今年もこの季節がやってきました。

 

2016年夏の高校野球は激戦の愛知・パロマ瑞穂球場からスタート。

 

 

当初は星城高校を見たいな…と思っていましたが、昨日の雨で試合が流れて、14日に変更になった…とのこと。

 

 

 

今日は前日分2試合と当初の10日第一試合の分が組まれて合計3試合のパロマ瑞穂球場でした。

 

 

【第一試合】江南 1-0 松蔭

江南 000 000 001 = 1/6/1

松蔭 000 000 000 = 0/7/0

[得点経過]

9表:ハウル 先制タイムリー

 

 手に汗握る投手戦を制したのは江南高校。最終回にエース・ハウルくんのタイムリーで決勝点を挙げ、初戦突破を果たしました。先発のハウルくんは真っすぐの球威でドンドン押していくようなピッチング。序盤はやや球が浮くところもありましたが、それ以上の球威があったように感じましたね。外野の頭を越えたか?という打球でも外野手が落下点に居る、ということもしばしば。ランナーを置いた状態が多かったマウンドでしたが、四死球はゼロ。常にストライクが取れて安定したナイスピッチングでした。

 打線はチャンスを作るもののあと1本が出ない状況が続きました。4犠打をミス無く決めるなど細かく堅実な攻めでしたね。あとはチャンスに1本打てるかどうか。これが勝ち上がっていく上での課題になりそうです。

 

 敗れた松蔭は、江南に比べて攻撃面でややミスが目立ったかな…という印象を受けました。決めたいところで犠打を決められずにリズムに乗れないまま試合が終わったような感じです。山本くん・寺西くんの2投手は本当によく投げていました。最後は力尽きてしまいましたが、十分にナイスピッチングと言えそうです。江南は無失策と守りは安定していましたね。これも接戦になった一因だと思います。

 

 

 

 

 

 

【第二試合】東郷 8-1 愛知総合工科(8回コールド)

工科 001 000 00 = 1/05/1

東郷 000 110 42 = 8/11/0

[得点経過]

3表:福山 先制タイムリースリーベース

4裏:村瀬 同点タイムリーツーベース

5裏:山田斗 内野ゴロで勝ち越し

7裏:吉田 タイムリー

7裏:山田斗 2点タイムリー

7裏:村瀬 内野ゴロの間に1点追加

8裏:山田斗 スクイズ

8裏:笠島 サヨナラタイムリー

 

 東郷が終盤に突き放してコールド勝ち、2回戦進出です。東郷先発の山本くんは左腕から角度のある真っすぐとキレの良いスライダーを軸にピッチングを低目にテンポ良く投げ込みます。1点こそ失ったものの8回を5安打無四球に抑えるナイスピッチング。相手打者が低目のスライダーに手を出すシーンが多く見られました。

 打線は序盤こそ相手投手に打たされるような印象だったのが、2順目以降にきっちりアジャストしたかのようにヒットが出ます。11安打のうち10安打が4回以降に飛び出したもので、しっかり戦略立てて攻めているように感じました。また、全体として走塁への意識が高いようでこの試合ではチーム8盗塁、5番村瀬くんは3盗塁と躍動。シングルヒットをツーベースにするような走塁や、少しのファンブルも見逃さないような走塁は今後勝ち上がっていく中で大きな武器になると思います。

 

 敗れた愛知総合工科は今春開校で全員が1年生という経験の浅いチーム。でしたが、序盤はそれを感じさせず、むしろ押しているような感覚さえありました。エースの楳田くんは球速こそないものの「低目に投げる」という意識が感じ取れた丁寧なピッチングでしたし、1番打者の福山くんは快足飛ばして先制のスリーベースと、個々のポテンシャルは高いものがあるように感じました。細かい戦術などしっかり覚えれば、激戦の名古屋地区でも勝ち抜く可能性はあるでしょうね。今後の成長が楽しみなチームになりました。

 

 

 

 

 

 

 

【第三試合】富田 6x-5 名経大市邨(延長10回サヨナラ)

市邨 000 020 012 0 = 5/15/4

富田 110 000 030 1 = 6/11/0

[得点経過]

1裏:敵失で先制

2裏:西川 タイムリー

5表:影下 ホームスチール

5表:加藤夕 同点タイムリー

8表:宮尾 勝ち越しタイムリーツーベース

8裏:横井 同点タイムリーツーベース

8裏:敵失で2点勝ち越し

9表:加藤夕 タイムリーツーベース

9表:山下 同点犠牲フライ

10裏:野選でサヨナラ

 

 延長にもつれ込む激戦を、富田高校がサヨナラで制しました。

 富田の先発は長谷川くん。3回を除いて毎回走者を背負う苦しいピッチングでしたが、何とか少ない失点で留める粘りを見せます。相手には2点以上のリードは許さず、野手陣に「まだまだ行けるぞ!」という機運をもたらしたような粘りだったと思います。9回途中で降板するまでに与えた四死球は2つと、制球に苦しむことはなかったですね。その後は堂森くんがリリーフしましたが、延長10回のピンチを切り抜け、サヨナラにつなげました。

 打線は序盤に2得点した後は7回までヒットが出ない状況が続きましたが、8回先頭が出た後、4番石川くんの犠打で一気にムードを引き寄せた印象ですね。そこを代打の横井くんが同点タイムリーツーベースという大きな仕事をやってのけました。その流れが相手守備陣のミスを呼び起こしたのかも知れませんね。サヨナラのシーンも二死満塁から内野ゴロで二塁のベースカバーが遅れて…というものでしたし、富田高校にツキもあったのでしょう。

 

 敗れた名経大市邨は守りの乱れが響きましたね。ショートの新井くんをはじめ個々の能力としては高いものがありました。しかしこの試合ではエラーで3失点するなど要所で守りのミスが出てしまった。攻めて行ってのミスもあったので致し方ないところはありますが、あのミスがなければ・・・と悔やまれる失点ですね…。

 打線も15安打と活発でしたが、けん制アウトの後に連打が出たりとチグハグな攻撃になってしまったように感じます。最後まで攻守の歯車がしっかり噛み合わなかった…そう表現すれば良いでしょうか、市邨としては悔いの残る試合になったと思います。ただ、終盤8回には長打攻勢で得点するなど良い場面もありました。

 

 

 

 

今日の3試合はこんなところですかね。

 

 

 

3試合とも本当に見ごたえのある試合で、どちらに転んでもおかしくないような試合が続きました。

 

 

しかし、愛知総合工科の健闘ぶりは素晴らしいと思いますね。

 

最終的にコールドにはなってしまいましたが、昨夏ベスト16の東郷相手に前半は互角の試合でした。

 

この春結成された、言わば「急造チーム」ですから、今後の成長がますます楽しみになります。

 

 

また機会あれば夏だけでなく春も秋も観に行きたい、愛知大会ですね。

 

 

この夏も、日程が合えばもう一度観に行けるかどうか…。

 

考えてみたいと思います。