このワードで私のブログに辿り着く方は結構いております。
そんな訳でネタとして取り上げたいと思います。
蛇腹カメラの利点と難点は蛇腹そのものにあります。
大判カメラはラックピニオン式の繰り出し機構でレンズのピントを合わせる為、常に蛇腹が伸縮しております。
また、スプリング式カメラは収納時や撮影時に蛇腹が大きく伸縮します。
どうしても伸縮が繰り返されるので折り目の部分で蛇腹が痛んでしまいますね。
蛇腹が劣化しピンホールが発生してしまうと撮影に大きく影響を及ぼしてしまいます。
光の内部反射には強いのですがピンホールで光漏れを起こす…。
正に陰と陽を持ち合わせた主要機構となっておりますね。
そう、蛇腹は消耗品です。
使えば確実に痛んでいきます。
蛇腹交換式なら別途用意は可能でしょうがいかんせん高い!
少し前に見積もりを取ったのですがトヨビューで2万3千円位、トヨフィールドで4万位でした。
お金を掛けずに何とかして復活させたいと思うのは皆同じかと思います。
その修理方法なんですが一般的には
パーマセルテープを貼り付けてピンホールを無かった事にしてしまうのが主流でしょう。
しかし大判のように蛇腹が取り外し可能であれば問題無いのですがスプリング式カメラのように折りたたんで収納するタイプであればテープ分の厚みが増して折りたためなくなってしまいます。
それを無理矢理折りたたむと折り目で大きく負担が掛かり最悪は折り目から裂けてしまいます。
実際私も折り目で裂けたのは経験しております。
そしてテープは粘着物が熱や劣化で蛇腹をベタベタにしてしまいます。
長期間折りたたんだままですと粘着物同士がくっつき蛇腹を伸ばした際に表面の革を剥がしてしまうのです。
こうなってしまうとピンホールではすまない領域の光漏れが発生してしまいます。
似たような修理方法でゴム系の黒いボンドを塗り付けると言う方法がありますが一番やってはいけない方法ですね。
ボンドが乾いていても確実にボンド同士が接触していればくっついてしまい取り返しの付かない状態になるでしょう。
そこで私が行っている修理方法なんですが他では紹介されていない方法で修理しております。
その方法ですが
出ました、ソフト99のタッチアップペン。
でもいつも利用している金属用では無く革用のタッチアップペンになります。
要はピンホール部に薄い塗料の膜を貼ってしまおうと言う考えですね。
もっと入手の容易な同様製品に革染めQがありますがあちらはダメでした。
まず、革が硬くなります。そしてあまりピンホールが改善されませんでした。
ソフト99の革用タッチアップペンの凄いところは
・厚みがほとんど増加しない。
・素材が硬くなりにくい
・乾けばひっつかないl
・粘りがあるので伸縮させてもひび割れしない
・作業が簡単
となかなかの優れモノです。
コツとしては少し厚めに塗る事位でしょうか?
ちなみに私の利用しているトヨフィールドですがこのペンを利用して修理を施してから丸三年が経ちますが一切不具合無しです。
ただ、面積が大きい場合には不向きですのでピンホールの度合いに応じてパーマセルと使い分けて下さい。
切った貼ったの篠工房からのアドバイスでした。