昨年の夏、コロナに罹患しました。

その頃にはいわゆる「5類感染症」となり、
季節性インフルエンザや麻疹、風疹、感染性胃腸炎、
RSウイルス感染症などの一般的な感染症と同じ括りには
なっていました。

しかし、感染症に罹ると重症化しやすい
基礎疾患をもっているため、
ワクチンはもちろん接種していましたし、

コロナ前から外出時はマスク着用をし手洗い・うがいも
日常化しており、かなり気を付けていたのですが、

「ついにきたか…」

という感じでした。

コロナ禍になってから、
年齢は違えど子どもの頃に大ファンだった
志村けんさんがコロナで亡くなったのも大きなショックで、
本当に恐怖でしかなく、
日々のニュースでその恐怖がかなり大きくなっていましたので、

5類になっていたとはいえ、
陽性が判明した時には、


家族に感染させないか、
自身重症化しないか、
が本当に心配で不安になりました。

症状としては主に、

・鼻水
・発熱
・味覚障害

でした。

その中でも「味覚障害」は、
これまで経験したことのない辛い症状でした。

「好きな食べ物を食べても何も味がしない」、
というのは精神的にとても苦しいものでした。

幸い5日位で回復しましたが、
「このまま味覚が戻らなかったらどうしよう…」
という不安がとても大きかったのです。



その後は、コロナに罹患していませんが、

もう最近は世の中、
コロナ禍がなかったかのように
マスクをしている人も少なくなったし、
食事等も大勢で集まっていますよね。

そんな状況になった今でも私自身は
”こころに傷を負ったまま”
であることを感じています。

それは、

・外出時(打ち合わせ時でも)は基本的に常にマスクを着用している
・賑やかなお店で食事をする際には必ず少し不安になる


といった場面でです。

前者ですが、外出先の会議室等で打ち合わせをする際も
私は基本的にマスクをしています。
私が腎臓病という基礎疾患をもっていることを知っている方は
察してくださっている方もいるとは思いますが、

私自身は心の中で、
「自分だけマスクをしていてどう思われているのだろう…」
と、空気を読みすぎてしまい、
気持ちが少し辛くなることもありますし、

後者では、
ようやくみんなで集まり楽しく食事ができる状況に
なったにも関わらず、
そういう賑やかで楽しい時でもふとコロナへの感染の不安や、
味覚障害だったことを思い出してしまいます。

「一緒に楽しく食事をしているのに、
自分は心の中ではそんなことを思ってしまっている」
そういうことに申し訳なさを感じたりしてしまうのです。

コロナから受けた心の傷はとても深いです。
もしかしたら一生この傷と
付き合っていかなかければいけないのかも知れません。

でも、いつかこの傷の意味が変わってくる日が
くるのかも知れない、
そのように出来たらいいなとも思っています。