今年の2月に高野山ツアーにて南海高野線の「天空」に初めて乗車できた。あの時はイベントだったっていうのもあり、しっかりとゆっくり天空の車内を満喫できなかった。


 さて2010年6月29日で南海高野線(汐見橋~極楽橋間)は全線開通80周年を迎えた。80年前といえば1930年。

その南海高野線全線開通80周年記念と、天空運行開始1周年を記念して、2度目となる「天空」に乗車したいと思い、私は一路南海高野線の橋本へと向かったのだ。



 南海高野線は、高野山参詣客輸送のため設立した高野鉄道が、明治31年に開通した大小路(現:堺東)~狭山間が始まり。山岳区間の難工事を乗り越え、昭和4年に極楽橋駅まで、その翌年には南海鋼索線(ケーブルカー)が開通。30年以上の歳月を経て参詣鉄道としての目的が達成されました。(南海電気鉄道ホームページより引用)



泉佐野 08:18発  特急サザン 10号 なんば行き

↓0:30乗車

天下茶屋 08:48着


0:05乗換


天下茶屋 08:53発  準急 和泉中央行き

↓0:06乗車

堺東 08:59着


0:06乗換


堺東 09:05発  急行 橋本行き

↓0:39乗車

橋本 09:44着


0:29乗換


橋本 10:13発  天空 1号 高野山・極楽橋

↓0:48乗車

極楽橋 11:01着



ゆっきぃの旅路 ↑南海高野線 美加の台に急行 橋本行きが停車中。
ゆっきぃの旅路 ↑南海高野線 御幸辻~橋本間にある「小原田検車区」。見えているのは天空 1号が出庫待ち。
ゆっきぃの旅路 ↑南海高野線 橋本5番線横の高野山検車区橋本留置線に留置中の南海2300系。
ゆっきぃの旅路 ↑この南海2300系には、南海高野線全線開通80周年記念ヘッドマークが装着されている。


 私はこの日の旅で、泉佐野駅にて「せんとくん平城京1日電車乗車券」を購入していた。このフリー切符は、南海電鉄全線(関西空港駅と高野山駅を除く)と近鉄難波線 大阪難波⇔(1往復のみ)大和西大寺~近鉄奈良・大和西大寺~西ノ京が乗り降り自由という切符。だから南海電鉄では関西空港駅と高野山駅以外はどこでも1日乗り放題なのだ。値段は1800円。元は全てとれます。

 私はこのフリー切符を利用し、この日の旅を楽しんだ。


 地元、南海本線 泉佐野08:18発 特急サザン 10号 なんば行き(自由席)に乗車し、南海高野線の乗換駅の天下茶屋で降りた。南海高野線 天下茶屋1番線に行ったらホームに08:53発 準急 和泉中央行きが到着していたので、待ってるのが暑いから乗ってしまった。次の堺東で降り、待避中の各停で涼みながら待ち、堺東08:59発 急行 橋本行きに乗車した。橋本には09:05に到着した。


 観光列車「天空」に乗車するには、事前の予約が必要。乗車日の10日前から乗車日の前日までにフリーダイヤルの電話で予約をしなければならない。でもしかし、当日空席があれば、当日券でも乗車は可能なのだ。

 私は事前予約をしていなかったので、橋本に着いても天空に乗車できるかはわからなかった。しかし前日まで空席があったので、乗車できると信じて橋本に向かったのだ。

 いざ橋本に到着し、私はすぐに「天空乗車券引換窓口」へ直行した。そしたら「当日券 有」と掲示されてあったので、ホッとした。私は天空の2号車15番の席を手配できた。天空は全席指定だが、個々の座席の指定はできない。南海電鉄の係員が席を決めるのである。天空乗車券は500円だ。

 天空乗車券を購入した後、入線時刻まで23分あったので、一度橋本駅で下車してみた。



ゆっきぃの旅路 ↑右が通常の天空座席指定券。左が天空運行開始一周年記念乗車証(期間限定で配布)。
ゆっきぃの旅路 ↑橋本駅下車前に突然現れた2番線停車中のJR和歌山線 普通 和歌山行き(万葉ラッピング仕様)105系。美しいラッピング車両でビックリした。
ゆっきぃの旅路 ↑上の画像の最後尾。JR和歌山線も万葉の風情たっぷりで気持ちいい路線。
ゆっきぃの旅路 ↑南海高野線 橋本駅4・5番線ホームに戻ってきた。橋本駅の次列車表示板。(日本語版)
ゆっきぃの旅路 ↑南海高野線 橋本4・5番線の次列車表示板。(英語版)
ゆっきぃの旅路 ↑南海高野線 橋本駅の柱のほぼ全てに貼られてある「天空指定券引換所」の案内板。
ゆっきぃの旅路 ↑ここで天空乗車券を引換、あるいは当日券が有なら購入できる。橋本駅の極楽橋方真ん中より前方にある。
ゆっきぃの旅路 ↑南海高野線 橋本5番線に到着した、特急こうや 1号 高野山・極楽橋行き。後方4両には特急りんかん 81号も増結されており、この橋本で分割(切り離し)される。



