今日は大切な人の命日。お墓参りに行きたくても行けない事情があり、故人に縁のあったお寺にいってきました。

毎年お墓参りは欠かさないのですが、今年に限っては数日前から、気が重く気持ちの整理がつかないままでした。

故人は雨が好きでした。雨の日が好きだなんて変わってるなーと思っていたけど、葬儀の日も全て終わってからどしゃぶりに、時期的なものもあるけど命日はいつも雨。

今日もそんな予感がしつつ、綺麗なピンク色の花束を買いお寺に向かって歩いていると、やはりポツポツ降りだした。

引っ越してから一年振りだけど、やはりここにくると当時の自分に戻り辛い気持ちになる。だけど故人が心配しないようにと精一杯の気持ちをこめてお参りを済ませ、顔を上げると雨が急に大降りになってきた。と同時に後ろから声をかけられ振り返ると、お参りにくる度に優しく声をかけて心配してくれる尼さんでした。尼さんに「元気にしてましたか?」と声をかけられた瞬間、急に涙がこみあげてくるのと同時に雨も更に本降りに。

尼さんは「雨は魂の浄化なんですよ。故人にも必ず気持ちは届いています。あなたが悲しんでいるのを見たら、故人も身を引き裂かれそうな思いで悲しみますよ。だから前を見て、希望をもって」とお墓に向かってお経を上げてくださいました。

私は全くの無宗教ですが、すごく有り難く本当に気持ちが浄化される気がしました。お墓が近いこともあり、帰りに愛猫のお墓参りも済ませ、帰り道には、不思議と平穏な気持ちになれていました。

悲しんでばかりではなく、亡くなった人やペットに愛されていた事実は変わらない。貴重な時間を共に過ごし、幸せな気持ちにさせてくれた事に感謝して今を前向きに生きることが大切だと、少しづつだけど、やっとわかってきた気がしました。命日は故人を偲ぶと同時に自分が生きてる実感を得られる日なのかもしれません。