2011.8 京都外めぐり 2日目 その2 | あおいとあさぎの旅行記 blue × blue journey

あおいとあさぎの旅行記 blue × blue journey

カメラの蒼生≪あおい≫と一緒にまわった、ひとりとひとつの旅のきろく。

鞍馬寺をおりて、貴船の地に降り立ちました。

*2日目その1~鞍馬~はこちら


ちょうどお昼時だったこともあり、たくさんの人で賑わっていました。

鞍馬の静けさとは打って変わり、ここは"人"をたくさん感じます。


貴船といえば、川床料理が有名。

貴船川の上にござを敷いて、本当に川の上でおいしい地元の

魚料理やそば料理をいただけます。

水が綺麗な場所ならではですね。

楽しそうにおしゃべりする観光客、お料理屋へ呼び込みをする

和服を着た女将さん。

人の生活、笑い声、活気がありました。


少し川沿いを歩くと、すぐに貴船神社・本宮の鳥居が見えてきます。


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水の神社。











鳥居をくぐると、いくつもの灯り台が迎えてくれます。

緑の中の朱色の行列は、コントラストがとても美しく

圧巻でした。


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朱の道しるべ。










日が落ちた頃、灯りがともる姿もまた綺麗なのでしょうね。

そして、紅葉の時期に行けば、きっと一面紅い光景が

見られるんでしょう。

階段を上がろうとしたカップルが、こちらがカメラを構えているのを見て

少し待ってくれました。

お礼を言うと、「撮りたくなる気持ち分かります(笑)」と言ってくれました。


さて、貴船神社と言えば、水の神様、竜神様を祀っていることで

知られています。

この町は、昔から水とともに、水に感謝しながら生きてきた土地なんですね。

そのせいか、この神社はすごく清々しい空気に満ちていました。


本宮は平成17年に再建された新しい建物で、金ぴかでした。

そこで、どうしてもやってみたかった、「水占みくじ」を買います。

このおみくじ、境内にある「水占斉庭」という小さな池に浸すと、

スーッと紙に文字が浮き上がってくるんです…!

水から引き上げると、そこには「吉」の文字が。

中身をふんふんと読んだあと、おみくじを結びつけました。

こんなところも水にこだわっているのが素晴らしいですね。


なんと、境内の奥の山の中には、鹿の姿もありました。

人がたくさんいるとわかると、すぐに駆け足で消えてしまいましたが、

京都で野生の鹿は初めて見たので、ちょっと興奮しました。


顔がとても愛らしい竜神様のお守りを買って、

本宮を抜け、次は奥宮を目指します。


10分くらい、また川沿いを上っていくと、灯り台が並ぶ先に奥宮が

見えてきました。


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質素な奥宮。












奥宮は敷地はとても広いのですが、

色のない、質素なつくりになっていて

本宮よりも不思議な感じがありました。


さて、この奥宮が、貴船のパワースポットです。

奥宮拝殿の井戸は、地のエネルギーが噴出している場所と言われています。

そもそも、もともと貴船は「氣生根(きふね)」と表記されることもあり

大地の「気」が生じる場所と言われているそうです。


鞍馬は「天」で、貴船は「地」。

鞍馬は山高く、天に近い場所だし、

貴船は地に水の流れる場所。

それを考えると、なんというか、この「気」の流れの違いも

少し納得できるような気がします。


鞍馬の力は、不思議な、きらきらした感じがあるなと思ったのですが

貴船の方は、どっしりと、大地に守られている安心する感じ。

そんなことを考えていたら、奥宮にいるときだけ、小雨が降りました。

竜神様は、雨を降らせたり止ませたりする力を持っています。

これも何かこの地の力なんだろうか、と小雨に濡れながら

想いを馳せます。


そのあとは、先ほど通りすぎてしまった、結社へお参り。

結社は、本宮と奥宮のあいだにあり、縁結びのご利益があるとして

知られています。

古くからの習わしで、参拝の順番は「本宮→奥宮→結社」というのが

あるそうで、その通りにたどろうと。


結社の近くには、相生の杉も立っています。


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杉の大木。











写真だと分かりにくいですが、この杉は2本の大木が

ぴったりくっつくように寄り添っています。

樹齢千年とも言われていて、とても仲睦まじい様子が

微笑ましいです。


少し戻ると、目的地の結社。

結社はとても小さく、見逃してしまいそうなほどですが、

メインストリートから林の中に入って、小さな社にお参り。

ご利益ありますように。


これで貴船のメインスポットは巡りました。

お昼もだいぶ過ぎていて、お腹も空き、何より喉が渇いていたので

再び貴船川沿いを引き返し、どのお店に入ろうか悩んでいると…

和風料亭のようなお店ばかりのなか、ガラス張りのお洒落なカフェが

目につきます。

ドアの外に出ているメニュー板には、甘いものがたくさん。

疲れを取るためには糖分が一番、ということで

カランカランと鳴るドアを引いて、カフェ「貴船倶楽部」に入ります。


中は木造りの机、椅子とぬくもりに溢れていて

お客さんもあまりおらず、とても落ち着ける空間が漂っていました。

席はガラスから貴船川の流れを見渡せる、窓際の席。

この日は少し冷えていたので、暖かい店内にほっと一息。


抹茶ラテと、黒糖わらびもちを注文しました。


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ほっと和の味。







抹茶の苦味が、ミルクでほどよくまろやかになったラテ。

そのゆるりとした深い味わいに、体の芯から解きほぐされて温まります。

わらびもちは、もちもち感がとにかくすごくて、

舌の上で跳ねるような、そんな食感。

黒糖ときなこの甘味が癒しを与えてくれます。元気になれそう。

とても居心地がよかったので、1時間くらいボーっと貴船川を眺めながら

まったりと過ごしてしまいました。


さて、これで本日行きたかったところはすべて見て回ったので、

歩いて、叡山電車の貴船口駅を目指します。

…それが貴船神社からだと、川沿いをひたすら歩いて2kmほど

あるのですが…(笑)

