若竹七海さんも気になっている作家さんの一人!
好きなジャンルを追いかけていたらこの人にたどり着いた!
前回読んだ「サンタクロースのせいにしよう」はちょっと違ったけど、
一番最初に読んだ「スクランブル」はハマってしまった。
ということで今回は3冊目。
- プラスマイナスゼロ (ポプラ文庫ピュアフル)/若竹 七海
- ¥588
- Amazon.co.jp
内容(「BOOK」データベースより)
ある時、センコーがアタシらを見てこう言った―「プラスとマイナスとゼロが歩いてら」。不運に愛される美しいお嬢様・テンコ、義理人情に厚い不良娘のユーリ、“歩く全国平均値”の異名をもつミサキの、超凸凹女子高生トリオが、毎度厄介な事件に巻き込まれ、海辺にあるおだやかな町・葉崎をかき乱す!学園内外で起こる物騒な事件と、三人娘の奇妙な友情をユーモアたっぷりに描いた、学園青春ミステリ。
ピュアフルだから今まで読んだ若竹さんの作品と違って、
ライトノベルに近い文体、なおかつ主人公の女子高生視点の軽妙な表現。
ちょっと別れるかもしれないけど意外に良かった。
そしてこれ、流行らせようと思えば絶対流行る!!
知名度は低いけど凄い面白い……
まずキャラクター。
タイトルの由来でもある三人の主人公が面白すぎる。
特にプラスのテンコとマイナスのユーリが(笑)
テンコは全編通して悲惨な目に遭い過ぎ(笑)
それなのに、全部が神様が与えてくれた試練て。。。。。
友達になりたいけど近寄りがたい。
ユーリはいい奴!
だけど、アホ。
蛇の話でみせる神がかりな純粋(笑)が最高。
そして、それに乗せられるテンコ、という流れは吹く。
この二人を同時に処理するのが、ゼロのミサキ。
物語は彼女視点で進むんだけど、彼女はいたって普通の娘。
クールなツッコミが話を彩ってくれてると思う。
苦労してるんだろうな……
ミステリーとしてもよくできていると思う。
人が死なない系(ちょっと死ぬけど)なんだけど、
驚くようなトラップとか登場人物への印象が一変する種明かし。
ちょっとダークな展開も目を引く。
そして青春モノであることを忘れさせない、ミステリの導入もいい。
中でも傑作は3人の出会いを描いた話。
この話はミステリとしてというよりも、他人とかかわるうえでの自分のあり方への疑問符を投げかけてくれる秀作。
特に感情をむき出しにしてミサキが戦う場面は必見。
同じ文章を読まされるというちょっとくどいところとかもあるけど、
そこは気にしたら負け!そこを気にしなきゃ快く全編通して楽しめると思う。