2012.7 赤塚植物園 その2 | あおいとあさぎの旅行記 blue × blue journey

あおいとあさぎの旅行記 blue × blue journey

カメラの蒼生≪あおい≫と一緒にまわった、ひとりとひとつの旅のきろく。

近所の小さな小さな植物園で見つけた夏への入口。

見たことのない生き物たちの活動を

ひそかに見つけたときの喜び。

*その1~初夏の花~はこちら


本当に、カメラがあっても2、3時間で十分すぎるほどの

大きさの赤塚植物園ですが、

まだまだ発見があります。


四季の道から階段を降りて、水辺の生き物たちが棲む場所へ。

まだ少し早い蓮の花、その向こう側にお目当てのものが。


この時期でしか見られない姿の、「ハンゲショウ」です。


あおいとあさぎの旅行記 blue × blue journey


おしろい。









その名の通り、この初夏の時期だけ、葉の一部が白く

絵の具を重ねたかのような色合いになります。

これが見ごろだというので、来てみました。


真逆の季節なのに、霜が降りているようにも見えて。

とても不思議な気持ちになりました。

綺麗ですね。


漢字では「半化粧」、「半夏生」とも。

日本語の素敵な語呂合わせ。

「半夏生」は「夏至」などと同様に、時節の言葉としても使われます。


この時期にしか会えないと言われると、また翌年も

会いに行きたくなってしまいますね。



赤塚植物園にはメインの植物園のほか、

万葉・薬用園」という、万葉植物・薬用植物が中心に育っている

エリアもあります。


しゃがんで見つけた、青空色の小粒。


あおいとあさぎの旅行記 blue × blue journey





露の色。













ツユクサですね。

この青色とても好きなんです…

また、草の下で、静かに、ひっそりと可憐な花を

咲かせている姿がとてもいじらしい。

見つけるとちょっと幸せな気分になります。


こちらは少し、紫がかった日本の色。


あおいとあさぎの旅行記 blue × blue journey




藤色の星。














桔梗です。

秋の七草に数えられていますが、

なんとなく、夏に咲いているイメージが強い。

この透明感のある青紫、とても上品で素敵です。


あとは、低い木々に囲まれて、近づくことを許されなかった

気高い花。


あおいとあさぎの旅行記 blue × blue journey




くれないの姫。














緑のなかでひときわ目を引くのに、

自分なんかが手を伸ばしても届かない、高嶺の花。

見惚れてしまいます。

遠くにかすんで見えるのに、はっきりと目に焼きつく姿。

憧れの対象。



色彩の豊かさも含めて、たくさんの命を見つけられました。

夏にきらめく生きる姿は、とても真っ直ぐでかっこいいです。



さて、植物園をあとにし、次の目的地に向かいます。

実は、ここ板橋・赤塚には、東京で一番、日本でも三番目の

あるものがいるのです…


それが、「東京大仏」!


乗蓮寺というお寺さんに、奈良、鎌倉に次ぐ大きさの

大仏様がいらっしゃいます。

前のお二人に比べて知名度はそこまでないかもですが…

東京にも大きな大仏様がいるんですね。


植物園から乗蓮寺までは歩いてすぐです。

徳川の三つ葉葵の紋が迎えてくれます。


あおいとあさぎの旅行記 blue × blue journey



木のぬくもり。















お寺の境内はそこまで大きくはないのですが、

綺麗にされていて、心地の良いところです。

緑がいっぱい。


大仏様は、本堂のお隣に坐しておられました。

奈良や鎌倉の大仏様の大きさを想像してくると、

かなりこじんまりして見えるかもしれません(笑)

あれほどの大きさではありませんが、それでも見上げてしまうほど

大きいです!


さらに、ここの大仏様は黒い色です。

深くて安心する色。そして微笑み。

手を合わせたあと、写真を撮らせてもらいました。


あおいとあさぎの旅行記 blue × blue journey


手向けの花。









あえての横向きですが、この写真が一番雰囲気があったので。

とても穏やかな休日の昼下がり、音もなく静かな境内に、

東京大仏のご加護があるような気がしました。


奈良・鎌倉の大仏様を訪れたことのある方は、

ぜひ三番目まで制覇しに、東京大仏にも会いに来てください!(笑)


その後は、歩いて区立美術館へ。

というのも、ここでやっていた展示が見たかったのです。


あおいとあさぎの旅行記 blue × blue journey


絵本の世界。









板橋区と姉妹都市である、イタリア・ボローニャの絵本原画展で展示された

作品が、ここに期間限定で展示されるというので行ってきました。


淡いタッチで描かれた原画は、決してふわっとした内容ではなく、

子供にも分かるのに、大人には違うことを考えさせるような

深い内容のものでした。

絵本は、絵や言葉がシンプルな分、

時として大人向けの本よりも語るものが多かったりストレートだったりします。

その世界観には惹かれるものがあります。


鉛筆の下書きのあと、絵の具の混ぜ具合、クレヨンの力強さ。

表現方法もさまざまで、正解はなく、

そこに自分が伝えたいこと、表したいことが出ていればいい。

不思議な世界。

芸術作品に触れると、自分の意識もどこか違う次元に誘われるようです。



そんな体験をしつつ、この日はおしまい。

いろんなものに出会った日でした。

たまには、家の近くの散歩も良いものです。

見つけようと思えば新しい世界はいつでも迎えてくれます。