 10:07、橋本5番線に10:13発 天空 1号 高野山・極楽橋行きが入線してくる。私が以前の高野山ツアーで乗車した天空はバレンタイントレインとしてヘッドマークもバレンタイン仕様となったいた。今回通常の天空のヘッドマークを見るのは初めてであった。私が天空の正面やヘッドマークを撮影していると、天空の運転士が「撮りましょうか?」とおっしゃってくれたので、1ショット撮影していただきました。

 そして発車時刻が迫ってきたので車内に乗車した。私の席は以前に乗車した時と同じでテーブルのない席であった。定刻に天空 1号は橋本から発車していった。私は橋本を出るとすぐに紀ノ川を渡るので、展望デッキに移り、撮影した。

 紀ノ川を渡ると、どうも私の席が嫌だったので、パッセンジャー・アテンダントに「席って変更してもいいですか?」と尋ねたら、すぐに「もう誰も乗ってこないのでどうぞ」と言われたので、私は展望デッキのすぐ後ろの、テーブル付きボックスシート(2号車の最後尾の席)に移らせてもらった。


 ここでたくさんの写真をご覧ください。



ゆっきぃの旅路 ↑南海高野線 橋本10:13発 天空 1号 高野山・極楽橋行きが停車中。
ゆっきぃの旅路 ↑天空の通常のヘッドマーク。
ゆっきぃの旅路 ↑天空 側面の50‰・ズームカーマーク。
ゆっきぃの旅路 ↑天空 2号車案内。
ゆっきぃの旅路 ↑天空 2号車後ろの展望デッキ。ここは本当は扉である。扉のところには両側に柵があり、ガラスは一切ない。
ゆっきぃの旅路 ↑展望デッキから紀ノ川を撮影。後方を望む。
ゆっきぃの旅路 ↑ガラスで仕切られているところが展望デッキ。その奥が客車。右の席には全てテーブルがある。左側の席はテーブルがない。私は最初この左の席に指定された。
ゆっきぃの旅路 ↑私はこの席に変更させてもらった。2号車後ろ。展望デッキよりも後ろ。
ゆっきぃの旅路 ↑南海高野線 学文路駅。天空の最初の停車駅。
ゆっきぃの旅路 ↑南海高野線 九度山駅。学文路の次は九度山に停車。
ゆっきぃの旅路 ↑九度山発車後、展望デッキから後方を望む。
ゆっきぃの旅路 ↑見えている橋梁は丹生川(にゅうがわ)橋梁。この付近はサービスで止まりそうな速度で走行する。丹生川橋梁のあとトンネルが見えているが、それを越えると高野下駅。九度山~極楽橋間の途中の駅は通過。
ゆっきぃの旅路 ↑南海高野線 高野下駅を過ぎた付近。50‰を越える急勾配。
ゆっきぃの旅路 ↑高野下方面を後方から望む。

↑天空 1号 高野山・極楽橋行きの車窓風景の動画。
ゆっきぃの旅路 ↑展望デッキから上古沢付近の下を望む。かなり高い。
ゆっきぃの旅路 ↑南海高野線 紀伊細川に入線。運転停車。
ゆっきぃの旅路 ↑南海高野線 紀伊細川駅。運転停車中。
ゆっきぃの旅路 ↑紀伊細川での行き違い列車。快速急行 なんば行き。
ゆっきぃの旅路 ↑南海高野線 紀伊神谷駅。秘境駅でも有名。紀伊細川の次の駅だがここでも運転停車。
ゆっきぃの旅路 ↑紀伊神谷での行き違い列車。特急こうや 2号 なんば行き。橋本で見た特急こうや 1号 高野山・極楽橋行きの折り返し列車。
ゆっきぃの旅路 ↑上の画像の特急こうや 2号 なんば行きの最後尾。
ゆっきぃの旅路 ↑まもなく終点 極楽橋に到着。見えている線路は、極楽橋駅前方に設けてある2線の引上線。
ゆっきぃの旅路 ↑まもなく終点 極楽橋に到着。この橋はなんと「極楽橋」。この橋の手前にはかつて茶屋があった。
ゆっきぃの旅路 ↑南海高野線 終点の極楽橋。南海鋼索線(ケーブルカー)と接続。
ゆっきぃの旅路 ↑南海高野線 終点の極楽橋4番線に11:01到着。
ゆっきぃの旅路 ↑天空の通常のヘッドマーク。
ゆっきぃの旅路 ↑南海高野線 極楽橋4番線に停車中の11:16発 天空 2号 橋本行き。



