こんにちは。薬剤師コーチの関口詩乃です。


このお話は「札幌マルヤマンとコーチングと私」

第1章:円山動物園に行くまでの経緯:(1)(2)(3)(4)(5)

第2章:円山動物園で見たこと:(6)(7)(8) の続きです。

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「このヒグマ館とエゾシカ・オオカミ舎は出来たばっかりなんだ」とH先輩。

確かに新しくてきれいな建物だ。


しかし、新しい建物が「ヒグマ館」とは。。。ヒグマ、北海道だと珍しくないじゃないですか!?

なんでわざわざヒグマをこんな広いところに!?


H「詩乃ちゃんさ、それならヒグマ、見たことある?」

・・・ありますよ。知床で。遊覧船から岸を見たら、肉眼で確認できる距離にヒグマがいましたよ。

登別クマ牧場でも見ましたよ。


H「走ってるヒグマ、近くで見たことないっしょ?」

・・・ない!確かにない!!

気分的に「珍しくない」と思っているけど、実は近くで見たことないです!


大きなアクリル窓の向こう側を走り去るヒグマ。

このアクリル窓には、ヒグマの爪痕と思われる傷がつきまくっていて、ある意味大迫力。



中と繋がっている筒。ヒグマの臭いよりも飼育員さんの手書きパネルが印象的。


H「北海道の動物っていうのも、円山のキーワードなんだ」

S「なるほど!ということは、オオカミもエゾオオカミですか?」


H「詩乃ちゃん、開拓でエゾオオカミが絶滅したって知ってる?」

・・・知りませんでした。


H「あのねー、そういうことを学ぶためにパネル展示してるから、見てってね」


北海道にある動物園として、北海道の動物や環境に対する理解や教育の場を設けることは、とても大事な事なのだと思う。



その後、チンパンジーやペンギンなどをちら見しつつ、園内を歩いていくと、サル山が見えてきた。


S「H先輩、ちょっと、サル見てっていいですか?」

本日初めて、自分から見たいと言った動物がニホンザルのサル山だった。


H「いいけど・・・あ、サル山ね、今、屋内からガラス越しでも見られるんだよ」


ここでもやっぱり、ガラス越しに、サルを間近で見られるようになっていた

しかも子ザルがガラスを隔ててすぐ近くに!

夢中で写真を撮り、サルを見つめる私。


H「詩乃ちゃん、そんなにサルが好き?」


S「私ね、札幌に住んでた頃、新社会人でうまく行かないことがあったとき、サル山を何時間も眺めてたことがあるんですよ」

S「この子たちも本来の生息地よりも寒い北海道に来て、慣れないところで社会を営んで、弱い子もいて、それでもがんばって生きてるんだなーって」

S「当時は、外で見てるしかなかったから、厚着してきて」


S「夕方になってもずーっと眺めてたら、飼育員さんに「大丈夫ですか?」みたいな、心配してる感じの声をかけられて」

S「どうやらずっとサル山を見つめていたのを気づいてたみたいで」


H「へー、いい話だね

H「だけどそれ、サルがっていうより、飼育員さんとのいい話だね

S「Σ(゚д゚;)」

・・・上野動物園のサル山を見ても、円山ほど心癒されなかったのは、そういうことかっ!



「さて、ちょっと休憩しようか。喉も乾いたし」と歩き出すH先輩。


自販機じゃなくて売店に行く?

なにか珍しい飲み物でもあるんですか?


・・・普段は全く珍しくないが、動物園で見るとは思わなかった看板が現れた。


園内に、セブンイレブンがある!!


H「このセブンはねー、動物園の中と外、どっちからでも入れるんだー」

H「だから入り口にゲートついてるの」

H「面白いっしょ」

・・・面白い。確かに面白い。


だが、私が面白いのはゲートや入場方法ではなく、

動物園にメジャーコンビニが入っている、という事実だった。


H「これも画期的なことなんだ」

H「今まで、動物園の売店って、面白くも便利でもないし、古くてさびれてたしょ」

H「今日は行かないけど、食堂もずいぶん変えたんだよ」


・・・考えてみればコンビニも定価販売だ。

お弁当も売ってるし、商品の回転も早いし、種類も増やせる。

園内だけのコンビニではないからこそとれるリスクだ。


コンビニで飲み物を買った後、H先輩は直ぐ近くの建物に入っていった。


その建物の中は広場のようなまるい空間に木製のローチェストのようなものがあり、図鑑や本があって自由に読めるようになっていたと記憶している。

天井が高くて開放的な空間だった。




何やら図鑑をめくり始めたX君を時々眺めつつ、H先輩が話し始めた。

「詩乃ちゃん、そこに階段あるしょ?」


(続く)


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