久々になるこのコーナーですが、今回はTHE BACK HORNの5作目(メジャー3作目)となる「イキルサイノウ」について書きたいと思います。
3回か2回に分けてという形になりますが・・・
1.「惑星メランコリー」メディアムテンポな曲。
まず、タイトルの一部、「メランコリー」とは、憂鬱という意味です。
傲慢な権力者が爆弾を投下したことで、宇宙に存在するどれだけの星が消滅したのだろう?ということが歌われているようです。
ゆえに、愛が地球を救うなんて誰が言う 笑っちまうような絶望の底で と某番組を皮肉っているような、とても印象的なフレーズが残ります。
「最後のラブソング 人類に捧ぐ」というのは、自分たちが害虫で、いずれ滅びる身である、ということを自覚しているからなのではないでしょうか。
↑の、愛が地球を救わないということに対して、せめて最後くらいは・・・という心境もあるのかもしれません。
この曲では、憂鬱な惑星の住人(害虫)の心が描かれていますね。
2.「光の結晶」
イントロから、きらびやかな照明に始まるこの曲ですが、まさに音楽としても輝いているような状態を歌っている感じがします。 「乱反射するキラメキの中へ」・・・という描写の美しさに感動したことから、「空だって今飛べる気がする」ようになったのでしょう。
これまで、THE BACK HORNのライブへは二度行っていますが、二度とも演奏されているので、今や欠かせないポジションを担っている曲だと思います。
また、高音のギターソロも、思わず口笛を吹いてしまいそうになるくらい、印象的です。笑
3.「孤独な戦場」
個人的に、このアルバムの中で好きな曲の一つです。
(以前、渋谷の画像を貼ったブログにこの曲の歌詞を引用させていただきました)
「シブヤはまるで肉の海だ 公衆便所の落書きだ」
という衝撃的?な一節から始まり、シブヤのリアルな描写と、人間嫌いな1人の姿を表現しています。音もまた、そんな↑の様子をあらわすかのように、粗っぽい曲です。
あと、特徴的なのが、山田氏の声にエコーを使っているところだったり・・・
4.「幸福な亡骸」
この曲もまた、50曲以上あるTHE BACK HORNの曲全体で、とても好きな曲の一つです。
曲調としては↑の「孤独な戦場」と対を成すようなミディアムテンポな曲ですが、晴れやかなギターの音と、それに答えるようにある「途方もなく青い空」という歌詞のマッチしているところがとても絶妙に感じられました。
歌詞の中身としては、ハッピーエンドというか、幸せな最期というか、葬式について歌っている曲のようです。
(「喪服の行列」「火葬場までの坂」などの歌詞から、わかります。)
サビの、
「花よ 花よ 夢を見ては精一杯色を灯せ ただ其処にある生と死に抱かれ 歌えよ」
「花よ 花よ 運命(さだめ)を知り故郷の土へ還ってゆけ ただ其処にある生と死に抱かれ 眠れよ全て忘れて 永遠に」
という歌詞が耳に焼き付いて、離れません。
この曲は、一番最初にTHE BACK HORNをライブで見たときに演奏された曲であり、彼らの音楽をもっと聴いてみたいというきっかけになった曲の一つです。
序盤のまとめ:
惑星メランコリー では「生」と「死」を、
光の結晶 では「生」を、
孤独な戦場 では「生」を、
幸福な亡骸 では「死」を、描いているのではないかと思いました。
個人的には、このアルバムでは②~④の流れが好きです。
続く・・・