The Constant Gardener 2005年
パワーのある映画でした。
先進国の大手製薬会社が、ケニア(ナイロビ)の地を使って新薬の治験を行う。
そして、もし副作用などで命を失うものがいても、公にはされない。
その大手製薬会社と政府との癒着。
実際にそうかもしれないし、そうじゃないかもしれないんだけど。
結構、心に響いてくるものがありました。
「どうせ、平均寿命が短いし」とか
「彼らの命は軽い」
「彼らの死によって、我々は豊かでいられる」
などのセリフは、すごく考えさせられました。
信じがたい点にスポットライトを浴びせてると思う。
メッセージ性がすご~~く強い気がする。
上記のような悲惨な事実を暴いて、行動に移したのがテッサ(レイチェル・ワイズ)。
しかし、彼女は、裏の組織により殺害されてしまう。
英国外務省一等書記官のジャスティン(レイフ・ファインズ)は、
妻テッサの死に疑問を持ち始め、
そこから、世界を相手に戦いを挑むという映画だったと思います。
(感想)
テッサは、苦しんでる人が目の前にいたら、まずはその人を助けるべきという考え。
夫、ジャスティンは、困ってる人がいっぱいいる中で、その人ひとりを特別扱いは、できないという考え。
夫婦間の価値観の違いで、
この不一致は、この映画のミソだった気がしてます。
本当に難しい問題ですよね。
正解、不正解なく、考え方の違いなんですかね。
大好きなのは、
妻の死後、訪れた村で、
ジャスティンは、盗賊達の襲撃に遭ってしまう。
彼は、援助者の飛行機に乗って避難できるが
残された村人に、命は無い。
だから、彼は村で出会った少年もその飛行機(定員オーバー)に乗せて欲しいと懇願する。
この子一人でも助けたいってパイロットに頼みます。
彼が取った行動は、妻テッサの価値観だったと思います。
その人の価値観を
無理矢理にでも分かろうとしてみたり、
自らの経験に無理矢理にでも重ね合わせてみたり、
信念を曲げるんじゃなくて、
理解しようと努めることって、
究極の愛情のような気がしました。
この映画は、
感情が動かされます。
まさにMovie。