子宮筋腫と私

子宮筋腫と私

突然気付いた子宮筋腫とさよならするまでの備忘録として

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12時過ぎには術後初めての食事がやってきました。

といっても、りんごジュース、薄い卵スープ、重湯のオール流動食です。

食べることが何よりも大好きな私ですが、久しぶりの食事を前にしても、全く食欲がわきません。

常にお腹の辺りに違和感があり、空腹がわからなくなっているのです。

喉が痛いわけでもないのですが、飲み込むという行為がとてもつらく、いずれも二口くらいで残してしまいました。

ベッドを起こしてもたれかかりながらとはいえ、少し体を動かすと痛みが走るため、わずかな食事を終えるとぐったりと疲れていました。

傷の痛みも増してきたので、少し眠りたいと思っても、先ほどまで1日中寝ていたせいか、眠れず、ダラダラとテレビを見たりゲームをしたりして過ごしました。

手術が無事終わってハッピーなはずなのに、術後の大変さが想像以上でなんだか暗い気持ちになっていると、母が見舞いに来てくれました。

普段通りに話そうとするとお腹が痛くなるので、小さな声でボソボソとしか話せません。話すのにも腹筋は必要なようです。

母から、
*手術は予定よりも早く終わり、出血も少なかったため、セルセーバーすら使わずに済んだこと

*筋腫は500g超えの大きさだったこと

*記念に取り出した筋腫を写真におさめたこと

などを聞きました。

私を悩ませてきた憎き筋腫の写真を見ると、白いホルモンのようでした。
こんなものがお腹にずっとあったんだ、、、
筋腫があった下腹部に手を触れても、術後でお腹全体が腫れているせいで、術前より膨れていて実感はわいてきませんでした。


「今何時ですか?」を何度も繰り返し、ようやく朝がやってきました。

血圧を測りに来た看護師さんが、
「もう少しでお部屋に戻れますからねー。」とのこと。

やったーーーーーー!!!

「足についてる道具も外しますねー。」

エコノミー症候群にならないように一日中足をモミモミしてくれていた道具を外してもらうと、足が軽くなりました。

急に動いたときに、血栓が飛びやすいと聞いていたので、自分でも足首を上下したり足の指を動かしたり。

この運動も予防するのに効果があるので、術後目が覚めたら1時間に数回は行うように指示されていたんですが、

私はエコノミー症候群が怖かったので、もっと頻繁に動かしていました。
実際は回数増やせば増やすほど予防効果が高いわけではないらしく、そんなにする必要はなかったそうなんですが、
動かしている方がなんとなく安心出来たので。

道具と尿の管を外してもらってしばらくすると、
「では今からお部屋に戻りますね。ベッドのママ移動しますので、目が回ることがあるので目を閉じていて下さい。」と声がかかり、
ベッドごとお部屋に帰ってきました。

お部屋に戻り、なんとすぐに歩く練習です。

寝ているだけなら痛みはないんですが、少しでもお腹に力を入れると激痛が走ります。

痛みの種類は筋肉痛と似ていますが、程度は今まで経験したことのないくらい強く、
思わず、
「痛たたたーーー!」と声が漏れるほど。

しかし、術後なるべく早く歩き始める方が治りがいいとのことで、少しでもいいので歩きましょうと促され、

なんとか起き上がり、
←これが一苦労。
ベッドは電動で起こすことが出来るので身体としては起き上がっているんですが、
体重はベッドにかかっていて、
そこから背中をベッドから離す、という、
普段ならなんてことない動きが、力がはいらないのと痛いのとで時間がかかります。

足元にタイヤのついた点滴台を支えになんとか立ち上がり、
←これもまた一苦労。
何度か失敗してようやく立ち上がれました。いや、立ち上がれてはいません。お腹を伸ばすと痛いので、腰はかなり曲がった状態でした。

ヨロヨロと歩きます。
が、かなり痛みを伴うため、廊下を10mくらい進んだだけでお部屋に戻ってきました。

またなんとかベッドに戻ると、動いたからか痛みが強くなって来たので、痛み止めをもらいました。

今日の流れを説明してもらい、看護師さんがお部屋を出て行かれたあとは、
携帯で友人にLINEの返信をしたり、持ってきていたらゲームをしたりして過ごしました。

痛みはただ寝ているだけなら生理痛と同じようなものなので、ベッドで横になっているだけなら辛さはありませんでした。


手術室で意識を失い、次に目が覚めたときには、回復室で横になっていました。

(手術終わったんだ、、、)

