タッチケアのタッチはただ触るのではなく「触れ合う」の意味があります。
愛情を持って触れる、わが子を愛おしいと思って触れるなど愛情表現の一つです。
日常生活の中でわが子を可愛いなぁと思って頭をなでたり、泣いていたらそっと抱き上げて背中をトントンと優しく触れたり、おっぱいが欲しいよと泣いていたら抱っこしておっぱいをあげたり、たくさんお子と触れ合っています。
そのふれ愛のタッチはお子に安心感や満足感を与えやがて信頼関係がうまれます。
そして私達大人は、お子に対して愛着が湧いてきます。
このエネルギーの交換によってお母さん・お父さんとお子の間に信頼関係が築かれ、親子の絆が深まっていきます。
私は現在1歳児クラスの保育に携わっています。
4月は新しい環境に慣れずに泣いたり、泣いているので抱っこをしようとすると
のけぞるようにして拒んだり、遠くからこちらの様子を伺っている子などがいました。
5月、一緒に遊び、ご飯を食べて、お着替えして、おトイレに行き、生活を共にする中で触れ合いながら過ごしているうちに、今となっては遠くからニコニコしながら走ってきてハグしたり、「おもちゃを取って」と指をさしたり、お気に入りの絵本を取ってきてお膝に座って一緒に絵本を読んだり、自分がやってほしいことを伝えられるようになってきました。少しずつ信頼関係ができてきたように感じています。
お子が大人の人に自分の想いを伝えて行動に移すことができるって凄い事ですね。
そんなお子の様子をみて、お子には生きる力が育まれ、そして私達お大人には育てる力が与えられていると実感しています。
生きる力・育てる力は日常生活の色々な経験から育まれていきますが、愛情を持って接するタッチケアも力を育む一つのお役目を果たすと思っています。
どうぞお子とたくさん触れ合って、楽しんで、愛情を深めていただけら嬉しいです。
<日常生活の中のタッチ>
背中のタッチケア:パニックになって泣いている時、抱っこして背中をゆっくり撫で下ろします。自然とお子の呼吸もゆっくりしてきて気持ちが落ち着いて泣き止み、もとの遊びにすっと戻っていきます。
手のひらや足の裏のタッチケア:お子の手のひらを親指でぷくぷくと押していく。
指を1本ずつくるむように触れていく。寝ぐずりや入眠までに時間がかかるお子にやってあげるといいです。
1本橋こちょこちょ:全身に触れられながら遊べる歌遊びで子供たちは大好き。
年齢が大きな子も楽しめます。