センスレス野球少年と父のドタバタ奮闘記


王ジャパン、原ジャパン、2回のWBCについて書かれてます。







選手へのインタビューを中心に、試合のあるシーンを切り取って構成されていますので、あの時の緊張感や感動が蘇ってきます。


王ジャパンの時は、ター君が5年生の時でした。

韓国戦、福留選手のHRは練習試合の移動中の車の中で聞きました。


間もなく試合会場に到着すると、みんな車から降りてバンザイをしていました。ほんと、うれしかった。つかえていたものが全部スッキリした感じがしました。




原ジャパンの決勝戦は、クライアントと打ち合わせ中でした。私が携帯で経過を確認し、みなさんに伝えるというかたちで観戦していました。


ダルビッシュ投手が打たれて同点になった時には、会議室はため息が漏れました。

イチローがタイムリーを打った時には、拍手喝さい「やっぱり最後はイチローだったか」とみんな言っていました。




ほんと、筋書きのないドラマとはよく言ったもんですね。

シナリオが出来過ぎですよ。


読み進めていくと、選手たちがどんな気持ちで戦っていたかがよく分かります。みんな、日の丸を背負ってプレッシャーと戦いながら、必死に球を追っていたんですね。




福留選手の言った言葉が印象に残っています。




「先輩の松中さんが痛い足を引きずりながら、ヘッドスライディングをする姿を見て、何も感じない人はいないですよ」


アメリカ戦で左足くるぶしに死球を受け、腫れと痛みが引かない状態でプレイしていた松中選手のことですね。チームの4番を任された責任を全うしようと必死で戦っていたんですね。


言葉でなく行動でチームを鼓舞する。

素晴らしいリーダーシップですね。


その行動に勇気づけられ、その気持ちを結果として表した福留選手も素晴らしい。松中選手も福留選手も男ですね。









いつも比較されて気の毒ですが・・・



サッカー日本代表、岡田ジャパンにはそういうパッションが感じられないんですよね。日の丸を背負っているという気持ちが伝わってこない。


私は思うんですが、サッカーって12歳ぐらいの子供の頃から「アンダー●○日本代表」とか言って国際大会に出場していますよね。なので、日の丸が何か慣れっこになってるんじゃないか?と思うんですよ。

子供の頃から、「俺は日本代表だよ」みたいな選民意識が働いて、ガツガツしたパッションが表に出ないのではないでしょうか?


それに比較して、野球の世界は国を背負って戦う国際大会が少ないですからね。ユニフォームを身に付けた時の日の丸の重みが違うと思うんです。


代表の皆さんは、ほんと一生懸命やっていると思うんですよ。でも、その気持ちは剥き出しにしてくれないと、私の様なサッカー素人には伝わってこないんですよね。




あと、指揮官の岡田監督に華が無い




こればっかりは、持って生まれたものが左右しますから、いまさら仕方ないんです。(顔にありがたみがない)

王監督、原監督の様な全国区じゃないですし。選手が「この監督に恥をかかせられない」という気持ちにならないとまとまらないです。



サッカー日本代表に残された道は、結果を出すしかないですね。

結果を出せば誰も文句は言えません。






話は逸れましたが、そんなWBC戦記でした。


でも、話が単発であまり深くまで突っ込んでいないので、ちょっともの足りなさは感じてしまうことは否めないです。なので、あまり期待しないで読まれることをお勧めします。




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