「劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ」 | 三度の飯よりシネマ好き。

「劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ」

$三度の飯よりシネマ好き。『劇場版 神聖かまってちゃん ロックンロールは鳴り止まないっ』
ひらめき電球都内先行公開中
監督・脚本・編集 入江悠
キャスト
神聖かまってちゃん(主題歌・劇中歌・出演)
二階堂ふみ
森下くるみ
劔 樹人(神聖かまってちゃんマネージャー)
STORY
“神聖かまってちゃん”の大規模なライブまであと1週間───。様々な悩みを抱えた女子高生の美知子、朝から晩まで働くシングルマザーのかおり、“神聖かまってちゃん”のマネージャー・ツルギの3人と、その周囲の人々へ“神聖かまってちゃん”の歌が着火し、それぞれの人生が一気に走り出す群像劇。

$三度の飯よりシネマ好き。ビックリマーク子どもに通じる音楽
初めて神聖かまってちゃんのライブを生で聞いた時に思ったのは、何を言っているかは分からないんだけど心のどこか掴まれてもってかれるな。という、かわいくてどこか怖い子どもに会った時のような感覚でした。なんだろなーこの新しいけど自分の子どもを見ているような感じ。
子どもって、何か変な動きしたり、唄い出したり、訴えてきたりするのが、大人にはない意味不明のかわいさだったりするのが、そのままあるようなバンド、神聖かまってちゃん。
映画の中では、幼稚園児の間でも流行ってみんなで大合唱しているという、子どもにも伝わる興奮感、連帯感でかまってちゃんの歌が存在し、子ども達がすごい真面目に唄って合唱しているのがまたシュールなのにかわいいという魅力に気持ちをもっていかれます。

$三度の飯よりシネマ好き。!!マネージャーって大変。
この映画は、神聖かまってちゃんのマネージャーの 劔 樹人さんが自身の役で出演されています。
役者かとおもうほどの存在感なのに、腰が低くて何でも頼めそうな気になっちゃうような人柄で、かまってちゃんのこれからを考えながら、いつも頭を抱えています。メンバーに変に思われながらも昏々と考えて悩むマネージャー業は、抱えるアーティストが魅力的であればあるほど、大変だなあと思います。メンバーのmono、ちばぎん、みさこもそれぞれ出演シーンがあり、演技とはおもえぬ自然体ですヽ(゚◇゚ )ノ ボーカルの、の子はライブシーンでしか出ないところもまた、魅力が魔力のように効果的になってきます。

$三度の飯よりシネマ好き。ベル二階堂ふみ
高校生、シングルマザー、幼稚園生、マネージャー、それぞれの人達が人生の決戦の日にむかう魂に、かまってちゃんの音楽が着火していく姿を、ライブの日までのカウントダウンと共に描く本作の中で、ひときわ目を引くのが二階堂ふみさん演じる高校生・美和子。高校生のかわいさとか云々ではなく、夢を追う生き物としての力強さ、リアルさ、ひたむきさ。がとても心地よくさっぱり感情移入できてしまいます。
映画「害虫」や「ユリイカ」で宮崎あおいさんが持っていたような、貴重な存在感と演技力の女優さんだなと思いました。甘えてない良さというような。

三度の飯よりシネマ好き。メラメラ着火する映画
いろんな人の人生が交差しながら、誰もが本気で悩んで本気で生きていて、どこかに向かっている。そしてその先には、かまってちゃんのライブのような壊れるくらいの現実と、自分の中の殻破りが待っている。
ラストに見るかまってちゃんライブの中では、映画を見る前に曲を知らなかった人でも心の中で一緒になって飛び跳ねることができてしまうだろうと思います。
スタートダッシュって、こういうことなのね。と思わせるような快作でした。再上映もあるようなので、まだの方はぜひ。何かが着火しますドンッ