薫風涼しカキツバタ 北区・大田神社で見ごろに

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清らかな紫色の花で大田ノ沢を彩るカキツバタ(10時10分、京都市北区・大田神社)
 
 京都市北区の大田神社で、国の天然記念物に指定されている「大田ノ沢のカキツバタ」が見ごろを迎えている。みずみずしい濃紫色の花が薫風にそよぎ、訪れる人を魅了している。
 「大田ノ沢」は、参道東側に広がる約2000平方メートルの池で、野生のカキツバタ約2万5000株が群生する。平安時代の歌人、藤原俊成が、その美しさを和歌に詠むなど古くから初夏の風物詩として親しまれてきた。
 今年は開花が平年より1週間ほど遅れたが、五分咲きとなった10日は、朝から観光客が次々と訪れ、水辺を染めた紫の花を見つめていた。今月下旬までが見ごろという。
(京都新聞) - 5月10日12時49分更新