irix15mmf/2.4 導入❕❕ | 星空とともに季節を感じたい…

星空とともに季節を感じたい…

季節を感じられる星景写真(星空のある風景写真)を撮りたいと、地元関西を中心に奔走中‼︎
そんな様子をゆるゆると綴ってみようと思います。

今年4月にEOS6DからK-1に乗り換えて以来、ずっと懸案だった超広角レンズ。
現状、純正の15-30㎜広角ズームのほぼ一択だったのですが、以前からスイスのメーカーより発売が発表されていた『 irix15㎜f/2.4 』のPENTAX版がついに発売開始したので、早速導入しました。
6D使用時には、Distagon15/2.8を愛用していたのですが、それに代わる候補としての購入です。
K-1&irix15
6D&Distagon15(右端)
このirix15には、Blackstone(695€)という高耐久アルミニウム+マグネシウム合金製と、Firefly(475€)という軽量プラスチック製の2種類があります。
今回導入したのはBlackstone。
11月5日朝にメーカーオフィシャルサイト内のストアより注文して、11日の昼過ぎには到着。海外からの輸入ということで不安もありましたが、かなり早い対応でした。
総支払額は、およそ88,000円(送料、税込み)。
Distagon15が220,000円(現在の価格コム最安値)なので、裕に半額以下ですね。^^
まず取り出して触ってみての第一印象は、Distagon15にかなり似てます。
恐らく設計時に参考にして作られたのではないでしょうか。
素材の質感も良く、デザイン的にも高級感まで演出されていて良い印象です。
 
機能的な特徴がいくつかありますが、星景しか撮らない自分にとって、とても魅かれたのが、前後にフィルターが付くことです。
SIGMAのFisheyeなんかについているのと同じで、後端にゼラチンフィルターを装着できるホルダーを有しています。
この画角になると、前にソフトフィルターを付けることにより、周辺の輝星が変形してしまい美しくありません。その点、後ろだとその歪みも少なくて済みます。
更にもう1点、フォーカスロック機構です。
今までなら、ピントを合わせたのちパーマセルテープで動かないよう固定して、その上から結露防止ヒーターを巻くのですが、これには任意のフォーカス位置で動かないようにロックすることができます。
正直、2.4と明るいレンズにこれらの機能を載せて、星景撮影をはじめから念頭に置いた専用設計なのかと、発表時に驚いたのでした。
 
さて前置きが長くなってしまいましたが、ここからが本題。
実際に使用してみての感想です。
やはり、フィルターホルダーは欠かせませんね。
今までならそれこそパーマセルテープで直接貼り付けたりしていましたが、これなら取り換えなども容易で本当に便利です!
次にフォーカスロック機構についてですが、これが幅が細くて硬いので、ロックするのにすごく力を要します。
そのため、せっかくピントを慎重に合わせたのに、ロック時にまた一緒にピントリングが動いてしまいました。
これではあまり意味がありません。
実はこのレンズのピントリングはもともと少し重めです。
なので、上からヒーターを付けたぐらいではずれないので、実際にはフォーカスロックは必要ないかもしれません。
ピントリングの操作感についてはもう1点。
このレンズは暗闇でのブラインドタッチでも無限遠を出せるようにと、∞の位置でクリック感があり、いったん止まるように設計されています。
ところが実際、私の個体では無限遠が少し奥目で出るため、微妙なピント合わせの際に反ってそのクリック感が邪魔になる可能性がありそうです。
もう1点レンズについている指標について。
こちらはお知り合いの方から確認依頼があったのですが、製品の仕様では暗闇で視認できる塗料が使用されているそうですが、実際には全く見えません。
まあ自分の使用法の中でそれを必要とする事はなさそうなのですが。
 
では続けて、撮影に持ち出したデータをもとに感想を。
開放から予想以上にこれ使えます‼
まず中心部の解像は非常にシャープで繊細に結像してくれます。
K-1のローパスレス3640万画素でも十分に対応できると思います。
開放ではさすがにこの画角ですから、周辺減光はそれなりにありますが、それでも十分後処理で補正可能な程度だと思います。
F4.0/20sec/ISO10000F3.5/20sec/ISO8000F3.2/20sec/ISO6400F2.8/20sec/ISO5000F2.4/20sec/ISO4000
これらはすべて無補正にてJPEGに書き出したものです。
周辺減光という点では、やはり開放に近くなるとある程度は仕方ないのかなと。
もちろんDistagon15でも同様にありましたし。
中心部付近の葉のシルエット部分などかなり線の細いシャープな像が得られているのではと思います。
さらに周辺でのコマ収差による星像の歪みですが、こちらも開放から非常に良く抑えられており、この辺の性能は下手したらDistagon15をも凌ぐのではないかと思っています。

左上1/4を切り出したものです。
ピントさえしっかり合わせることができれば、開放2.4でも十分に使えそうです。
唯一少し気になったのは、全体に色乗りがフラットで浅い感じがすることです。
この辺りはもう少し良い条件下での撮影でどのようになるのか、もうしばらく様子を見ていこうと思います。
 
総じて、第一印象としては今後十分に星景撮影のメイン機材として使えそうです。
キヤノンやニコンでは神レンズといわれる純正や豊富なサードパーティ製レンズがあるので、このirix15にまで求められることはないのかもしれませんが、ことPENTAXに関しては、現在のところ本当に選択肢がないので、この性能のレンズが出てきたことは本当に喜ばしいですね。
さらに言えば、今までレンズの選択肢の少なさからK-1を敬遠してきた向きにも、変化が現れるのではないか、それくらいの期待感を持たせてくれるレンズだと思います。
 
最後に補正現像した1枚です。
早くもっと良い条件下で撮影してみたいですね。
F3.2/20sec/ISO6400
 
 

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