断乳と口腔機能 ① に続きます。

では、なぜ赤ちゃんが乳首を噛んだり

吸われるとき痛いのでしょう?

この赤ちゃんの場合は、「浅のみ」です。

 

 

 

 

どうして、こんな風に浅い飲み方になってしまっているかというと

原因の一つは、お母さんの姿勢

 

骨盤が立っていなくて、うしろに傾いていると猫背になります。

この姿勢で授乳すると、

お母さんが胸をはれない状態なので

赤ちゃんを、お母さんの胸にピッタリとフィットさせるためには、背中を反るしかない。

首が据わっていない赤ちゃんは、背中を反ると首が後ろに垂れます。

 

その姿勢では、飲み込むことや 呼吸がしにくいですが
生後3ヶ月までは、どんな姿勢でも、おっぱいを飲みこむ能力をもっています。

(「飲み込む」ことができることと、「飲みとる」こと、

ラッチオンが上手くいくことは、違います)

 

 

どういうことかというと

 

【大人の場合】

喉頭の入口(喉頭口)の前方には喉頭蓋があり、呼吸や発声の時には

上に向かって立っていますが、飲み込みの際には後ろに向かって倒れ込み、

喉頭口を塞ぎ、食物が気管に入るのを防ぎます。

また、声門も、飲み込みの際には閉まり誤嚥を防ぎます。

 

連続写真で どうぞ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ところが

生後3ヶ月くらいまでは、特別な構造をしています

 

おっぱいは口から

呼吸は鼻から

 

と、見事に分業がなされています。

 

(障害のある子どもたちのための摂食・嚥下障害対応ガイドブックより)

 

 

上の図のように、大人は 口からの食物と

鼻からの空気とか、通過するルートが

喉で、交叉します。

 

赤ちゃんは、この交叉路で混乱が生じないように

はじめの3ヶ月くらいの間だけは、分離通行になるよう 

設計されているのです。

これは、チンパンジーなどと同じ喉の構造です。

 

鼻呼吸と経口母乳とが、分離しているので

肺呼吸を始めたばかりの肺へ

母乳などが、誤飲されて むせる可能性を少なくしています。

鼻で呼吸しながら、口から母乳やミルクを飲むことができます。

 

そのかわり この時期の赤ちゃんは 、

言語発声の態勢になっていません。

1ヶ月半~頃からみられる「クーイング」は、

鼻呼吸でも出すことができる音声です。

それでも、条件反射的なものではなくて

ちゃんと、意志的な要素が存在しています。

コミユニケーションの役割を果たしています。

 

ヒトは誤嚥しやすいというリスクをおってまで

なぜ、そんな構造になっているのでしょうか。

それは、言葉をしゃべるためです。

リスクよりコミユニケーションを選んだのですね!

 

 

 

私たちが、通常知っている「のどちんこ」(口蓋垂)は

新生児では、喉の奥に見えません。

そこに見えるのは、軟口蓋。

 

母乳をのみこむと、母乳は軟口蓋の両側を通って

食道に流れていきます。

3ヶ月くらいになると、この喉頭の位置が成長によって
相対的に低くなってきます。

6~7ヶ月頃になると、大人と同じ位になります。

(ちなみに、人間以外では咽頭の位置は、下がっても少しです。

 

そうすると、呼気が口から出ていける隙間が拡がって

声を出せます。

はじめの3ヶ月位までは、この隙間が とても狭いのですね。

 

 

それまでは、上記のような赤ちゃんの能力のおかげで
どんな姿勢でも、口から入ってきた母乳やミルクを

飲み込むことはできていても

大人の喉の構造に近くなってくると

そうはいきません。

 

首の後ろが縮んで、緊張が強い状態がつづくと

顎が引けず、上手に飲み込むことができません。

呼吸もしにくい。

 


ですから、抱っこの時も授乳のときも
首と頭が、ガクンと後ろにいかないように

頭と腰を支えること、顎が引けていること。

(反ったままではなく、ちゃんと丸まれること)

 

 




赤ちゃんの背骨は、大人のようにS字カーブではなくて、

Cカーブを描いていますから
その形にそった寝かせ方や、抱っこのしかたでないと反ってしまいます。
まぁるい抱っこ大事です。

 



縦だきで、お母さんとビッタリ身体が、くっついていると
赤ちゃんの背中は反って、首が後ろに傾きます。
首の後ろが縮みます。
この状態のまま、抱っこしている場合も多くみかけます。

首がすわる頃、首のS字カーブができてきます。
腰がすわる頃、腰のS字カーブができてきます。
立って歩くようになると、やっと大人と同じように

S字カーブになってきます。
その時々の赤ちゃんの状態に合った姿勢が大事です。


また、浅のみになるし

飲み込みがうまくいきません。
首のS字カーブが出来ずに、まっすぐになって
ストレートネックになります。

もちろん、呼吸など その他へも影響します。

 

■口呼吸になります。
ぽかんと口を開けている状態になってしまいます。
上をむいていると、自然と口が開きますよね。

 

■口呼吸の悪影響は、感染しやすいなど多大。
ひいては、免疫力が下がって、喘息・アトピーの原因にも。

 

■歯並びにも影響します。
正しい姿勢を改善しないと、いくら歯列矯正をしても
また、戻って行いくでしょう。

  ストレートネックになると、奥歯が生えてこないなどの影響も。

 

■夜泣きの原因にも。

 

■呼吸がうまくいかなければ、睡眠時無呼吸症候群になる可能性だって。。

 

■首の影響は、背骨にもありますから、首だけでなく

身体の歪みにも繋がります。
  肩こりや腰痛の原因となってしまいます。

 

 

 

むきぐせがあって、口が↓のようになっていた赤ちゃんの場合も

 

 

数分、調整した後は、こんなふうに、まっすぐ口を閉じることができました。

しっかり顎が引けて、ちゃんと口を閉じています。

 

 

 

首の緊張が緩むと

口の緊張もとれて、舌をだすことができます。

 

 

 

抱っこの仕方

授乳姿勢

など、とても大事です。

 

でも、むきぐせや、反りが強かったりすれば

まあるく抱っこしたくても

反らせずに授乳したくても

お母さんは、どうしようもない場合も多いです。

 

そんなとき、短時間で調整できれば、赤ちゃんはラクになって

泣き止んだり、よく寝るようになったり

お母さんも、育てにくさを感じたり、自分を責めたりせずにすみます。

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ということで、断乳してしまったお母さんの場合も

浅のみが原因で、乳首が痛かったんですね。

上手く飲めていないところの乳管は、硬くなって

その奥もしこりになったりします。

 

コリコリしていれば、そこを噛んでみたり

その部分は、嫌がってのまない。

そこを飲ませようと、方向をあわせてのませようとしても

自分で、くわえなおします。

そうすれば、おっぱいの状態は、

ますます改善しないまま、負のループへ。

 

さてさて、その後どうなったでしょう。

お父さんが、素敵な役割をしてくれましたよ。

 

続きます。

 

 

 

 

 

 

 

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