♪ 手術の日が決まりました その4(感染性心内膜炎) ~ 心臓弁膜症と闘うぞ ♪ | 幸せのヒント♪ Love my family~love my life♪ 

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こんにちは 虹



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「CCU」


病院スタッフの方に案内され フロアの奥へ進むと

目の前に真っ白な金属枠に囲まれた白いくもりガラスのドアがありました。


ドアの前に立つと

さっき病院に入って総合受付からここまでに通り過ぎてきた、たくさんの外来診療フロア内の空気を 

完全に遮断するような 緊張感が漂っています。


今まで「ICU」という言葉は聞いたことがあったのですが 

この病院ではそれとは分けて、他にCCUと呼ばれる部屋があります。



部屋というか、ここだけでも12床ほどあるそうなので、とてもかなり広いフロアです。

どういうところかといえば、簡単に言うと 「集中治療室」

特に 緊張度の高い循環器系の疾患を持った患者さんが 

ここに入るようです。


ガラスドアのそばの呼び出しボタンを押すと 二重に閉ざされた扉が開き、

看護士さんが出てきました。


「患者さんは まだ検査中です。

あとから 担当医が参りますので CCU手前の「面談室」に入ってお待ち下さい」


と 小さな別室に通されました。


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待っている間に 入院手続きの書類やら 検査についての同意書やら