 以上のように、南海高野線 橋本から天空 1号 高野山・極楽橋行きで終点の極楽橋へとやってきた。以前に乗車した時は、人が多かったのでずっと座席に座っていて、ほとんど車内をじっくり見れなかった。しかし今回はゆっくりとじっくり天空での旅を楽しむことができた。やはり特に印象深いのは展望デッキであろう。展望デッキでは、急カーブでレールをきしむ「きーー」っていう音がかなりの大音量で耳をふさいでる方も見受けれるほどだった。さらにトンネルに入るとヒヤッと涼しく気持ちいい感じだった。

 今回、天空にちゃんと乗車できたので、かなり楽しむことができた。橋本から極楽橋まで普段よりはかなりの所要時間がかかったが、そんなのは忘れてしまうほどだった。

 次回は雪の中での天空の旅もしてみたいものだ。


 そして今回は高野山には行かず(この日に利用したフリー切符は極楽橋~高野山は別料金のため)極楽橋で下車してみた。以前少しだけ下車したことはあるが、ちゃんと下車したことはない。もちろん改札機は1機しかなく、自動券売機や乗越精算機などもない。改札を出ると、正面に川、行けるか行けないかの登山道みたいな道?道ではない?らしきところがある。そしてグルっとUターンする形で歩いていくと、極楽橋駅から南海鋼索線への連絡通路の下をくぐる。もちろん人は誰も居ない。自動販売機もない。携帯電話も電波はない。猫の子1匹居ない。そして3分ほど歩くと、よく極楽橋へ入線する風景を写真や映像で見たことある箇所へ行ける。線路ぎわまで行けるのだ。間違っても線路内へは立入禁止だ。ここで撮影するならいいポイントであろう。



ゆっきぃの旅路 ↑南海高野線 極楽橋駅の駅前?駅前だ。こんな感じである。
ゆっきぃの旅路 ↑ここが3分ぼと歩いて行ける撮影ポイントだ。
ゆっきぃの旅路 ↑撮影ポイントから極楽橋駅へと戻る道。こんな感じで、誰も居ない。見えているホームは極楽橋4番線で、電車は天空 2号 橋本行きだ。



極楽橋 11:16発  天空 2号(自由席) 橋本行き

↓0:54乗車

橋本 12:10着


0:19乗換


橋本 12:29発  急行 なんば行き

↓0:56乗車

難波 13:25着



ゆっきぃの旅路 ↑南海高野線 天空 2号 橋本行きの運転士専用時刻表表示板。
ゆっきぃの旅路 ↑南海高野線 中古沢橋梁を渡る。
ゆっきぃの旅路 ↑南海高野線 笠木橋梁を渡る。
ゆっきぃの旅路 ↑南海高野線 紀ノ川橋梁を渡る。まもなく終点の橋本である。
ゆっきぃの旅路 ↑南海高野線 橋本5番線に停車中の12:18発 各停 高野下行き。
ゆっきぃの旅路 ↑各停 高野下行きに取り付けられてある、南海高野線全線開通80周年のヘッドマーク。


 南海高野線 極楽橋での15分間の待ち合わせで、11:16発 天空 2号(自由席) 橋本行きに乗車した。天空のなんば方2両は自由席で天空乗車券がなくても乗車できる。ちなみに天空の停車駅は、極楽橋をでると、九度山、学文路、終点の橋本である。逆も同じである。

 私は先頭車両に乗車し、一路橋本へ戻る。途中、橋本着の時刻が知りたくて携帯で調べようと試みたが、やはり電波がなく、調べられなかった。でもしかし運転室の運転士専用時刻表表示板が見えたのでそれで確認した。すると、紀伊神谷駅での運転停車中、運転士がのぞきこんでる私に気付き、運転室のドアを開けてくれた。紀伊神谷駅での運転停車は9分ほどあったので、少し運転士とお話をした。天空は天空専任の運転士が運転するようになっているというようなお話をして下さった。あとは、上古沢駅などの花壇作りなどのお話など、色々なことを教えてくれた。

 そして、あっという間に橋本に到着。

 この日の旅はまだまだ続く。今回の天空の旅はたいへん収穫が多く、とても思い出深い旅となったことは、嬉しく思う。2回目の天空は素晴らしかった。


 続きの旅は、~旅路3番線~へ。

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