６１年）
変幻自在の２匹のクマの抱腹絶倒のお話
「ぼくらとあそぼう！」（１９６５年～１９７３年）
人形アニメの完成形と言われた
「ふしぎな庭」（１９７４年～１９７７年）
どれが一番なんで言えません！
とても不粋なことです。
でも、どれか一つと言われたら、
本人に聞くしかない！！
生前のポヤルさんに聞くと、
そうなんです。
私は、この愚かな質問を聞いたのです。
あの大巨匠にしてしまったのです。
でも、ポヤルさんは、考え込むこともなく、
言いました。
「”りんごのお姫様”だ。」
トルンカとポヤが取り組んだ１９５０年代、
ポヤルがエンターテイメントを追求した１９６０年代、
ポヤルのキャリアとともにチェコアニメは
１９７０年代、”黄金時代”を迎えました。
このとき、「ふしぎな庭」も誕生したのです。
１９７３年、おとぎ話の世界をリアルにそして、
最大限の”美”で描写した作品
「りんごのお姫様」
が誕生しました。
ジャンルと問わず、映像作品として、
これほど、きれいな世界を持った作品はないのではないでしょうか？
狩りの最中、光るものを見つけた王様。
見つけたのは金の輝く盃とりんごの木。
金の輝くりんごのが地面に落ちると
金色のお姫様が…
金の盃で水をお姫様に飲ますと…
美しいお姫さまになったのです。
”王女の証”の指輪をお姫さまに渡した王様は、
お姫様をつれて城に戻ります。
しかし、この様子を見ていた邪悪な魔物が…
城に戻った王様とお姫様、
でもお姫様の様子がおかしいのです。
顔を見ると邪悪なものに入れ替わっていたのです！
しかも邪悪な魔物は、”王女の証”の指輪も持っていたのです。
悩む王様。
りんごのお姫様はどこに行ったのでしょうか？
………
光と影のコントラストを
物語の”美しい正義”と”醜い悪”と合わせて
描写されています。
トルンカの「真夏の夜の夢」に並ぶ、美しさです。
”美”と”芸術”を映像に求め、とことん追求したポヤル。
そして、そのポヤルを支援した国の体制があったからこそ
出来上がった奇跡の映像作品です。
「りんごのお姫様」はポヤルのDVD「小さな道化師ファンファロン」に
収録されています。
２月限定でポヤルDVDのセット販売を行っております。
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チェコアニメのダイジェスト動画真夏の夜の夢
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チェコの古代伝説
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ふしぎな庭
https://www.youtube.com/watch?v=gOdXlqkVHEY
ぼくらとあそぼう！
http://youtu.be/novI1is0Wuo
バヤヤ
http://youtu.be/Ipqy__vCIgE