それから緊急時についての処置についての同意書など

たくさんの書類にサインをしていく作業が続きました。


その間にも 妹に連絡をしなければならなかったし

主人にも 母の入院している病院が変わったことを報告し 

まだ母にも先生にも会えず、帰れる時間が予測できずないこと

子供も一緒にいるので車で迎えに来て欲しいことを

メールで伝えました。


一箇所にじっとしていられない息子の相手をしながら


随分と長い時間待たされた後、 やっと先生が部屋に入ってきた。


そして母がこちらに緊急搬送されたいきさつを説明してくださいました。



この病院に搬送される前母が検査のため入院していた病院では、

昨日の午後から今日にかけ、造影剤を注入してのエコーなど

いくつかの検査を進めていく中で

やはり感染性心内膜炎だろうと、それも緊急に対策すべき状態であるかもしれない

との判断がなされたようです。


夕方、急ぎ病院側より私に電話連絡してくれていたのですが つながらず

担当の先生の判断で 先に母を系列の大学病院へ搬送することにしたそうです。


「まだ検査は続くのですが とにかくこちらに搬送されてからすぐ

CCUで抗生剤注入を始めています。

早くて4週間から6週間は その必要があります」



そうしないと 弁に付着した塊が突然はがれ 血管を流れ

脳などにわたり血管をつまらせ脳梗塞に

心臓なら心不全に陥る可能性があるそうです。



その心配は 去年の検査通いのときから 何度も何度も聞いてきたことでした。

なので 母は血栓を防ぐため 血をさらさらにする「ブラピックス」というお薬を

毎日欠かさず飲んでいます。



「検査結果を精査した上で 場合によっては 手術を行う場合もあります。」


ここでいう「手術」とは、母の胸の中の細菌に侵された心臓弁膜を取り除き

代わりに人工の機械弁や生体弁を体内に埋め込むということです。



去年、心臓弁膜症について ネットで調べてみたときに

そういう「人工弁置換」や「生体弁置換」手術というのが

あることを知りました。


ここまでの 大げさなことに どうぞなりませんように

と 今まで熱心に病院に通っていたのに。



ただ、いつも この手術のことは 私の心の片隅に不安な気持ちとともに

消せずにずっとありました。



でも 



なぜ こんな突然に事態は急変したんだろう。



検査入院の時、診断書に「不明熱」と書かれてから

まだ一日すぎたばかり 


それが、気づくと大学病院のCCUに入らないといけないような緊迫状態に

なってしまうなんて・・・



そのことについては いまでも 私にはよく分かりません。



後日

検査入院で入ったときの担当医で今回、母を転院させる判断をしてくださった

先生に現在入院している病院で偶然会うことが出来ました。


確認のため そのことを聞いてみると



「前の検査での見落としや診断ミスも考え 私も○○病院へ問い合わせ、

調べてみたんですが、やはりエコーなどには(細菌が)映っていませんでした。」


「けれど 今回 造影剤を注入してのエコー検査で

はっきりと 弁に付着した17ミリくらいの細菌の塊が見つかったので

緊急搬送しました。」


と 答えてくださいました。




過去を振り返っても仕方がない。





主人が 仕事を早退して病院に駆けつけてくれたので

息子を預け 私だけCCUに入りました。


CCUには 12歳未満の子供は入れないのです。




案外 母は 元気でした。



ご飯が 物足りないって 言ってます。




さっき 先生に説明されたことを 母に話すと

本人も 理解しているようです。



「やっぱり ばい菌がついてるんやってねえ。

ここにきてから ずっと この点滴をいれられててね

24時間 6週間も これが続くんだって」



点滴の管に 心電図のコード 尿を取るための管

体中 管だらけで 身動き一つ取れません。


母はまるで かごの中の鳥のよう 

半ばあきらめ気分で

集中治療室の簡素なベッドに治まっているように見えました。



「この部屋は なんとも殺風景やね」


「昨日泊まった病院も、新しいし立派すぎて、廊下も広いし

夜になるといっそう静かになって 落ち着かへんかったけど

ここも変わったところやなあ ほんと 落ち着かれへん」



確かに 詰め所との仕切りはカーテン一枚だけだし


ベッドのそばではモニターがいっぱい並んでいて ピコピコと

忙しく 甲高い音を立てて働いています。



えらいことになっちゃったなあ・・・


病院に一人、母を残してきた昨日の罪悪感が 更に 私にのしかかります。





でも 考え直してみよう。





やっと 「不明熱」


って 診断書から


「感染性心内膜炎」という病名にたどり着いたんだから




それが 過去に疑われたまま、ひそかに力を強め今

急速に発症したものなのか

単なる 診断ミスなのか それは もう わからないけれど


とにかく 母のために何をすればよいのかが はっきりしたのだから。



みていると母の様子も 変ったように思います。



去年の暮れには ご飯をいつ食べたのかも答えられず

それどころか一時間前に食べてしまったことさえ忘れてしまうくらいだったので

痴呆症も心配して介護センターのケアマネさんに

相談したほどなのに

今は とっても頭の中がクリアな様子です。


会話の受け答えがとても明瞭で 自分が今 どういう状態なのか

自身できちんと把握できています。


身体は随分と痩せてしまったけれど

去年の9月に救急車で運ばれた日よりももっと前にさかのぼった

その年の春ごろの 孫の面倒をみてくれている元気な母の姿が

戻ってきたように思いました。



心臓弁膜症 感染性心内膜炎



心臓の病気って それだけで とっても大げさにこわい気持ちになるけれど


心臓のケアをしっかり出来れば

もっともっと 母は元気に戻れるんだ

そう思うと 本当に良かったと思った。



検査入院の判断 間違ってなかったなあって。




幸せのヒント♪ Love my family~love my life♪ -心臓弁膜症


体内に十分な血液を流し込むため

365日 休まず働き続ける心臓。


そして血液を過不足なく 逆流するのを防ぎながら 

常に体内へ新しい血を循環させる働きをするのが

心臓弁の役目です。



4つの部屋で成り立つ心臓部の各部屋を

僧帽弁、大動脈弁、三尖弁、肺動脈弁と4つの弁が仕切っています。


母の心臓は、そのうちの一つ、左心房と左心室を仕切るところで働いている

「僧坊弁」の大きさが整っていなくて そのために規則正しいリズムを刻むことが出来ず

「不整脈」となり 

そのため 血液の流れも不規則でどうしても血管が詰まりやすくなったり

今回のように弁に細菌が付着すると どんどんと大きな塊に育ち

やがて その塊がはがれ血栓の原因となる惧れがあるのです。


先日


状態によっては明日手術になるかも と 緊急に夕方呼び出され

動揺を隠せないままに なんとか仕事を終えて

病院に駆け込みました。


担当医と循環器内科の先生と私、三人並んですわり

パソコンのモニターに映るCT画像を見ながら

説明を受けることになりました。



担当の先生ってとっても若いし、なんか 頼んない感じだなあ。



各自、自己紹介を済ませ、説明をはじめたのは 

白衣を着ている担当医の方じゃない赤い医務服の先生でした。



こっちは 早口すぎて 聞きづらいところがあるけれど

経験つんでそうだし 体格もがっしりしていて、頼もしい。


CCUで最初に説明してくれたのは この先生だったかなあ

違うなあ 確かもう少しゆっくりと 分かりやすい話し方をされていたような・・・

うん? そのときの先生が こっちのひ弱そうな先生だったのかなあ。

でも あのときが一番動揺していたから どんな人と話しをしたのか

実はあんまり覚えていなかったりする。



手術という言葉に不安を抱えながらも そんな感想を持ちながら

用意されたモニターをのぞいてみると


 

