では、さくらんぼの生産量は増えたのでしょうか?
これは、増えました。
自由化をはじめるにあたって
政府は、安い外国の製品が入ってきても、国内の産業が打撃を受けないように
高級品を生産して、差別化を図ろうと考えました。
国内の農家に対し、高級なさくらんぼを作るように
施設や流通システムなどに対して補助金を出しました。
また、あまり出回っていなかった西日本向けに
輸送の整備をしたり、宣伝などにも助成を行いました。
この結果、
自由化によって、海外からのさくらんぼは、全体の2/3までに膨らみましたが
国内では、高級品を作る。
という棲み分けができていたため
さくらんぼ産業は大きくなり
国内、国外とも生産量を増やすことになりました。
これは、自由貿易のおかげでしょうか?
そもそも、現在でもさくらんぼ産業は、自由貿易をしていません。
関税をかけ、輸入を制限して、保護貿易をしているんです。
市場の原理とかが働いたからでしょうか?
高級品にシフトする
生産施設の改善、流通環境の整備など、地道な努力があったからです。