まあ、急ぐ旅ではないし、清涼な川を横目に見ながらゆるゆると歩けば

きっとすぐだろうと思い、歩くことにしました。


途中までは、川床料理屋さんが軒をつらねて、お客さんを

待っています。


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夏の風物詩。






川のそばで、せせらぎの音を聞きながら、爽やかな風を感じながら

いただく料理は、さぞ美味しいでしょうね。

どこのお店も、和食膳のコース料理みたいになっていて

お昼で、最低でも5千円という価格設定になっていたので

今回は泣く泣くあきらめたのですが…(笑)

もっと大人になったら、必ずここで川床料理をいただくぞ!と心に誓い

歩を進めました。

新たな夢ができました。


途中には、「貴船ギャラリー」という、地元のアーティストさんが作った

陶器やパワーストーンのアクセサリーなどが売られているお店もあり

立ち寄りました。

そこで見つけた、正三角形のお香立てに一目惚れし、思わず購入。

形が面白いのと、深緑の色合いに吸い込まれて。

斜めに入っている流水紋も貴船らしくて好きでした。

素敵なセンスのものがたくさんあって、そういうものに触れていると

自分も思わず何か作りたいという気持ちになりますね。

お香立ては今も愛用しています。


だんだんと、お店も減り、次第に森の中の道といった様相になります。

木漏れ日の射す木のトンネルの中を、川の流れの調べを聴きながら

歩くのは、とても気持ちが良いです。

貴船川の水は本当に透明で綺麗で、この土地が水を大切にしているのが

よく分かる。

水と切り離せない場所なんですね、ここは。


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水の碧。







こんな景色がずっと横に続いていきます。

とても心地良い道です。

カメラを構えながら少しずつ歩いていると、

あっという間に貴船口駅に到着。

これで鞍馬・貴船をめぐる旅はおしまい。


京都の奥深く、こんなにも神秘的で魅力あふれる場所に出会えるとは。

また少し時間が経った時、心を洗いに来たいなと思いました。



さて、まだ午後もそこまで遅くない時間だったので

電車に揺られて、祇園まで出てみました。

どうしても行きたかった、お洒落な文房具屋の「裏具」さんを訪れ、

モダンでいて"和"と融合したようなデザインの素敵なハガキをお土産に。

祇園の目抜き通り、四条通から少し路地を入ると

すぐに、そこに暮らす人たちの生活感あふれる街並みが続きます。


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花見小路。








木造りの町家が立ち並ぶ、石畳の通り。

歩くだけで京都の風を感じ、タイムスリップできるような心地に。


この日は祇園にいる間に夕立ちに見舞われたのですが、

スタバに入ってフラペチーノをすすりながらやり過ごしていると、

次第に夏の青空が。

その空が地球そのものというか、とても濃い青だったのに

びっくりしました。夏の濃さ。

自分のカメラの腕ではとても表現し切れていないのですが、

とにかく空の青が鮮明に頭に刺さりました。


それにしても祇園は楽しいですね。

たくさんの京みやげがあって、思わずいろいろ買ってしまいました。

千社札のようなシール、京わっふる、ちりめん細工のピン。

日本の良さをいっぱい感じられます。


そんなこんなで日も暮れてきたので、今日の夕飯にと決めていた

おばんざいバイキングのお店に向かったのですが…

なんと、この日は定休日でした。。調べが足りなかった。。

ということで、急きょ予定を変更し、ホテル近くの京野菜居酒屋へ。


ひとりで、食事だけでもいいですか?と聞いたら、快諾してくれた上

個室に案内してくれました。

京やさい料理 接方来」というお店です。


お腹が空いていたのでいろいろ頼んでしまいました…。

青梅のジュース、京野菜の茶碗蒸し。

中でも最高に美味しかったのが、九条ネギと鴨の釜めしです。


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京の夕餉。








ご飯にしょうゆ?のいい香りと出汁の深い味わいが染みついていて、

それでいて少しスパイシーな風味も。

ひと口目を口に入れた瞬間に目が丸くなりました。

九条ネギのさっぱりしゃきしゃき感と、鴨肉の柔らかさがまた絶妙で。

今まで食べたご飯のなかでも上位3位の中に入るほどの美味しさ。

疲れも吹っ飛び、何より京都の味を堪能できたのが良かったです。



そんなこんなで2日目も無事に終了!

歩いた分だけ、とても実りの多い1日でした。

京都にはいろんな顔がある。とても楽しいです。


3日目は、嵐山と新撰組ゆかりの地を巡ります。

嵐山その1はこちら