ふと 懐かしい気持ちになりました。


息子がおなかにいてたとき 

産科の定期健診で見せてもらった超音波の3Dの画像と同じだ。


その胎児時代の息子の画像は病院でプリントアウトしてもらい

持ち帰って大事にアルバムにはさんでいます。



そして、母の心エコー写真ですが


ぺらんとした蓋の形の平たい弁が

(形を分かりやすく説明すると 食虫花の上蓋のよう えっ たとえ下手?)

ぺっこん ぱっこん 閉じたり開いたり 忙しく動いている様子が分かります。


その弁のところに まるで引っ付き虫のように 長細い丸い塊が

ぴよーんぴよーんと一緒に 右に左に 振り動いていて



これが 例のばい菌 なんだそうです。



難しい言い方をすると ゆうしゅ とか ゆうぜい (漢字が変換しない)

という言葉を先生方は使ってらっしゃいます。



それは 私の思っていたものよりもずっと とっても 大きいものに見えました。


大きさは 大体13.5ミリ 

実は 弁にくっついている細菌の塊は母の体から二つ見つかっていて

二つ目も、こちらはふらふらと動き回ってはいませんが、

もう片方の弁に小さく張り付いているのが見えます。 

こちらは3ミリから4ミリくらいのものだそうです。




これが 突然 ぴょこっとはがれ 血液に流されてしまったら・・・






とても 尋常な気持ちで見ていられなくなりました。



けれど 結論から言うと 翌日の手術の予定はなくなりました。



この他に 脳のほうの画像も撮ってみると

血管に一箇所 こぶが出来ているのが見つかったんです。


赤い医務服の先生が「脳動脈瘤」というのだと 教えてくださいました。


これがあるため 今回の手術は かなりデリケートなものになる



「手当てが遅れると大変にミゼラブルな(悲惨なと言いたいらしい)結果を招く


しかし手術は急ぐが 人口膜を取り付けるにしても

もう少し 身体の中の細菌を抑えてからでないと


弁置換後にも体内の人口弁膜装置に感染し

感染性心内膜炎の再発 ということにもなりかねないため


さきほど心臓外科の先生とも話し合って もう少し日程を延ばしましょう

ということになりました。」


と説明されました。



手術の引き伸ばしを聞いたためか


どきどきしてた私の心臓が ふと 緩やかな鼓動に落ち着き始めたので



説明が一通りなされたタイミングで

先生に なにかご質問は? と聞かれ

「今日のように 『明日手術です。』 なんて 急な展開は私の心臓にもよくないです。

今度、手術の日程が決まれば 、それは出来るだけ早く教えてくださいね。」


としっかりとお願いしました。



そのときには 来週週明けにも手術の可能性が

といわれていたのですが

金曜日の朝、病院に電話して確認をすると

2月はじめに決まりました と教えてもらいました。



心臓の外科手術となると 患者当人や家族の心境としては0か100か

そんなくらいに気持ちが凍ってしまうような 出来事です。



そんな手術の日程が 早くなったり 遅くなったり



それだけで とっても疲れてしまいました。



母の誕生日は 2月6日


無事手術が終わっていれば 予後の経過を見ている頃。


手術後は しばらく GICUと呼ばれる集中治療室に入ることになるので

当然 孫とも会えないだろうし 食事制限も厳しいかも・・・



出来れば 手術前の週末ごろに 妹も一緒に 母の誕生日を祝おうと思います。


えへへ,バースデーケーキは大きめにカットしてあげようね。


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* 目が疲れるので文字は読みにくい。と母が言ってたので

筆と水彩色鉛筆を用意しました。


普通に色鉛筆なのですが 水でのばすと絵の具のように色がにじみ

色彩遊びが出来ます。 殺風景な病室の中にいても

少しでも華やかな気持ちになれる時間がもてるといいのだけれど。

さて 気に入って続けてくれるでしょうか まるちゃん風