「集落から町を元気にしよう!」


というコンセプトで、


県内の小規模高齢化集落(限界集落)


中山間地域の抱えている課題を、


企業やNPO、ボランティア、地域住民の方々の力を借りて


解決していこう、という活動に


参加しています。




最近では、


ビジネスの手法を用いて


地域を活性化させようという事で、


コミュニティビジネスという活動も


盛んに行われていますね。





産まれる子どもの数が減り、


高齢者が増えてくると、


その地域の田んぼ、畑、森林等の管理は難しくなり、


だんだんと空家も増えてきて、


伝統や文化と共に


その地域にある集落は消滅していきます。





少子化、高齢化が引き起こす社会問題は、


「介護の担い手不足」という問題だけではないんですね。






さて、地域という集団は、


会社や学校、福祉施設などの集まりとは違います。





「地域」では、


共通の目的があるわけでもなく、


共有する理念があるわけでもなく、


共同作業を強いられるわけでもありません。





いろいろな考え方、価値観の人たちが、


各々の目的を達成するために、


その地域に住居を構えているだけなのです。








現代社会は、


「地域コミュニティ」が希薄になっているとか、


「地域の基盤」が弱体化している


などと言われています。




(それはおそらく、


昔の人が特別に隣近所に思いやりがあったとかではなく、


昔は隣近所と協力する事が


生きていく上で必須だったから



ではないかと思います。)






単身世帯が増加している現代では、


「地域」とはおそらく、



「慣習」がうるさくて、


「世間体」が気になって、


「噂話」が飛び交う、



煩わしくて、


面倒くさくて、



「なるべくなら関わりあいたくないもの」


「角が立たないように、


必要最低限の関わりしか持ちたくないもの」



なのかもしれません。






車もテレビもパソコンも携帯も、


一人が一台を所有するようになった現代。





「自分の部屋」に入り


パソコンを開いたら、


その四角い画面の中に、


誰にも邪魔されない


「自分だけの空間」


無限に広がっています。







近所の人とは関わりたくない、


会社の仲間とは一定の距離を置いて付き合いたい



という人が増えていると聞きます。




という事は、


自分だけの時間を楽しむように


なったのだろうか、


と思ったらそういうわけでもなく、



ブログ、mixi、facebook、twitterなどで、


盛んに他者と繋がろうとしています。







こういった現状の背景には、



「他者と関わりたくない、


干渉されたくない、


一人で気ままに生きていきたい」





だけど、




「自分に関心を持ってほしい、


独りぼっちは寂しい、


誰かと繋がっていたい」




という感情があるのだと思います。





人の考え方に


良い悪いはありませんが、


このような環境に慣れることで、


陥りやすい状況も


知っておく必要があると思います。





例えば、


便利だからと、


インターネットで得られる情報のみを情報源にしていたり、


インターネットを使える世代とのみ交流していたり。




そして、


一番心配されることは、


「生身の人間と関わることが怖くなってはいないか」


という事です。





人とコミュニケーションをとる時に、


相手に不愉快な思いをさせないように、


円滑な人間関係を形成していく能力は、


後天的な「学習」によって


身に付く能力
です。



使わなければ衰える能力という事ですので、


注意が必要だなと思いました。