2011.8 京都外めぐり 4日目 その3 | あおいとあさぎの旅行記 blue × blue journey

あおいとあさぎの旅行記 blue × blue journey

カメラの蒼生≪あおい≫と一緒にまわった、ひとりとひとつの旅のきろく。

やっと更新できました。

4日目、最終日、最後の京都旅です。


真夏の日射しのもと、滴り落ちる汗を

タオルで拭いながら、大原の里をとぼとぼと歩きます。

静かで風もない。じとっと暑いのですが、

目に映る景色は、夏の終わりを感じさせて

少し物悲しさを覚えます。


大原バス停まで引き返し、今度は午前とは逆の道へ。

平家ゆかりの地、寂光院を目指します。

*午前中、宝泉院三千院 さんを巡りました。



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のどかな里。








人もあまりいなくて、広がるのは田んぼと家と暮らし。

夏休みにおばあちゃんの家へ帰るような感覚に、

懐かしさも感じたりして。


寂光院まではこんな田舎道をずっと歩きます。

道中の花たち。


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こうべを垂れて。









夏のあいだ咲き誇っていたんだろうひまわりも、

少こうべを垂れ、こちらに向かってごあいさつ。

葉の緑はまだまだ眩しく、日を透かしていました。


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夏に咲く。













こちらは白ユリです。

ユリの花は一輪で存在感がありますね。



しばらく歩くと、徐々に頭上を木の葉が覆うようになり、

その森の中に、ひそかに佇む古刹が見えてきます。


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緑のカーテン。









紅葉の葉に視界を覆われながら、階段を上がると

寂光院の寺門がしんと迎えてくれます。


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紅白のいろどり。














本堂の両脇に、同種の紅と白の花が

競うように、調和するように咲いていたのが

印象的でした。


寂光院は、小さいですがとても上品な雰囲気で、

女性的なやわらかさを感じました。

確かにここは尼寺で、聖徳太子が建立したという

歴史のあるお寺です。


そして、「平家ゆかりの地」と書きましたが、

ここは源平合戦で敗れた平氏の頭・平清盛の娘である

建礼門院徳子が終生を過ごした場所です。

大河ドラマにも出てくるのかな。

今年の大河を見てから訪れたら、また実感が違うのでしょうね。


ここでは、あの有名な平家物語の冒頭に登場する

祇園精舎の鐘、沙羅双樹の木も実際に見ることができます。


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諸行無常の響きあり。













おごれる人も久しからず、

ただ春の夜の夢の如し。

猛き者もついには滅びぬ、

偏に風の前の塵に同じ。


ですね。


本堂の脇道を抜けると、森の中に、建礼門院さまが暮らした

御庵室の跡地があります。


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祈りよ届け。














壇ノ浦の戦いで滅亡した平家一門。

彼らの栄光と、最期を思いながら

この地で祈りを捧げていたのでしょうか。

とても美しい場所でした。



寂光院を出ると、門前に老舗の漬物屋さんがあります。

翠月」さんという、涼しげなお名前のお店。

京都といえば漬物。寂光院で生まれたしば漬けをはじめ、

ここならではの漬物がたくさん売っていました。


お店のおばちゃんにたくさん試食させてもらってしまいました!

(漬物だけでなく、ご飯まで!)

とても気さくな方で、ついつい話し込んでしまって。

色々吟味して、結局「すぐき漬」と「まいたけの佃煮」を購入。


「すぐき」は京野菜で、しゃきしゃきした歯ごたえが特徴。

青野菜です。

これを乳酸菌につけて、少し酸っぱくした漬物はご飯に合う。

また、まいたけも、佃煮というのは珍しいですが

これが最高にいい味で、感動しました。

家に帰ってからしばらくは、毎日これとご飯が朝食でした(笑)


いいお土産もいただき、大満足で寂光院を後に。

少し歩くと、これまた森の中に目を引く看板が。

足湯カフェ」…足も疲れていたので、

引き寄せられるようにお店の中へ。


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癒しの空間。








見ての通り、喫茶店のテーブルの下が足湯になっていて、

靴を脱いで足湯につかりながらドリンクをいただけます。

メニューも、普通の喫茶店にありそうなコーヒーから、

「京都赤しそジュース」なんていうご当地ものまでありました。


これはとても心地いいですね。

東京でオープンしても絶対流行る気がする。

足を温めながら、冷たいものをいただいて頭を冷やす。

すーっと体の中が浄化されていく感じがします。


また、テーブルのある部屋は外が吹き抜けなので、

時折吹く山風が本当に爽やかで、気持ちいい。

さわさわと竹の葉がこすれる音がして、耳をすますと

身体が音を取り込んで、また涼しくなります。

足湯に浸かりながら、京都雑誌に目を通したりして

1時間ほどゆっくりと過ごしてしまいました。



その後は、大原をあとにして、バスで京都駅まで戻りました。

道が混んでいて新幹線の時間ぎりぎりでしたが、

なんとか滑り込みセーフで東京へ。



*****


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真夏の京都旅、4日間が終わりました。

知ったのは、夏の京都は本当に暑いということ(笑)

そして何より、「京都はひとりでまわるのがいいかもしれない」

ということ。


自分が抱えていることや、感じていることは

ひとりひとり違うはずで、それによって見たいものも

感じたい時間も、変わってくる気がする。

京都はそんな自分、ひとりと向き合えるたくさんの場所があります。

だから、ひとりで心の赴くまま、導かれるまま、

本当に行きたいところを時間も場所も自由に巡るのがいいなぁ

と思いました。


毎日が濃くて、出会いと発見があって、とても楽しい旅でした。

多くの顔を見せてくれるこの千年の都、すっかり虜に

なってしまいました。

また違う季節に、違う場所を巡ってみたいと思います。



夏の終わりの想い出をありがとう、京都!!