1日旅行です。
花暦を調べたところ、ゆりが満開という情報をゲットし、
さっそく出かけることにしました。
西武ゆり園は、西武ドームのすぐ隣にあります。
野球の試合はなかったようでしたが、ゆり園が見ごろということで
昼間には、訪れている人がたくさんいました。
ゆりといえば、あの大きな花が魅力ですよね。
一輪でもものすごい存在感。
色も、白も含めて「くっきり」という感じ。
ちなみに、花言葉は「威厳」「純潔」「無垢」だそうです。
(ゆりにも色々な種類があり、それぞれ微妙に花言葉は違うそう。)
ゆり園は、狭山丘陵の地形そのままなので、意外と山!
山の中にゆりが咲き誇っています。
そのあいだの小道をぐるっとめぐる形です。
たくさんのゆりは、ピンク、白、深いオレンジ…
本当に様々な色があって、どれも目を引く。
いい意味で、主張の強い花。
小道を進んでしばらく行くと、開けた場所に出ます。
そこはまさにゆりの絨毯!
たくさんの仲間。
斜面に、色とりどりのゆりが花を揺らしていて、
遠くから見ると、パッチワークみたいに見えます。
背景に映せば、油絵に描いたような雰囲気に。
一方で、一輪だけすっくと立つゆりにも惹かれました。
少し濃くて、鮮やかなピンクは他のものとは違う、自分だけの色。
上と、下。
一輪まっすぐに立つ姿に、自分の背も伸びるようでした。
実は、この写真は、ゆりの足元に咲いていたつゆ草と一緒に
ゆりを入れようと苦労して撮った写真です。
印刷すると切れてしまうのですが…Webで残せて良かったー。
大きいものと小さいものが、一緒に生きている感じが良かったので。
丘を登る途中で、飴のようなピンクと真っ白な花が
交互に列を成しているところに出ました。
雨上がりの日だったので、地面の土はぬかるんでいましたが、
ゆりの花弁の上に、雨粒の宝石がたくさん落ちているという景色に出会えました。
小さなきらめき。
ゆりは、香りも楽しめますね。
ふわりと漂う、大人の女性をイメージするような香りです。
色とりどりのゆりを横目に眺めながら、丘をのぼります。
オレンジのゆりばかりが群生しているところ、真っ白なゆりが手向けのように揺れているところ、
色々な顔を見せてくれました。
丘のてっぺんからは、今度はゆりの絨毯が見下ろせます。
思わず飛び込みたくなるような光景です。
ここで、いつもと違う見方で写真を撮ってみようとチャレンジ。
絨毯のまわりは植え込みと鉄製の柵で囲まれているのですが、
その柵の穴から、カメラごしに覗きこんでみる。
すると、ちょっとメルヘンチックな一枚が撮れました。
違う世界の入口。
視界が狭まって、まるで万華鏡の端みたいに
花のかたまりが丸まっていました。
ああ、こんな風に見えているのか、蒼生には。
そんな風に思い、知らない人の一面を知れたような感じ(笑)がして、
少しうれしくなりました。
また絨毯のまわりを巡ると、再び森の中へと入ります。
ここで、今日一番、その色に惹かれました。
一輪のゆりが、森の中で絨毯を遠巻きに眺めながらひっそりと
咲いていたのですが、その花弁の色が淡いピンク色で。
どことなく、和の情緒を漂わせる、上品な色。
和の香り。
この色が、たくさんのゆりの中で一番のお気に入りでした。
こうしてぐるっとひとめぐりして、入口まで戻ってきました。
都心から近いところに、森林浴をしながらゆりを楽しめる場所があるとは。
すかりゆり(花びらの形もまっすぐで、色も単色のもの)の見ごろの時期に行ったのですが、
もう少し夏に近づくと、今度はハイブリッド(花びらも波打っていて、色も複数のもの)の見ごろになるそうです。
来年は、そちらにも行ってみようかなと思います。
初夏の風を感じる、すがすがしいゆり。
「純潔」という花言葉がぴったりだなぁと感じました。
春と夏のあいだの、みずみずしさを感じたい方は、ぜひ訪れてみてください。
さて、まだ日が高かったので、周辺の建物や自然も訪ねてみることに。
まずは、ゆり園のすぐ隣にある、狭山不動尊に足を向けました。
お寺には、もうひとつの初夏の代名詞、あじさいが!
来てよかった!
空に向かって。
あじさいは好きです。
青いということもありますが、自分的にゆかりのある花だったりもするので。
何より、小さな花がいくつも寄り添って、空に向かって青を放っている姿が
素敵だと思う。
7月にはあじさいの名所、鎌倉にも行きました。
そちらはまた別の機会に紹介できれば。
お寺の本堂をめぐったあとは、裏手の門から狭山湖を目指します。
道路沿いを1kmほど歩くと、狭山自然公園に出ます。
この公園、相当広いらしく、入口から湖が見えてくるまで、さらに
15分ほど歩きました。
視界が開けると、右も左も水面になります。
水をたたえて。
湖の中心を、一歩に貫く道があって、
かっこいい!渡りたい!と思ったのですが、そろそろ日が暮れてきそうということで
断念しました。。
公園はかなり広く、いろいろな見どころもあるようなので、
また改めて時間を取って出かけたいと思います。
風もなく静かで、親子が楽しそうに遊ぶ声が聞こえてくる、
休日の安らかなひとときです。
少し休んでから、西武球場前駅に引き返しました。
たった1日の小旅行でしたが、どんなに小さな出会いでも
カメラに収めるときは、やっぱり何か発見があって、
胸がドキドキ、わくわくします。
それがどこかに出かけることの楽しさ。
もっともっと、見たことのない景色に出会いたいですね。