と、安心したことは覚えているけれど、そこからまたウトウト。

次に目が覚めたときには、ベッドの横の椅子に母が座っていました。

「お疲れ様。痛くない?」

そう問いかける母に酸素マスクをつけたまま、大丈夫と答えてまたウトウト。

そこからの記憶はあいまいです。

術前に受けていた説明では、
寒気や喉の痛みを感じることがあると聞いていましたが、そういったことはなく、

ただ、眠気は感じていないのに、二言三言話すと自然に目が閉じてまた眠りにつき、しばらくすると目が覚める、ということを断続的に繰り返していました。

静かな部屋の中で、エコノミー症候群を予防するために足に巻いた道具に空気を送るプシュー、プシューという音が響いています。

お腹はズキズキ痛いというよりも全体的に鈍重たい感じ。

吐き気や頭痛などはありませんでした。

私が目を覚ます短い時間の間に、母から、

「手術の時間は4時間くらいだったよ。」
「筋腫は500g超えてたみたいだよ。」
「出血も思ったより少なくて、セルセーバーも使わなくて済んだよ」

といったことを聞きました。

回復室に戻ってから面会時間の終わる夜8時までの間、

母と、夕方からは彼がずっと側に居てくれました。

ろくに話せない私を見守って居てくれたおかげで、安心した気持ちの中で少しずつ目が覚めている時間が増えてきました。

その間も、定期的に看護師さんが様子を見に来てくれて、血圧や熱を測定してくれていたそうですが、私はよく覚えてはいません。

面会時間が終わる8時頃には、酸素マスクやモニターも取り外されていましたが、
左腕には点滴がついており、足のポンプもそのままの状態でした。

枕元には、ナースコールと、もうひとつ押しボタンが。

術後は点滴から常に抗生剤と鎮痛剤が注入されていたのですが、それでも痛みが強くなった時にそのボタンを押すと、鎮痛剤が瞬間的に追加され痛みを押さえる仕組みになっていました。

結局仰向けで横になったまま、手術当日の昼の1時頃から、翌日の朝の9時頃まで回復室で過ごしたんですが、思い返すと、ここでの最後の6時間くらいが一番辛かったです。

痛みでというわけではなく、
動けない、
寝すぎてもう眠れない、
つまらないーーーー!

看護師さんが血圧を測りに来てくれるたびに時間を聞き、まだそれだけしか経ってなんて、、、、早く窓から明かりがさしてくれないかな、、、そんなことを考えていました。


さぁ、いよいよ手術の日がやって来ました。

朝9時開始予定。
8時40分頃に看護師さんが迎えに来てくれてたので、朝から来てくれていた母に、
「行ってきます。」
と、告げ、自分で歩いて手術室へ向かいます。

手術室の中は広く、いくつもの手術室があるようです。
看護師さんや先生達が忙しそう目の前を行き来しています。

「こちらですよー。」
看護師さんが誘導してくれて、私が手術を受ける部屋の前で、名前と手術部位の確認があります。

確認が済むと、部屋の中に入り、手術室の真ん中にあるベッドに横になるや否や、
あれよあれよと言う間に数人がかりで準備が始まりました。

まさに、まな板の上の鯉。

緊張を感じる暇もないまま、あっという間に心電図と酸素マスクが付けられ、点滴の針が腕にセットされ、手術を受ける体勢が整いました。

「はい、では麻酔かけていきますねー。」

という声がして、身体と頭が少し重くなってきたなぁ、、、、、、、、

そこで意識が無くなりました。


もやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもやもや







入院は、手術前日のお昼1時半。

たまたま父親も仕事が休みだったため、両親と共に入院手続き。
事前に渡されていた入院手続き書類を入院受付に提出し、待つこと数分で担当の看護師さんがお見えになり、お部屋に案内していただきました。

なるべく入院中のストレスを減らしたくて、別途料金はかかりますが、トイレ付きの個室にしました。

A病院には個室にもいくつか種類があって、費用もトイレなし、トイレ付き、トイレ・バス付きの3段階に分かれています。
トイレなしと付きとで1日数千円の違いがあるんですが、トイレ付きにして本当に良かったです。

術後数日は部屋の中にあるトイレに行くのにも痛くて大変だったので、もし個室を検討されているのであれば、是非トイレ付きをおすすめします。

お部屋に案内してもらってしばらくしてから、両親と共にB先生から術前説明を受けました。

今回の手術において、特に私が不安に感じていたのは、

*術中の出血多量により輸血が必要になった場合
*術後のエコノミー症候群

の2点です。

輸血については、以前少し記したセルセーバーという術中に出た自己血を回収してきれいにし、また体内に戻す機械だけで何とかなりそうというお話があり、

エコノミー症候群については、術中および術後1日は、膝下に空気を周期的に送りこめる道具をつけて予防するということでした。

手術をするとなったら、お医者さん側としては、起こりうるどんな可能性も全て先に説明しておかないと、後から何か起こった時に問題があるので説明義務があります。

患者側からすると、そんな色々怖いこと聞いたら余計不安になってしまう、、、と思ってしまいます。

だけど、そんな中でも、B先生は、
こちらの理解を確認しながら丁寧に、
起こりうるリスクを少なくするよう、こういう対策を練っていますというお話を交ええながら説明して下さったので、

両親も安心したようです。

私自身も、B先生に任せたら絶対大丈夫なはず!と、思えるようになっていました。

手術は翌日の9時から。

その日の夜は緊張してなかなか寝つけませんでしたが、処方されていた睡眠導入剤を飲んで1時くらいには眠りにつきました。